角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

神の魚。

2006年12月08日 | 地域の話
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
ブルー地に淡い紅色が混じった綿生地をベースに、緒はエンジです。淡くぼかした感じの生地は、草履になってもそのまま表現されますね。綺麗と思います。
このベース生地はいただきもので僅かな量でしたから、幻の一足になります。

今日の角館は、思いのほか好天に恵まれました。気温も上がり、一時10センチほど積もった雪もなくなりましたが、週末にまた荒れるようです。今度は雪ではなく、雷雨の予報でした。

冬の雷と共にやってくるのが、私の大好物、神の魚「鰰(ハタハタ)」です。世の中にある食べ物で、五指に入る好物がこのハタハタなんです。
子どもの頃は、この時期になると毎日ハタハタでした。味が淡白でいろいろな調理法がありますし、なにより安かったことから庶民には重宝だったんでしょう。自転車にハタハタを積んで売りに来るおじさんが、『ハタハタはタダでエエ、木箱のじぇんこ200円けでけれ』と言ってたのを憶えています。一箱3キロほどのハタハタが200円ですから、時代が違うとは言え、こんな安い食料はなかなかなかったと思いますね。

それが乱獲の影響で資源が激減し、庶民の魚が高嶺の花となりました。そのため数年間の禁漁を経て、解禁されたのは割と最近の話です。この2~3年は資源が回復したようで、また昔のように食卓に上がるようになりました。私としては、こんな喜ばしいことはありません。

昨晩の「西宮家日本酒を楽しむ会」、普段口に出来ない酒が並び、中でも「限定品」は旨かったですねぇ。
肴のほうは、現在のシェフがフレンチの料理人ですから、やはりそうしたメニューが並びました。ほとんどカタカナで、読んだだけではどんな料理なのか検討がつかないくらいです。運ばれてくる料理を見ると、『あっ、箸じゃ食えないな』というのは分かりました。
そんな中で目を惹いたのは、「フォアグラ」と「キャビア」です。キャビアは過去に食べたことがありますが、フォアグラははじめてかも知れません。少量のせいもあって、美味いのかどうかも分からないうちに喉をすり抜けていきました。私には、やっぱりハタハタが一番のご馳走のようです。

明晩は、12月飲み会第三弾、丁内のおじさんたちの忘年会です。会場は唐揚げなどの「油もの」を得意とするお店ですから、なんとしても「ハタハタの唐揚げ」を食べて返って来るつもりです。

コメント (9)
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