緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

明日から4連休

2023-11-22 22:33:04 | ギター
今週は短い睡眠時間の反動で、朝から帰りの通勤列車に乗っているまでの間で何度も強い睡魔に襲われた。
さすがにこれは体に悪いと思って、休息のためのに明日から4連休にすることにした。

2週間前くらいだっただろうか。朝のニュースを見ていたら、日本のGDPは近くドイツに抜かれて世界4位に落ちる見込みだと伝えていた。
そしてさらに近い将来、インドにも抜かれるという。
10年くらい前からそうなるだろうと思って、このブログでも折に触れて警告的な記事で書いてきたが、いよいよそれが現実となるということらしい。

日本の経済力は本当に低下しているという実感がある。
まず国内外に販売出来る画期的なものが殆ど何も生み出せていない。
それは電化製品の大型量販店の店頭に並ぶ商品やテレビのコマーシャルを見てもおわかりだと思う。
1970年代から1980年代半ばまでに次々と世界に先駆けて画期的で高品質な製品を生み出し、世界市場を席捲していた頃の熱気というものが全く無くなってしまっている。
それだけでなく、かつて超一流と言われたメーカーを始めとする製造業の、製品の不適切検査や検査データの改ざんなどが次々に発覚し、日本製品の信頼性は急速に失われている。

先のニュースで日本のGDPが低下している原因として挙げられていたのが、人口減少、名目賃金の低下、研究開発・教育への投資の鈍化の3つだったと記憶しているが、最大の要因は日本でものづくりが行われなくなってきたことであろう。
バブル崩壊で価格破壊が起き、日本の大企業は製造拠点を中国などの海外に移した。それと連動するように大企業を支えてきた下請け、中小の企業が倒産に追い込まれた。
そして倒産した企業の金型や製造ノウハウなどが中国などに流出したという。
ものづくりの現場が無くなれば、製品開発力、製造技術力が落ちるのは必然であろう。
先日放映されていた「仕事の流儀」という番組で、カプセルトイの開発者が机上の設計で見いだせなかったものが、中国の工場に異動になってものづくりの最前線で仕事をするようになって初めて得られるようになった、ということが紹介されていたが、日本が1980年代半ば頃までに世界に躍進できたのは、日本の製造業が現場中心主義で開発が進められたからである。
鋳造、鍛造、ロストワックスなどといった製法の違いも分からず、現場も見たことのない人が机上でCADを相手に開発をやっているのが今の日本の現状である。

今の日本で最も失われたものは、「開発力」、「創造力」、「改善力」、「忍耐力」の4つだと思う。
「開発力」の低下は先に述べた製造拠点の海外への移転以外に、研究機関への予算配分の減少、研究者の処遇の軽視、研究者の海外への流出などが原因として考えられる。
「創造力」の低下の最たるものは1例として、ものづくりの分野ではないが、例えばテレビ番組に如実に現れている。夜の7時から10時くらいまでに放映される番組、特に民放の番組は地に落ちたと言わざるを得ない。どのチャンネルを入れても同じような、お笑い芸人を多数、回答者にした何度も同じ内容が繰り返されるクイズ番組か、海外のテレビ番組を購入して通訳して、お笑い芸人を回答者にしたクイズ形式にした安易な製作の番組で氾濫している。
1970年代に夢中になって見たドラマ、時代劇、おなかが痛くなるほど笑い転げたバラエティー番組やクイズ番組、元FBI捜査官を招いた行方不明者探し、一流料理人の調理勝負のようなレベルの高い番組はもう作れなくなったということなのだろう。そしてこのような番組を再び作ろうと挑戦する気配も感じられない。
「改善力」の低下の身近な例としては、電車のつり革のあの大きな歯の浮くような不快なギシギシ音を一向に改善せずに放置しているというようなことだ。
他にもこれは絶対に改善した方がいい、と感じるものが山ほどある。しかし一向に改善されない。恐らく、改善しようということにも気が付かないのであろう。
つまり日本の製造力、技術力が頂点だったころに比べて現在は、全く、意識が変わってしまっているということなのだ。
「忍耐力」の低下はどうだろう。コロナワクチンの開発、航空機製造の開発など、多額の補助金を得て立ち上げられたプロジュクトが途中で断念されている。海外から招いた技術顧問との連携が上手く行かなかったなんていっているが、それは表向きの釈明で、つまるところは必ずやり遂げるという忍耐力、挑戦意識が低下している現れではないかと思うのだ。あと若手の技術者がすぐに転職してしまう傾向が高まっているのも「忍耐力」の低下の1つの現れではないかと思っている。だいたい技術者で一人前と言われるまでには最低で10年はかかるものである。それまではまさに下積みであり、最初から面白い仕事などさせてくれるわけがないのである。

こんな状態の日本の行く末はどうなるのだろう。今よりも悪くなっていることは間違いないだろう。この過去10年間だって悪くなっているのだから。
まず、かつての大企業の製造部門は中国、台湾などの国の大資本に買収され、日本にこれらの国の製造拠点が増えていくに違いない。
中小企業などは極端に減少しているだろう。開発力、技術力が低下し売るものが無くなった日本は、観光産業やカジノなどを含むIR事業に経済効果を期待し、失われた経済力に対する活路を見出していくようになるのではないかと思う。
外国人が町にあふれ、北海道のニセコのように海外の人たちの第2の居住地がどんどん拡大していくようになるのではないか。

歩きスマホでゲームに興じている若い人たちをたくさん見るが、このような現状が日本の10年後、20年後の未来を生み出していることに恐らく気が付いていないのだと思う。


投げやり半分で思いつくままにいろいろ書いたが、明日から休息をかねてギター練習に没頭することになる。
今日はいつも曲を弾いて寝ることにした。

①アルハンブラ トレモロやや不ぞろい 2023年11月22日夜

②アンダルーサ 強弱に欠ける 2023年11月22日夜

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