緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

心を開くには自分と他人からの両面の肯定が必要

2023-12-01 22:59:34 | 心理
今日、4年前に受講した講習会で親しくなった友人とライン電話で話した。
友人は第2の人生として心理カウンセラーを目指している。

会話の過程で、こんなことが見えてきた。
「人に対し心を閉ざした人が、心を開くことが出来るようになるにはどうしたらよいのか」という問いに対する答えだ。
心を閉ざした人間が心を開けるようになる、ということは並大抵のことではないと思っている。
このことは、客観的に目に見えるものではないし、実際に経験している人も限られているので、その困難さは殆ど理解されていないと言ってもいいくらいだ。
人は、難病や身体のハンディ、親がいない、大切な家族を失ったなど、客観的に困難さや辛さの程度が測定できるものには理解を示す傾向があるが、客観的にその程度を理解しにくいものに対しては、人により様々な受け止め方をするものだ。

今日、友人に話したことを振り返ってみたい。

・対人恐怖などで人に心を閉ざしている状態を悪者扱いしない。その状態を問題だと認識しない。(これ非常に重要)
・心を閉ざすに至った避けられない理由があったわけで、まずこの状態を否定せず、受け入れることが解決の全てのスタートとなる。
 この状態を憎み否定することを動機として改善、対処する試みは必ず失敗、悪化の結果をもたらす(これをやっている人が大勢います)。
・周りの人間を敵に感じる、「自分は至らない人間だ」、「このままの自分ではいけない、周囲の人間から受け入れられない」といった、マイナス感情を引き起こす「観念」が潜在意識の深いところに強固に根付いていることに「気が付くこと」。
・マイナス感情を引き起こす「観念」から開放され、人とコミュニケーションが取れるまでに回復するには相当の期間を要すること。また回復の速度は一歩一歩というゆっくりと徐々に進行していくものであり、それが自然でありそれ以上のことは無いこと。
・自己の観念を変えるだけでなく、他人からの肯定的な働きを受けることで、「人は必ずしも危害を加える存在ではない」、「人は案外、自分に対し好意的に見てくれている」という感じ方を実際に体感する経験を積み重ねること。

友人は今の自分が4年前に比べて相当、人に対し恐怖が和らいできていることを理解してくれたし、そのことを心から喜んでくれた。
人の心を変えることが出来るのは、自己認識の変容と他者からの「真心からの何気ない働きかけ」以外に無いと思う。
ビジネスや利害を動機とした働きかけでは全く歯が立たない、ということは専門家自身が実体験からよく分かっていることではないだろうか。

話は変わるが、脚本家の山田太一さんが亡くなったとのニュースを聞いた。
最高傑作は1976年から放映された「男たちの旅路」であろう。
小学生の頃、夢中になって見た。
この時代のドラマや時代劇はどれもが何十年経っても忘れないほど完成度の高い優れた作品で溢れていた。
この時代に、この「男たちの旅路」のような作品に触れることが出来たから今の自分があると言っても過言ではない。

今日はこの音楽を聴いて寝ることにしたい。

Forever(Nostalgia)/ Mickie Yoshino Group/ Godiego 男たちの旅路/ 吉岡司令補のテーマ(哀愁) / ゴダイゴ


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