緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

かわいい「がま口」見つけた

2019-09-14 23:12:15 | その他
今日スーパーでかわいいミニサイズの「がま口」を見つけて買った。
99円。本革製。









お金はたいして入らない。
お金意外に何をいれたらいいか。

入れ歯?、会社の製造現場で拾った爪ヤスリ?(写真)、



なかなか思いつかない。
一体何のために買ったの?
こういうのを衝動買いというのであろう。


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アベル・カルレバーロの初期録音を聴く

2019-09-14 22:06:54 | ギター
カルレバーロ奏法で知られるウルグアイ出身のギタリスト兼作曲家、アベル・カルレバーロのSP時代の古い録音を久しぶりに聴いた。
「SP盤に聴く”ギターの巨匠たち”黄金時代のギタリストたち」と題するCDの中に収録された2曲だ。



1曲目はバリオス作曲「練習曲」(蜜蜂と同曲)、2曲はヴィラ・ロボス作曲「練習曲第1番」。
録音年は定かではないが、1930年代と思われる。

アベル・カルレバーロは1990年代にカルレバーロ奏法と呼ばれる合理的な演奏技法を広めた教育者としてにわかに名前が知られるようになったが、録音はかなり前から行われていたらしく、数もそれなりある。



上記CD以外に20年くらい前に2枚のCDを買って聴いたことがあるが、派手さはないものの、終始安定した演奏をするという印象であるが、セゴビアやイエペスのような強烈な個性やインパクトは感じない。
1、2回聴いて終わってしまった。



しかし驚くべきことに、例えばトローバの個性的小曲集の第1曲や同じく夜想曲などを改めて聴いてみると、セゴビアの演奏スタイルに強く影響を受けていることが分かる。セゴビア奏法そのものと言ってもよい。
すなわちアポヤンドやポルタメントを多用し、ギターらしい魅力を弾きだそうとする演奏スタイルだ。
カルレバーロ奏法をセゴビア奏法とは全く異なる斬新な奏法というイメージで彼の演奏を聴くと、肩透かしをくらうであろう。
思うに、カルレバーロ奏法とは、セゴビア奏法のような伝統的奏法に忠実でありながら、脱力を主体とした合理的な奏法を意図したものではないかと思う。
すなわち高齢になっても力が衰えない奏法を目指しているということであろう。
カルレバーロの右手は弦に対し直角の角度を維持していることも注目すべきだ。

セゴビアやカルレバーロが高齢でもテクニックが衰えなかった理由が、右手のタッチや左手の押さえ方にあるように思える。
すなわち右手に関しては、アポヤンド主体の強い音を幼い頃から十分に習得していたからではないかと思うのである。
アルアイレ主体のギタリストが後年、若い頃の音を維持できず、かつてのような演奏を耳にすることが無くなってくるのと対照的だ。

Youtubeで冒頭の2曲の古い録音が見つかった。
しかし音が非常に悪くなっている。
CDでは聴こえていた魅力ある音、例えば高音の柔らかいアポヤンドの音や、ドスの効いた底から響いてくるような低音が、Youtubeでは割れてかすれて殆ど聴こえてこない。
ここにYoutubeで音楽を鑑賞することの落とし穴がある。
もし私がこの2曲をCDで聴かず、Youtubeでのみ聴いたとしたら、1回聴くだけで終わっていただろう。
今までにも何度か書いてきたが、古い音源をYoutubeでアップすると確実に大きく音が劣化してしまうということだ。
お金はかかるが、古い音源はできるだけCD、できればLPレコードで聴いた方がいい。
録音での演奏の真価に触れることなく終わってしまうであろう。
そして耳の感度も確実に劣化していく。


カルレバーロの蜜蜂や練習曲第1番の速度はそれほど速くない。
しかし聴こえてくる音楽や音には魅力が溢れているし、強い説得力を感じる。
彼の後年の平坦にも感じる演奏とはかなり異なる趣きがある。
練習曲第1番の音楽表現は非常に参考になる。
ナルシソ・イエペスの同曲の録音に共通した解釈を感じる。
もしかしたらイエペスはカルレバーロの録音を聴いたのではないか。
もしそうならば、カルレバーロの音楽表現に影響を受け、自らの演奏に取り入れたのではないかと思う。

Abel Carlevaro interpreta Las Abejas de Agustín Barrios Mangoré (1885 - 1944)


Estudio 1 - Abel Carlevaro (Heitor Villa-Lobos) Study 1
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