緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

熊谷賢一作曲 マンドリンオーケストラの為のバラードⅣ「河の詩」を聴く

2018-03-31 22:26:21 | マンドリン合奏
今日は5月の演奏会に向けて、マンドリン合奏の練習に行ってきた。
マンドリン合奏は30年ぶり。
合奏の感覚はそう簡単に戻らないものであるが、合奏できるだけで本当に楽しい。
練習に参加する度に、まだまだ克服しなければならない箇所が多々あることを痛感するが、周りのパートの音を聴きながら、ギターの音を合わせていくことは、久しく感じていなかった一体感、みんなの鼓動に載っていきたいという気持ち、学生時代に演奏しながら感じていた気持ちを再現してくれる。
私は独奏も好きだが合奏も好きだったのだと思う。
もっと音楽を共有したい
今年は7月に母校の50周年記念演奏会があり、参加することになった。
3週間後に合同練習が札幌であるが、参加できるか。

今日、熊谷賢一作曲 マンドリンオーケストラの為のバラードⅣ「河の詩」を聴いた。
この曲を初めて聴いたのが、昭和61年(1986年)。
OB1年目として母校の後輩の定期演奏会を聴きに行った時に、この曲が演奏された。
熊谷さんを合宿に招いて指導を受けたと後輩から聞いた。



熊谷賢一の最高傑作は、「マンドリンオーケストラの為の群炎Ⅵ 樹の詩」であるが、このマンドリンオーケストラの為のバラードⅣ「河の詩」もなかなかの曲だ。

冒頭から感傷的な旋律で始まる。
職業作曲家としてドラマなどの音楽を数多く創作してきた熊谷賢一らしい曲だ。
この短調の旋律は素晴らしい。
是非聴いて欲しい。
一度でもいいから聴いて欲しい。
1970年代にあったあの感情だ。
今の時代にはない。
この旋律には、どん底に落ちた者、落ちぶれて惨めな者、弱くなすすべもない者を包み込む何かを感じる。
とくに下記Youtubeの1:09からのフレーズにそれを感じる。
物凄く強い感情が湧き起ってくる。

熊谷賢一の音楽には、強い「再生」の力を感じる。
弱いものを受け入れるとともに、強く、這い上がせようとするエネルギーが放射されている。

「優しさ」と太く厚く熱い「光」を感じる。特に後半の音楽は心に優しさと力を、意識しなくても浸透されるに違いない。

熊谷賢一氏は私の親と同世代だ。
戦争体験者。苦労を知っている。

この曲も「樹の詩」と同じように、聴いていて強い感情が放出される。

マンドリンの音って本当に美しい。
金属的だと敬遠する人もいるかもしれないが、聴けば聴くほどその美しさを感じる。

音楽を作った人の思い、生き様、それを感じることのできる聴き手もいることも分かって欲しい。

熊谷賢一:バラードⅣ「河の詩」


【追記201808120152】

今日聴く。
素晴らしい音楽。
昔のことが蘇ってくる。
昔、感じた感情。
多感な年頃。
苦しみに満ちた心を包んでくれる。
本当に優しく、強いエネルギーに満ちた音楽。
こんな音楽を聴かせてくれてありがとう。

【201808250054】

前半のドラパートの旋律とグロッケンの入るところ。
私の20代の頃の心境と重なる。
心の重みを感じる。
感情がとめどもなく強く湧き起ってくる。
それにしても凄い音楽!。
エネルギーをたくさん与えてくれる。
どんな感情を感じていても「生きている」という実感を感じ取れる。
熊谷さん、ありがとう。
熊谷さんはどんな思いでこの曲を作ったのか。

【201810060017】

3:15からのフレーズ。
凄く感動。
こんな音楽他に無い。
日常の中で様々の感情にまみれて暮らす人々から出てくるもの。
そんな感じがする。
熊谷さんの音楽は、あくまでも自然体。
そういうスタンスが好きだ。
こういう音楽って、かえってとても作るのが難しいんだと思う。
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