緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

アリス・ゴメス作曲「ジターノ」(マリンバ独奏:能登弓美子)を聴く

2017-10-28 22:31:35 | その他の音楽
マリンバという楽器をクラシック音楽で強く意識するようになったのは、伊福部昭作曲のオーケストラとマリンバのための「ラウダ・コンチェルタータ」を聴いたときだった。
この曲の初演(1979年、マリンバ独奏:安倍圭子、山田一雄指揮、新星日響)のライブ録音だった。
マリンバの起源はアフリカだと言われているが、現在の楽器の形になったのは、中南米のグアテマラやメキシコが最初だそうだ。
今日聴いた、「ジターノ(GITANO)」という曲の作曲者であるアリス・ゴメス(Alice Gomez)は、メキシコ系米国人の女流作曲家であり、自らのルーツを辿るうちに、さまざまな民族に古くから伝わるメロディを採集するようになり、メキシコ先住民の音楽スピリットをベースにした独自のサウンドを構築したという(タワーレコードのプロフィールから引用)。
マリンバ独奏は能登弓美子。

今日、三善晃のマリンバ曲を探している過程でこの曲に出会った。
この「ジターノ」という曲は純クラシック音楽ではないが、民族性の強い曲だ。
「ラウダ・コンチェルタータ」を聴いた時もそうであったが、マリンバの音楽やそこから聴こえてくるリズムは、現代人の眠っている根源的な魂ともいうべきものに直截的に働きかける力を持っている。
それだけ原始的、蛮性的な要素を秘めているのではないかと思う。

「ジターノ」という曲の前半部は日本の祭りで聞こえてくる太鼓のリズムもイメージされる。
しかしマリンバという楽器はとても難しそうだ。
マレットとよばれる4本のばちで器用に操作して板を叩いていく。
その音は、やわらかく自然な木の出す音であり、「ジターノ」の後半部は癒しの効果も感じた。

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