緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

武満徹作曲「小さな空」(ピアノ編曲版)を聴く

2017-10-22 21:13:23 | ピアノ
今日、何気なくYoutubeを見ていたら、武満徹作曲「小さな空」のピアノ編曲版に出会った。
この曲のオリジナルは恐らく合唱曲であろうが、以前このブログでも記事にしたことがあった。

アマチュアの方が自宅で録音したものであるが、自分で編曲したのであろうか。
素朴でいい演奏だ。



武満徹が30代半ばに作詞・作曲した曲だという。
1960年代半ばであろう。武満徹は私の親と同世代の方だった。
曲を聴くと確かにこの時代のことが感じられてくる。
今の時代にはもはや感じることの出来なくなった、懐かしい何かが。

この時代から70年代にかけて、日本が最も成長した時代。
活気があって、生きているという実感を感じることができた。
活気があったが、今のような、人よりも先に先にと急ごうとする競争主義、合理主義はなかった。
人の気持ちに余裕があったのかな。
この時代には、とても優しい人がたくさんいた。
心が純粋というのか、人を傷つけることが絶対できないような人たちがたくさんいた。

この曲を聴くと、普段感じることのない、その昔に体験した様々なことを、自分の中に甦らせる。
私がこの時代に生きたことは自分にとっては大きなことだったと思う。

今の時代を嫌悪しているわけではない。
しかし、この「小さな空」のような作品が生まれなくなったのも事実だ。
今現在の作品を楽しむこともいいが、このような古い時代の音楽、作品に触れて、この時代の人たちの感性を感じとってみるのもいいと思う。


1 青空みたら 綿のような雲が
  悲しみをのせて 飛んでいった
  いたずらが過ぎて 叱られて泣いた
  こどもの頃を 憶いだした

2 夕空みたら 教会の窓の
  ステンドグラスが 真赤に燃えてた
  いたずらが過ぎて 叱られて泣いた
  こどもの頃を 憶いだしたた

3 夜空をみたら 小さな星が
  涙のように 光っていた
  いたずらが過ぎて 叱られて泣いた
  こどもの頃を 憶いだした  
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