世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

劣勢にして最先端の遺伝子

2005年05月27日 23時55分14秒 | Weblog
帰宅途中、喫茶店で本を読んでいると、
通路を挟んだ隣の席にご婦人二人が座った。

なんとなく耳を傾けると、どうやら子供の中学受験の話題で盛り上がっているようだ。
〇〇さん家の●●ちゃんは◎◎中学受けるらしい…等。
そのうち、子供の親の噂話になった。
「だってあそこんちのパパは◆◆中学高校から◇◇大学だもん。子供だって頭いいはずよ~」
「でも、あそこんちの奥さんってど~よ?あんまり頭良さそうじゃないよね~」
「そうそう。な~にも考えてなさそうでさぁ。馬鹿っぽくない?でもさぁ、お嬢様なんでしょ?」
「田舎のお嬢様なんじゃん。」
「あっはっは~」


その会話を聞いた途端、寒気がした。
そして「やっぱ子供ほしくない」という気持が炸裂した。
子供そのものも嫌いだが、育てていく過程で付随する様々な人間関係の煩わしさを
目の当たりにして、本当に怖かった。

子供との人間関係構築は困難だと容易に予想していたが、
その子供経由でこんなに煩わしいネットワークが存在していたとは…。
他人と生で接触するのが苦手な私は、
仮に子供がいても決して運動会やPTAの集会には行かないだろう。
そんなのに行くぐらいなら、家で本を読んでいたいし、運動会で日焼けしたくない。
そうしている間に子供はグレて…いつか私を刺すような気がする。
「ママは私を愛してくれなかった!」とか言って。

嗚呼、嫌だ嫌だ。
脳内での想像力が強い自分は、子孫繁栄する前に、子育てに対する様々なマイナスイメージを展開させることができる。
生物学上は劣性なんだろう。

しかし、想像は人間だけが手に入れた最先端の能力であり、
娯楽であると私は考える。
危険を予知したり、脳内で自由に遊んだり。

劣勢にして最先端の遺伝子が私で途絶えてしまう…少し寂しい。
この記事についてブログを書く
« 趣味は何ですか? | トップ | もう一つの土曜日 »
最新の画像もっと見る