世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「燕は戻ってこない」

2022年07月14日 23時34分25秒 | Weblog
「燕は戻ってこない」(桐野夏生)、読了。





1,000万円で代理母になるビジネスを請け負う主人公リキ(29歳)が、要所要所でクライアント夫婦を裏切るので飽きさせなかった。
445頁でけっこうボリュームがあるのだが、引力がずっと強く、どの頁も無駄になっていない、奇跡のような作品だ。
最後の数ページで、大どんでん返しがある。その様子が痛快で溜飲が下がった。

リキ、リアルだった。
この現実世界のどこかで生きていそう。

そしてタイトルの「燕は戻ってこない」
作中に「燕」は出てこない。
でも、そうだ…読了後、親鳥が戻ってこない空の燕の巣の物悲しさがたしかに在って眼に浮かんだ。

生命倫理を題材にした作品は、自分の命についてを考えさせられるので少し疲れるのだけど、読了後の充実感が半端ないのでクセになる。
嗚呼、おもしろかった。
貧困の様子…セブンイレブンのコーヒーを買うのに躊躇する…あの心情はよくわかる!!

連日、お風呂で読み続けてしまい、しかもメイクをオフする前なので、いざクレンジングオイルで化粧と落とそうとしても汗が邪魔してなかなか落ちなかった。
今日はメイクオフしてから読もうと思ったのだが、「まあいいか。先が気になるし」と本を持ってそのまま風呂に浸かってラストまで読み切った。
それほど私を夢中にさせる作品だった。


今日は王将で夕ご飯。天津炒飯(甘酢たれ多め)。


でろでろしてて美味しい。

昼休みには公園へ。

でも天気が不安定で、すぐに撤収。
早々に梅雨明けしたのに、最近また梅雨に逆戻りした感じがする。
まるで6月のような陽気だが、明日は夏のボーナス支給日。
朝礼があるので早く起きなくては!!