世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

Hate get pill

2022年07月01日 23時51分36秒 | Weblog
7/1(月)
母の絵手紙カレンダーが文月を連れてきた。

そうだね、蓮の季節だね。今年も見に行きたいなあ。早起きは苦手だけれども。

心療内科デー。
夕食はやはり駅そば。
「ネギ、多めだよね」と店員のおじさんに言われる。
顔、認識されてる・・・。


一旦帰宅して、クマリュックみぽりんを背負う。
ナンパ防止クマ・みぽりん。

母に「心療内科の通院以外は背負ってはいけません」と言われている。
「どこへでも背負っていってもいいじゃん、かわいいし」と内心反発しているが、マザコンなので遵守している。私ってば偉くない?

待ち時間は「燕は戻ってこない」。いよいよクライマックス!
もう、ぞくぞぞくするね。文芸書を読んでてここまでぶるぶると興奮しながらページを捲るのは久しぶり。



そんなこんなで23時ぐらいに名前を呼ばれた。

「株主総会、無事に終わりました」と言うと、クマ医師はほっとした表情を浮かべ、電子カルテに何かを記入。

ソラナックスを多めに飲んでしまうことに対しては、お咎めあり。
「飲みすぎると、健忘や取り返しのつかないことを言ったりしちゃうこともあるので、気を付けてくださいね」
ときつく言われた。
16年間の通院で一番怒ってた。
ごめん。

「株主総会までデパケンをお昼に飲むってことになってますが、抜くのがちょっと不安です」
と言うと、
「そうですか。では一応処方しておきますので」
とあっさり。
「気付いたら昼デパケンを飲むのを忘れていた、というのがベストなんですかね?」
と言うと
「そうですね。それがベストですね。それよりソラナックスですよ。ソラナックスの飲みすぎの方が心配です」
とまた蒸し返された。

イライラすると飲んじゃうんだよね~。本当、どうしよう。
薬に頼る人については今まで他人事として捉えていたけれど、まさか自分が当事者になるとは思わなかった。

「お大事に」
とクマ医師に言われて心療内科を出る。

金曜日の飲み屋街は深夜だというのに祭りのような人出である。

駅前の喫煙所に吸い込まれる。
クマ医師に怒られたので、やたら不機嫌だったのと、両手が塞がっていたので眉間にしわを寄せながら咥え煙草で喫煙所に入る。
その物々しさに、喫煙所の飲兵衛たちはモーセの十戒のように道をあけてくれた。
勿論、ナンパ無し。
想像してほしい。
思い切り不機嫌そうなクマを背負った40代女性@深夜の喫煙所を。
実にシュールである。


華原朋美の「Hate tell a lie」 の歌詞に「Hate get pill」ってある。
あのピルってずっと「経口避妊薬」だと思っていたけど、じつは「錠剤」なんじゃないのか?
ふと煙を吐き出しながら、ある理論がひらめいた。

【華原朋美】Hate tell a lie



ピル=錠剤=ソラナックス
そうだ!ソラナックスを飲みすぎる自分を叱咤する歌として、これからはあの歌を昇華させるのだ!
Hateまでは言い切れないけれど、ふとした気の緩みからソラナックスに手を伸ばしそうになった時、この歌を、朋ちゃんの歌声を思い出すのだ!

歌詞を脳内で辿りながら、我ながら名案だと思った。

「何から何まであなたがすべて私をどうにか輝かせるため苦しんだり悩んだりして がんばってる」っていう歌詞もクマ医師みたいじゃないか!(待って!小室哲哉=クマ医師かYO!)

通院歴16年にしてはじめて「Hate tell a lie」と心療内科がリンクした瞬間だった。

クマを背負いながら、酔っ払いの嬌声を背景に家路をたどる。
「Hate tell a lie」を口ずさみながら、蒸し暑い夜道を歩いた。

一週間、お疲れさま。