世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

keep yourself alive

2012年08月05日 23時21分15秒 | Weblog
昼過ぎに起き、急に「このままではいけない」と思い立った。
このままこのアパートに暮らせるわけではなく、いつか出ていかなければならない。
まだ先だとは思うが、「その日」の為に、掃除をしようと思った。
あと、昨夜、わたとも話したのだが、子供がいない我々の骨を拾うのは、きっと甥っ子や姪っ子だ(私にはまだいないが)。
彼らに迷惑をかけてはならないと、身辺整理をしようと急に思い立ったんである。


まずは腹ごしらえ。
カップ焼きそばを食べようとするが、夏バテのせいか、食が進まぬ。
1時間ぐらいかけてそれを食べ、太田胃散を飲んで、身辺整理に取りかかった。

・不用品の捨てる準備(業者に依頼)
・台所兼玄関の掃除


2時間半、集中して掃除をし、ゴミ袋3袋分のゴミを捻出。
もう二度と履かないであろう靴やその他もろもろ。
どんだけゴミと生活していたんだ、俺。

台所兼玄関は本当にすっきりした。
秘書検定も終わったので、今後も暇を見つけては身辺整理を少しずつ進めていこう。


そうそう、秘書検定が終わったらやりたかったことがもう一つ。
スマホデビューである。

今までのガラパゴス携帯に不満はなかった。
しかし、周囲を見渡しても殆どがスマホに変えていて居心地が悪かった。

ということで、スマホデビュー。
お店の人に相談し、見た目が可愛いURBANO PROGRESSOにした。
5月に出た機種とのこと。
溜まったポイントで全て賄えた。
テンキー搭載のAQUOS PHONE IS14SH にしようかな、と思っていたのだが色々と相談し、決定。

如何せん、爪が長くて苦戦中…。
短くする気は全くないが。
早く慣れないとなあ。

それにしてもお店の人。
私より13歳も年下なのに、ファミコンを所持しているらしい。
しぇ~!
ポケモン世代だよね?
見た目はかなりの草食系男子。
「バイナリィランド」の話で盛り上がった。
勿論、仕事もしっかりやっていて、スマホの「ス」の字も知らない私に色々なことを懇切丁寧に教えてくれた。

「一攫千金当てたらニートになりたいんですぅ~」
とも言っていた。
一日中、ゲームをしていたいらしい。
素直な発言に思わず笑ってしまった。


掃除、スマホデビュー。
やればできるんじゃないの、自分。


心療内科のクマ医師の最初の診察。
「まずはできたことを数えていきましょう」
という言葉を回顧。
初心に戻ろう。



華原朋美の曲で「keep yourself alive」という曲がある。

「keep yourself alive
 進化することなんてほんとは全然恐くない」

何が自分にとって得策なのかを冷静に見極め、一歩ずつでも進んで行けばいいんだ。
そう、毎日、何かを少しずつ、自分を進化させられれば上出来。
そしたら未来が開けていけそうな気がする。


華原朋美 - keep yourself alive



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夜空に舞う言葉の花火

2012年08月05日 01時25分59秒 | Weblog
明け方に寝て、昼過ぎに起きた。
「ウコンの力」のお陰で、酷い二日酔いにはならなかったものの、どうも情緒が安定しない。
そわそわしたり、悲しくなったり、どきどきしたり。
食欲が無く、コンビニで買った冷やし中華を食そうとするが、二口目でダウン。
ネットで北海道の旅行の計画を練ったり、寝転びながら角田光代の小説を読むのだが、集中力が続かない。クマった。

居ても立ってもいられずに、母ヨーコたんに電話をする。
今、不安に思っていることや現状を聞いてもらい、落ち着いた。
34歳になるのに、こんな私で本当にすまない。
12時間の陣痛の末に産んだ娘がこんな有様になってしまうなど、34年前の彼女が知ったらどう思うか。
そう考えると泣けてくる。

18時半までぐったりと廃人生活。

今日は花火大会がある。
わたとモールの屋上駐車場でこの花火を観賞するのは、恒例になりつつある。
夜風が吹く中、いそいそと出かけた。


わたは小学校3年生の時からの友達だ。
縁あって、今、近所に住んでいる。
25年来の友達。四半世紀の仲である。ぶっちゃけ私の全てを知っている。
たまに会う時は、辻仁成を真似して「やっと会えたね」と言い合うのも恒例。

屋上駐車場で
「やっと会えたね」

久々に会うわたは元気そうだった。

ドーンと夜空に花々が散る度に、「うぉ~」と野猿のように歓声を上げる私。
冷静にシャッターを押すわた。
この構図もずっと変わらない。










「あの花火って一発いくらぐらいなんかね?」
「花火職人へ売り込みをする火薬会社の営業マンってやっぱいるのかね?」
「花火を考案した人って天才じゃね?」

そんな会話をした。


わたは小学生の時から超優秀でしっかり者だった。
テストではいつも100点で、ピアノも上手くて、面白い。
いつも冷静に周囲を観察し、独特の感性で感想をポツリと述べる。達観した子だった。

私はいわゆる劣等生で、いつもぼんやりとしていた。
トロくていつも泣いていた。
3年3組は給食を全部食べないといけないクラスだった。
偏食の私は、ホウレンソウのソテーなど苦手なものが食べられず、昼休みや5時間目までモソモソと食べようとしていた。
一口食べるごとに涙目で「おえっ」っとなる私を、わたは「大丈夫だよ。あと3口だよ」と叱咤激励してくれた。

わたはいつもお姉さんのように面倒を見ていてくれた。
同級生なのに…。
トロい私と優等生のわたとの友情は、わたが違う学校に転校しても、違う道に進んでも、存続していた。
メールなんてない時代には手紙を交換し合い、時には長電話をし、大人になってからはたまに飲む。
気付けば25年。互いに34歳になっていた。

背後にいるいかにも女子っぽい人々の会話に反応する我々。
私もわたも「いかにも女子」という人が苦手だ。
小学校時代から我々は「忍者ハットリ君」の夢子ちゃんタイプに拒否感を示していた。
最近の花火はキャラクター物もある。
どう見てもイルカに見えない花火を背後の女子たちは「あ、イルカ」「可愛い」と言っていた。
「我々とは『イルカ』の認識が違うんじゃね?」
と、わたがポツリと言って爆笑。




駅前の居酒屋へ。

乾杯の後、さっそく最近悩んでいることを暴露。
「大丈夫だよ」
と励ましだけでなく、彼女の言葉には25年前と変わらぬ独特の哲学を宿していた。

わたの家族は理系一家だ。
わたは「大丈夫だよ」という言葉を導き出すために、数式や方法も伝授してくれる。
何この心地よい安心感!!
なんか、すっげー元気になれた!!

わたも私も、先日、映画「ヘルタースケルター」を観た。
わたは原作者の岡崎京子の大ファンだ。
あのシーンがどうだった、あの俳優がどうだった、と「ヘルタースケルター反省会」という様相を呈していた。


吉熊もちゃっかり来た。


「ねぇ、まだ?終電大丈夫なの?」
と窘める吉熊。
もうちょっと待っていてね。



久々に落ち込んでいたが、母とわたの言葉で元気になれた。

わたは
「泣いてる暇があったら笑え」
「泣いて腹が膨れるか」
という漫画家の西原理恵子の言葉も教えてくれた。
アルコールの浸透圧と同じぐらい我が胸に浸透した。


空に飛び込んでいっては花を咲かせて散りゆく火の花。
そして美味い酒。
小学生だった私たちには想像もできなかった世界に今いる。
大人になるのも満更ではない。

来年もまたわたと一緒に観られると良い。


わた、ありがとう。

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