世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

溜息色の一日

2006年08月08日 23時27分34秒 | Weblog
連休が近付くと、職場では「じゃ、この件は連休明けっていうことで!」という会話がよくなされる。
「中途半端に手を出して、連休明けに再び着手するって、進捗状況とか思い出すのがけこう大変なんだよね…じゃあ、まあ、連休明けでいいじゃん?」といった思惑が感じられる。

私もそのテの人間だ。
だから、毎年連休明けに溜った書類から、タイムカプセルの如く温存されたままの仕事を発見するしたときにゃ、「げ…」となる。
「今年はそんなことないようにしよう」…雨の中歩いて最寄り駅まで歩いた。母がよく「今日できることは今日やれ!」と言っていたのを思い出した。

駅のホームに到着。
電車に乗り込む。
しかし、電車が動かない。
どうやら、人身事故が起きたらしい。
心の中で、昔の女子高生のように「超MMぅ~(超マジムカツク)」とか呟いた。

ふと、隣に女性が座った。

いつものあの女性だ!

私の心は歓喜でいっぱい!

…説明しよう。
「彼女」とは、いつも同じ電車の定位置で読書をする美女…名付けて「読書の君」である。

私はレズビアンではない。
が、綺麗な女性が好きなんである。
毎朝、彼女からの視覚的快楽を一通り味わい、自分に重ね合わせた上、自分の欠点や補足点を探し、自分向上に勤しんでいる。
いわば、彼女は私が愛読する、生きた参考書なんである。
やはり自己愛が私の基本。
だから私はナルシストであって、レズビアンではないのだ。

それにしても、溜息もんの美しさだ。
近くで見ると、良い匂いがしてきそう。
例えるなら、ケツメイシの「さくら」のPVに出ていた女性。

そんな彼女は私の隣でずっと読書をしていた。
窓を見る振りをして、チラ見とかしたが、んも~っ「ムッハ~」の境地であった。

始業時刻になっても、電車は動かない。
携帯電話で株式市場を見たり、吉熊上司に状況をメールで連絡していたりしたが、一向に動く気配がなかった。

ようやく、普段より一時間も遅れて目的駅に到着し、そして彼女も電車を降りた。
人込みに紛れ、彼女の姿は見えなくなった。
私も会社に向かった。

…そんな耽美な朝と引き替えに、タイムカードを押してからは、殺戮に飲み込まれたのであった。気付いたら残業していた。ふ~。
連休後の仕事も、少し減ったかな。

写真は、帰宅途中で見た夕焼け。
色々あった今日の溜息に似た、いい感じの色。
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