晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

秦建日子 『推理小説』

2011-03-20 | 日本人作家 は
普段は私事は書かないのですが、私の住む千葉県北東部は
地震発生から停電と断水になり、翌日の昼には電気が、水
は5日後にようやく復旧して、まあそれからも何やかんや
と忙しく、ブログの更新をしばらく放置してしまいまして、
この「To Read, or Not To Read, That Is The Question」
を楽しみにしてくださっている方(がいるかどうか分かりま
せんが)、まあそういった事情がございましたのでご了承
くださいませ。

ブログ更新をサボっていた間に4冊読みましたので、
今日から4日間連続で投稿させていただきます。

この秦建日子という方、テレビや舞台方面では知られた方の
ようで、途中まで読んでいて気付いたのが、この小説は、篠原
涼子さん主演のドラマ「アンフェア」の原作だったのですね。

都心の公園で、会社員と女子高生が殺されているのが発見され
ます。警視庁捜査一課の女性刑事、「無駄に美人」な雪平夏見
とそのパートナーの安藤は現場に向かい、そこに落ちていた

「アンフェアなのは、誰か」

と書かれた本の栞を見つけます。

犯人の素性も、犯行の目的もまったくわからないまま、第3の
事件が起きます。それは、ある文学賞の授賞式で、編集者の
飲んだグラスに毒が仕込んであり、それを飲んだ編集者は死亡。
そして、現場にはまたもや

「アンフェアなのは、誰か」

の栞が・・・

混迷の中、ある出版社に、原稿が送られてきます。それは、この
事件の関係者どころではなく、犯人しか知りえないような情報が
小説形式で書かれたもので、なんとこの作者は、とんでもない高額
でこの小説を落札せよ、と要求してきたのです・・・

物語は、犯人と思しき者あるいは疑わしい者、その近辺の人たちの
側の視点、それから本筋での捜査する刑事側の視点が並行して進んで
いき、ちょっと小説の「枠(わく)」を超えた、面白い描写をして
います。
全体はそんなに長くはないのですが、その中にも雪平の背景やその他
登場人物の描写もしっかりと描かれていて、隙間無く詰め込まれた、
収納上手、といった感じですね。

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