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晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

島本理央 『ナラタージュ』(再読)

2017-10-22 | 日本人作家 さ
ボーっとテレビを見ていたら映画のCMをやってまして、
そのタイトルが「ナラタージュ」と聞いて「あれ、この
小説を読んだぞ」と思い出し、部屋の書棚を見てみると
ありました。

が、まったくストーリーを思い出せません。

外してなかった本の帯に「一生に一度しかめぐり会えない
究極の恋」とあったので、ははあ、これは恋愛小説だな、
と天才的推理をしたんですが。

で、読み始めますと「あーはいはい、高校教師と元生徒の」
「そうそう、演劇部の」と、だんだん思い出してきました。

大学生の工藤泉に電話がかかってきます。相手は高校時代の
先生、葉山。要件は、顧問をしている演劇部が少人数なので
卒業した先輩に手伝ってほしい、とのこと。

しかし、泉は葉山に「それだけの理由ですか」とたずねます。
すると葉山は「ひさしぶりに君と話がしたいと思った」と。

泉と、同じく卒業生の志緒と黒川の3人、そして助っ人として
黒川の大学の友人、小野玲二という演劇経験者も。
毎週末に高校に行って芝居の稽古をした帰りなど4人で行動す
る機会も増えて(志緒と黒川は恋人同士)、しばらくして小野
は泉に「好きだ」と告白します。しかし泉は、葉山への想いが。

ですが、葉山は葉山で、泉のことを想ってはいるのですが、
(教師と生徒)みたいなモラル的なことでブレーキをかけてい
るわけではなく、何か理由があって泉のことは好きなんだけど
恋人にはなれないというのです。

その後、なんだかんだあって、泉は小野と付き合うことになった
のですが・・・

基本的に恋愛小説はあまり読まないのですが、面白かったです。
冒頭の意味深な会話が「ああそういうことだったのね」と、いや
らしくない伏線っていうんでしょうかね。

思春期を描くと淡いとか甘酸っぱいだけではなく悩みや残酷な
こともあったりしますが、そこまでガッツリそういった部分を
描く必要は無かったんじゃないの、とは思いましたが。