晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

朝井リョウ 『チア男子!!』

2017-04-02 | 日本人作家 あ
いつかテレビのニュースのスポーツコーナーで
カーリングをやってて、それが男子の試合で、
一瞬「あれ、カーリングって男子あったっけ」
と思ったのでした。

でも、あれはトリノオリンピックのときでした
っけ、「カーリング女子」とかってちょっとした
ブームになりましたよね。
そのときのイメージが強かったので・・・

ま、それはさておき。

この作品は、男子のみの大学チアリーディング部
の話。モデルとなったのは早稲田大学男子チア
リーディング「SHOCKERS」。

男女混成のチームというのは珍しくないそうで、
そういえば、日本の高校のダンス部がアメリカの
大会で優勝して、そのチームにたしか男子がいた
ような。どの高校か忘れましたが。

主人公、晴希は、命志院大学柔道部の一年生。
家は大学から歩いて数分のところにある柔道と
剣道の道場。
柔道一家で、姉の晴子も命志院大学柔道部。
晴子は柔道の才能もあって強く、一方、弟の晴希は
ここ最近は怪我で練習は休み、大会では応援要員。
自分は姉のようにはなれないと限界を感じ、退部
することに。

晴希の幼なじみの一馬もある理由から柔道部を退部
します。そして一馬は男子のチアリーディング部を
作ろうとするのです。

晴希も一馬も柔道をやってたとはいえふたりとも
軽量級。

「男子チア募集」のチラシを作って、あと体育の
授業に潜り込んで、運動神経の良さそうな人を
スカウトしたり、なんだかんだで7人に。

初披露は、なんと学園祭・・・

晴希は、姉に相談せずに柔道をやめて以来、話も
せず気まずい雰囲気。

メンバーそれぞれ悩みを抱えていて、その悩みが
チアで解決できるというわけではありませんが、
仲間といっしょに誰か応援するというチアの精神が
気持ちを軽くしてくれます。

これはあれでしたね、「桐島、部活やめるってよ」
のときのような、学生時代に過ごした立場によって
感想が違うといったようなタイプの「青春小説」
ではなく、いわゆる正統派・・・ともいえない
ところがこの作者の面白いところ。
コメント
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