晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

平岩弓枝 『新・御宿かわせみ』

2016-12-09 | 日本人作家 は
当ブログでは、「御宿かわせみ」シリーズの感想を、途中ぐらい
までは投稿したと思うのですが、ちなみにシリーズは34巻です。

ざっと説明しますと、主人公の神林東吾は町奉行与力、神林通之進
の弟。兄夫婦には子がいなく、いちおう兄は与力の跡継ぎを弟にと
考えています。

東吾は「冷や飯食い」と自嘲しているように、気ままな次男生活。
といっても幼馴染の同心、畝源三郎の捜査の手伝いをしたり、剣術
道場の先生をやったりしています。

そんな東吾ですが、こちらも幼馴染でるいという女性と恋仲。
るいは「鬼同心」と呼ばれた父亡き後、家督を相続せずに、大川端
で「かわせみ」という小さな旅宿をはじめます。

東吾としては、るいと結婚して神林家を継ぎたいところですが、
旅宿の女将と与力職というれっきとした武家とでは身分違いだと
結婚を躊躇するるい。

るいが東吾と結婚に踏み切れない理由のもうひとつは、東吾の
義姉、香苗の実家で旗本の麻生源右衛門の家にいる香苗の妹、七重
という女性がいまして、源右衛門が七重の夫に東吾を、と願って
いるのです。

とまあ、なんだかんだで七重は東吾の友人で医者の宗太郎と結婚し、
婿入りすることで麻生家のほうはオーケー、兄の通之進夫婦には
麻太郎という養子が来てこちらもオーケーで、ようやく東吾はるい
と結婚することに。

ちなみにこの麻太郎という子ですが、父親は東吾。

こんな感じです。で、新シリーズでは、東吾とるいの娘、小春と、
通之進の養子、麻太郎と、畝源三郎の息子、源太郎と、宗太郎の
娘、花世がメインとなります。

東吾は、江戸末期には軍艦操練所に勤めていて、その後の戊辰戦争
では幕府側で海軍として出兵した船が行方不明となります。
源三郎は、何者かに銃で撃たれて死亡、麻生家では凶賊に襲われ
源右衛門、花世、長男の小太郎が殺されます。

明治新政府になって通之進は町奉行を失職、香苗と狸穴に引っ越します。
宗太郎も狸穴に引っ越し、医院を開業。麻太郎は医学を勉強しにイギリス
に留学します。

で、麻太郎が留学から帰ってきたところからスタート。

旅宿「かわせみ」は、明治になっても営業は続けています。るい、番頭の
嘉助、女中のお吉は健在。娘の小春は宿のお手伝いで、主人、東吾の帰りを
待ち続けています。

源太郎は父を殺した犯人と、麻生家惨殺の賊を探しています。花世は
「かわせみ」に居候して、築地の外国人居留地にできた女学校に通っています。

「御宿かわせみ」シリーズのほうに思い入れが強いと、ちょっと読むのが
辛いかもしれませんね。
ですので、そういう方は、リセットして真っ新な気持ちで読んだほうがいいかも。


コメント
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