晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

スティーヴン・キング 『デッド・ゾーン』

2013-12-06 | 海外作家 カ
未読品をかたっぱしから読んで、年内にはなくさないと。というわけで
12月はブログの更新ラッシュ(の予定)。

さて、キングです。キングの小説はいつも買うときに「面白いんだけど、
長いんだよなーどうしようかなー」と迷った挙句、結局買ってしまうの
ですが、そして読み終わって「あー面白かった。まだ読んでないのあった
ら買おう」の繰り返し。

ジョン・スミスという少年は、小さい頃に氷の地面に頭をぶつけて、その
ときは大事に至らなかったのですが、ほんの小さな”予感”が当たったり
(ラジオを聞いてて、次にかかる曲が分かる程度の)します。
やがてジョンは大きくなって学校の教師になります。同じ学校のローラと
いう女性の教師と、ある晩、カーニバルへ出かけることに。
そこで、屋台のルーレットでなんと500ドルを当てることに。気分が悪く
なったローラを家まで送り、ジョンはタクシーに乗って帰りますが、そこで
大事故に遭い、それから4年間も昏睡状態に。

話しは変わって、グレグ・スティルソンという聖書のセールスマンが、とある
農家へ売り込みに。しかし家の人は留守。飼い犬がグレグにむかって吠えたて
ると、グレグはその犬を蹴り殺してしまいます。そして一言「おれは狂って
なんかいないぞ」と・・・

ジョンの父親ハーブは大工、母親のヴェラは”かなり”厳格なバプテスト。
ひとり息子の事故で、入院費は払い続けていかなければならず、ハーブは
苦しみます。しかし悩みのタネはもうひとつ、ヴェラが狂信的ともいえる、
宇宙船がどうのこうのという宗教にハマってしまいます。

ジョンが昏睡状態のあいだ、ローラは別の男性と結婚。4年間の長い眠り
から目覚めたジョンですが、奇妙なことが起こります。ジョンの担当の医師
に、ナチスのポーランド攻略の際に亡くなったはずのお母さんは生きていて、
アメリカの西海岸に住んでいる、と伝えるのです。

ただでさえ4年間の昏睡状態から目覚めただけでもニュースなのに、口さがない
看護婦によってジョンの”不思議な能力”は拡がり、やがてマスコミの知る
ところになってしまい・・・

ジョン・スミスの話とクロスして、グレグ・スティルソンの話が描かれていて、
この何やらやばい男とは。そしてジョンはグレグの”未来”が見えてしまう
のですが・・・

ところで、タイトルである(デッド・ゾーン)とは、ジョンは体に触れると
その人の未来や過去を”ある程度まで”は見えるのですが、それ以上見ようと
すると、黒い何かがあらわれること。

手紙や裁判の問答といった”無機質”な話の終わりと思いきや、最後の最後で
そうきたか、といった幕の引き方が、うまいなあと思わず唸ってしまいます。







コメント
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