晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

エド・マクベイン 『警官嫌い』

2011-05-03 | 海外作家 マ
世間でいうところの「翻訳ミステリ好き」とはどの程度
なのかわかりませんが、そりゃあもう上には上がいるの
でしょうけど、まあそういった方たちには敵いませんが、
翻訳ミステリのなかでも名作といわれるものを、たまに
読んでいこうかと。

というわけで、警察小説というジャンルでいいのでしょう
か、他の本のあとがき解説などで「エド・マクベイン」と
いう名前は見たことがあって、先日、某古本屋の書籍コー
ナーにある、段ボールやケースに入って「どれでも1冊
50円、3冊で100円」という、まあ何と言ったらいい
のか、最終処分に回されてしまったカワイソウな本チャン
達、しかし、その中にはまさに文字通り「掘り出し物」が
あったりするわけでして、この『警官嫌い』も、ケースの
下のほうにありました。

それまでの「ミステリ」の定番といえば、ザ・探偵といった
人や、ザ・刑事といった人がバシバシ難事件を解決してゆく
といったものだったのでしょうが、この「警察小説」という
のは、まあいっぱしの評論家気取っていわせてもらえば、
この小説に登場する架空のアイソラという街、そしてその中
にある87分署そのものが主役、とでもいいましょうか。

とはいうものの、スティーブ・キャレラという87分署の刑事
が物語の主軸で、『警官嫌い』の後、このキャレラとその近辺
の人たちを中心にシリーズ展開されています。

まず、のっけから、キャレラの同僚が何者かに撃ち殺されます。
連絡を受けて現場に急行するキャレラと87分署の刑事。
はじめから刑事とわかっての殺害なのか、それとも、どこかの
イカレたやつが銃を撃ち、たまたまそれが刑事だったのか、
87分署の刑事たちはあらゆる方面から捜査をはじめます。

が、またもや87分署の刑事が、しかも同じ銃によって殺害
されてしまったのです・・・

この殺されたふたりは、かつてパートナーを組んでいて、この
ふたりによって逮捕された逆恨みの犯行かと思いきや、今度は
別の3人目の犠牲者が出てしまっては、これはただの偶然が続
いたわけではなく・・・

しかし、シリーズ最初の作品でありながら、キャレラの近辺の登場
人物たちが次々と死んでいってしまい、おいおい大丈夫か?なん
ていらぬ心配もしてしまったり。
近年の“進化系ミステリ”に比べたら正直タネもシカケもあっさり
なのは仕方ないですが、それでもこういった昔の良作にはどんどん
触れていきたいですね。
コメント
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