「音楽が無かったらモヤモヤした日が続いて、ずっと下向いたままいたと思うから。」
日常を現状を変えようとするために、音楽を聴く者がいれば音楽を演る側になる者もいる。
新山詩織は後者を選んだ。私が彼女の名前を知ったのは、メジャー・デビュー・シングルの
カップリング曲でグルーヴァーズの『現在地』をカバーしたからである。
きっかけというものは大事で、もしそういったことが無かったら彼女の名前すら気にとめなかった
かもしれない。10代の若者の歌う歌詞にリアリティーを感じるには私は歳をとりすぎたし、
ロックの現役感からもほど遠いところにいて、ノスタルジーだけで音楽を聴いていると言われれば
それを完全否定することもできない有り様だから。
あっ、でも尾○豊は完全に同学年だが彼の曲に反応できなかった(むしろ同意できなかった)
のだから、当たり前ながらリアルというのは人それぞれ違うということだ。
『現在地』の演奏はグルーヴァーズが担当している。もうそれだけで私は満足なのだが
元歌を聴きこんでいる「刷り込み」が、当然ながらオリジナル曲より耳当たりをスムーズにする。
しかし、何故女の子が歌うには少々難しい歌詞のこの歌を選んだのだろう。
この曲を選んだというたったそれだけの事実に惚れてしまった。(笑)
もうすぐ新山のファースト・アルバムが出る。ルックスも声質も魅力的な彼女なのだが
心配な点は広告の打ち方だ。会社がプッシュするのはわかるが、この記事を書いた時点の
私のブログの広告もそうだが、どこを見ても(私の巡回先だけかも)彼女のアルバムの
広告だらけである。これに反感を持って、本来届くべきところに歌が曲が届かない、なんて
ことにならなければいいのだけど、と心配したりするのが、これは余計なお世話か。(笑)
とりあえず、最初のアルバムがどのようなリアクションをひきおこすか楽しみだ。
発売元のレコード会社には今も昔も全く興味は無いけど。(笑)