HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 8

2014-03-12 06:03:47 | 日本のロック・ポップス

PANTAは様々な人に作詞・作曲を問わず楽曲提供をしているが、その中でも
特に有名というか人気の高い曲に『Moonlight Surfer』がある。いなくなってしまった
恋人を想う歌で、PANTAのロマンティスト・サイドが最も美しく結実した曲だと思う。
オリジナルは77年に発表された石川セリのアルバム「気まぐれ」に収録された(後に
シングルも出た)が、それ以外にも複数の女性歌手によるカバーがあり、それだけ
女性の心に訴求する曲だということなのだろう。

アルバム「気まぐれ」には、夫である井上陽水が書いた『ダンスはうまく踊れない』が
収録されていることでもしられる。この曲ができた当時は夫婦ではなく、陽水が
セリのために書いた所謂アピール・プレイのようなものであるが、そこにあった情熱と
いうものが普遍であったことは、この曲も後に多くの女性歌手に取り上げられることが
それを証明している。

面白いのは矢野顕子が提供した『昨日はもう』。作詞はセリ自身だが、この曲の歌唱は
まんま矢野顕子。矢野が憑りついたかのような歌い方が妙な感じなのだが、おそらくは
ガイドボーカルを矢野が歌って、そのあまりに個性的な歌い方に惹きつけられ、
演じ手としてのセリがそれを演じたというところなのだろう。
沢田研二が歌った『あの娘に御用心』を聴いた時も同じようなことを思ったものだ。

シュガーベイブがコーラスで1曲参加したり、伊藤銀次がギターを弾く曲があり、更には
荒井由実や松本隆が提供した曲あるということで、前作「ときどき私は・・・・・・SERI」の人気も
高いのだが個人的に1枚となると、やはりこの「気まぐれ」だ。

それにしても、ここでの陽水提供曲の力の入り方は一体何なのだろう。(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする