HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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TRUE TO THE BLUES

2014-03-26 00:01:25 | ROCK

                             

ジョニー・ウインター生誕70年を記念して?ジョニーの歴史を4枚のCDにまとめた
組物「TRUE TO THE BLUES」がリリースされた。長い活動歴の中で、良い塩梅にまとまった
ベスト盤がなかったジョニーとそのファンにとっては待望のボックスと言えるだろう。

ボックスのリリースを祝うべく数多のギタリストから寄せられたコメントがブックレットに
掲載されているが、その豪華さがそのままジョニーの足跡の偉大さを物語る。

エドワード・ヴァン・ヘイレン、ビリー・ギボンズ、デレク・トラックス、ロビー・クリーガー、
アンガス・ヤング、カルロス・サンタナ、リック・ニールセン、レニー・ケイ、等々が賛辞を
寄せるなか、殊更印象的だったのがピート・タウンゼンドとジョー・ペリー。
ジョーはシュリンクに貼られたステッカーにコメントが掲載されていて「ジョニーを聴いて
いなければギターを弾いていなかった。」と記されていて、ピートはこのボックスに対して
「待った甲斐があった。」とまで書いている。

実のところ、こういった組物につきものの「未発表曲」「未発表テイク」といった類は
たったの2曲しかない。それでもこのボックスの素晴らしいところは、レーベルを超えて
69年のデビューから11年までにリリースした自身のスタジオ盤やライブ盤はもとより
様々に散らばったゲスト参加或いは他流試合的なライブからも選りすぐられているところだ。

4枚という枚数が多いか少ないかの判断は人によって違うだろうが、誰が聴いても
最低限の基準は軽くクリアしてるのは間違いないだろう。それはそのまま、ジョニーの
活動は70年代だけでなく近年の録音でも相応のクオリティーを持っていることの
証明にもなるだろう。いや、本当に欲を言えば未発表曲は多いほうがいいのだろうが、
ジョニーはブートレグ・シリーズのリリースを続けているので、そっちの方面でのリリースを
気に留めていればそこは補えるのだろう。

それにしても、強引な力技でどんどん攻め込んでくる様は圧巻である。もちろん、あの
ジミ・ヘンドリックス同様にボーカリストとしての魅力も満載で、それについてはブックレットで
スティーブン・タイラーがコメントを寄せている。

ジョニーの仕事で忘れてはならないのは、晩年のマディー・ウォーターズのライブや
レコーディングをサポートしたことであろう。この生涯をブルーズに捧げた男の簡略化された
歴史を辿ることができるボックスを手にすることができて、私も本当に嬉しい。

それにしても「JOHNNY WINTER AND」というアルバム・タイトルは今振り返っても
格好良すぎると思うのであった。(笑)

 

コメント
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