HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

アイク・ターナー伝説

2007-12-16 10:16:07 | SOUL
12月13日、休みだった私は雨だったせいもあって一日中CDを
聴いていた。「BOSCOE」「HEATWAVE」といった最近買ったソウル物を
中心に聴いていたのだが、その中に「THE IKETTES」もあった。
『Can't Sit Down...'Cos It Feels So Good 』というタイトルのCDで
コンプリート・モダーン・レコーディングをうたった物だが、
もうすぐPヴァインから出る紙ジャケのほうが、2曲多いようだし
ボーナス・トラック以外は当時のアルバムの曲順通りに並べられているので
そっちのほうが良さそうだ。
それはさておき、夕刊を見るとアイク・ターナー逝去の記事が・・・。
ああ、そんな日にアイケッツを聴いていたのか。
ほとんどライブを見に行かない私が見た唯一のソウル・ミュージシャンが
アイク・ターナーで、ブルーズ・マンがジュニア・ウェルズなのだが
これで二人とも故人になってしまった。

アイク&ティナ・ターナーはソウル・レヴュー形式のショーで売り出したが
ロックのカバーが多かったせいか、フェスティバルやTVショーで
ロック・ミュージシャンとの共演が多かった。
そのため他のソウル・アーティストより比較的早く、私は映像を見る
ことになるのだが、J.B.ほどではないにしろアイクがバック・ミュージシャンを
コントロールする感じはわかったし、ティナに負けず劣らずの
扇情的な踊りを披露するアイケッツも魅力的だった。

アイク・ターナーを見たのは、今や伝説といってもいい94年8月21日
豊橋船渡埠頭で行われた「ライブ・セレブレーション’94豊橋」と
題された野外フェスティバルでのこと。
登場するや最初のアクションでシールドが抜けたときは、大丈夫かよと
思ったが(もちろん、老いを心配したのだ)、何事も無かったかのように
鋭角的なフレーズを連発、若々しい動きと指捌きを披露してくれた。
途中、大雨が降ってきたが演奏者も客も全く怯まずステージは進行、
ニュー・アイケッツの踊りがよりセクシーに見えるという
予定外の演出になった。アイク・ターナーのステージ自体が素晴らしかった
のは言うまでもないが、大雨というハプニングが妙な高揚と一体感を
生み出し、尚且つフェス自体がグレードの高い内容だったにも関わらず
諸問題(大赤字だったと聞いた)のため、単発で終わったことも
このフェスの伝説化の一因となっている。

ソロ、セッション時代の写真を使うほうが良かったのだろうが、
やっぱり「アイク&ティナ・ターナー」時代を一番熱心に聴いたので。
波乱万丈の人生だったようだが、昨年の遺作がグラミー受賞というのも
なんとなくアイク・ターナーらしい。


コメント (6)
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