HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

義理堅い男、再び。

2008-05-28 22:52:30 | 日本のロック・ポップス
なんだかよく解らないのだけど、頭脳警察のシングルがリリースされた。
収録曲は「時代はサーカスの象にのって / 間際に放て」の2曲。
2001年に再再結成されて以降、ライブで演奏されていた2曲なのだが
結局のところ、新曲はこの2曲しか形にならなかったというわけか。

「時代が大きく動くとき、頭脳警察も動く」というニュアンスの文章を
誰が言ったかしらないが、何かで目にしたことがある。記憶は曖昧なのだが
パンタ自身の発言かもしれないし、そういう空気に乗っかってパンタが
「偶然なんだけどそうなんだよな。」と言ったのかもしれない。
時代の大きな揺れを感じるのは結構なのだが、後付では困る。(笑)

曲はまあ平均的な出来で、よく言えば「パンタ節炸裂」悪く言えば
再結成時の「頭脳警察7」の出来の悪い曲と大差ないというところか。
今回の録音メンバーはパンタとトシ以外は「陽炎」のメンバーである。
トシのパーカッションはともかく音的には「陽炎」との差異はなく、
違いは頭脳警察を名乗るか名乗らないかである。
ますます、ソロ活動と頭脳警察の違いが曖昧になっていくのが辛い。
ジャケットも個人的に気に障る。

それでも「頭脳警察」と言われるとスルーすることができない。
80年代半ばから今に至るまで、頭脳警察~パンタのアルバムを
聴き続けてきたのは、パンタが自身の言動と音にもっともブレのない
ミュージシャンであると思ってきたからに他ならない。
近年は以前ほど熱心でなくなったのは事実だけど・・・。
少し前にリリースされたライブ盤「響 2U~OLIVE TOUR FINAL」の
風通しの良さに比べると、どうもこのシングルは分が悪いように感じるのは
何故だろう。

頭脳警察はもっとスペシャルなものであって欲しい、なんて考えるのは
もはや私が以前ほど熱心なパンタ信奉者でないことの証左かもしれない。
ライブでしか聴けなかった曲がスタジオ録音でリリースされたことを
素直に喜ぶのが筋なんだろうけど。
コメント (2)
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