HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

ANN PEBBLES / STRAIGHT FROM THE HEART

2004-11-18 23:12:31 | SOUL
72年発表のアン・ピーブルズの2作目。
女性ソウル・シンガーの中で1番好きな歌い手である。
ゴスペルがかったり、余りに暑苦しい女性シンガーは
趣味じゃないのだけど、アンはバラッドもジャンプ・ナンバーも
ソウルフルかつクールにきめてくれる。

一聴してハイ・レーベルのサウンドとわかる
ホーン・セクションとドラムスの音が気持ちよい。
プロデューサーのウィリー・ミッチェルこそ
ハイ・サウンドになくてはならない人であり、
アル・グリーンの個人的最高傑作「コール・ミー」も
彼のプロダクションである。

ソウル・シンガーでそこはかとなくブルースの香りを
漂わせることができる人はそうはいない。
アナログでいうとA面はジャンプとスローの緩急バラエティに
富んだ作風で聞かせ、B面はグッとブルージーに迫る。
傑作ナンバーは「I'VE BEEN THERE BEFORE」だろう。
ドン・ブライアントとアンの共作である。
最高の声とバックに恵まれながら、アンは全盛期に
ドン・ブライアントと結婚し、あっさり引退してしまう。

このアルバムが気に入ったら4枚目の「I CAN'T STAND THE RAIN」を
聴いて欲しい。プリンスはアンのヴォーカリゼイションに影響を
受けていることがよくわかるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

IVAN LINS / MODO LIVRE

2004-11-18 22:31:41 | BRASIL
ブラジル屈指のメロディ・メーカー、イヴァン・リンスの
74年発表のアルバム。アルバム・タイトル「自由なモード」は
そのまま、イヴァンのバック・バンド名でもある。

軍事政権下で表現が制限された中、多くの才能が
海外での活動を余儀なくされたのに対し、純粋に
政治とコミットしない、いいメロディーを追及したイヴァンは
ブラジルで傑作を作ったのだ。
一聴して耳に残るメロディーとひたすら気持ちの良いアレンジ
というのは洋の東西問わず、聴く者の心を惹きつける。

メロディ・メーカーのイヴァンにとって作詞家というのは
重要な存在である。このアルバムは初期に活動を共にした
作詞家との作品が6曲あるが、重要なのはその後20年の
長きに渡り、活動をともにするヴィトル・マルチンスとの
出会いがあるということだろう。キーボード、ピアノ・プレイヤーの
イヴァン。ブラジル版エルトン・ジョン&バーニー・トーピンとは
言えまいか?

全11曲、気持ちよく聞いて頂きたい。
イヴァンにかかればサンバも、小川の流れのようである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする