ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

07/08/22 リボンシティで「西遊記」!

2007-08-23 00:44:39 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)

映画のレディスデイなので「西遊記」を観ようとほぼ5時に退勤。上映時間の関係で川口のリボンシティのシネコンに向かう。ところが新宿駅の様子がおかしい。アナウンスで「落雷による停電のため埼京線が運転を見合わせています」って。駅員に聞くと京浜東北線に急ぐなら山手線の田端で乗換えをと言われて向かったが、湘南新宿ラインの列車が到着するというのでとって返す。ラッキーなことに座れたのだが発車しない。「発車までの最終確認中」と何度もアナウンスが入り、向かい席のおじさんはじれて降りてしまった。イライラしながらも赤羽へ到着。京浜東北線のホームがあふれていてなかなか来そうにないので高崎線へ。そちらも遅れていたが浦和まで行った。もう1つ用事をこなそうとしたがあきらめて、京浜東北線の上りで川口へ。
駅から少し離れたリボンシティに走ったが、6時半から予告編なのに本編にも間に合わず。シンジラレナ~イ(T-T)「西遊記」というタイトルが出てくる前に着いたのでまぁよしとしよう。
サッポロビール埼玉工場の跡地が都市開発されたのが「リボンシティ」。リクルートのマンション群とイトーヨーカ堂を核テナントとするショッピングセンター「アリオ」の中にシネコンMOVIX川口もあるのだ。確かに新しくて綺麗だが9室しかないのでいつものMOVIXさいたま新都心が12室あるのと比べると上映作品の広がりがない。しかし今回のように上映時間で2館を比べられるというのはレディスデイでの利用に便利というのがわかった!

「西遊記」は昨年のフジTVのドラマでけっこう楽しんで観ていた(その時の記事はこちら)。だから今回も鹿賀丈史の金角大王も出るし1000円なら観てもいいなぁとねらっていたわけだ。
MOVIXの作品紹介はこちら
ウィキペディアの項もご紹介
虎の民の国の王女玲美役の多部未華子は、私が可愛いと思えるタイプでないことであまり感情移入しにくかったのがちょっと残念。先王役の小林稔侍もちょっと似合わない感じ。大臣格の文徳役の谷原章介が贔屓なので機嫌を直す。
「三蔵法師募集」の貼紙で現れた偽三蔵法師の御一行というのがなんともねぇ。偽沙悟浄の草剛は「ホテル・ビーナス」で観て以来のご贔屓なので○。

敵役の牛の妖怪のふたりは◎。弟の銀角の岸谷五朗がアクションと三枚目を引き受ける。孫悟空の香取慎吾と「むぎょく?」という玉を争って延々と立ち回るのがちょっとしつこかった。岸谷五朗が剣をハンドルのように持って発進すると黒い雲がもくもく出てきて空を飛ぶ。これって岸谷五朗がスクーターに乗って活躍?していた先生役のパロディ?だってスクーターっぽい形だったもの。あれはバイクという感じじゃなかった(笑)それをいつものスノボの金斗雲で白い雲を引きながら追いかける。黒と白の雲を飛行機雲にしながらのカーチェイス(?って言わないか)!地上での戦いもふたりとも頑張っていた。身軽に動けるようにすることが優先だから銀角の角は貧弱だったのかぁと納得。

かたや金角の鹿賀丈史の角はものすごい。特殊メイクも含めるとすごく時間もかかって本物の耳もふさぐのでつけてしまうと大変だと鹿賀さんのサイトに書いてあった。これではアクションはほとんどできそうにない。眼で睨むだけで姫をふっとばし、羽根扇をふるうと短剣が何本も飛ぶという技で悟空たちを傷めつける。銀角が悟空にやられて瀕死のところを非情にとどめを刺す兄・金角。
悟空の決め台詞「天国に行きてえのか、地獄に行きてえのか」に答えて「地獄に行くのは貴様の方だ~」。最後には悟空を「俺の弟にならないか」と抱き込みにかかり、たっぷり人間の弱さを批判し、そんな人間より自分たちが世界を支配する方がよいのだと長台詞を決める。それに悟空が「人間は弱っちいが、人間だけが持つ特技がある。それは“なまか”をつくれるということだ」と“なまか”節を聞かせる。
それからの対決はあっけなく、金角は倒される。
最後に金角が封印を解いて空に黒雲をみなぎらせている竜をなんとかしなければならないからだ。そこに「魔法の瓢箪」が活かされる。なぁるほど!

しかし、鹿賀丈史は本当に声がいい。人を馬鹿にする時の鼻に抜けるあの笑い方がいい。あんなに魅力的な声で馬鹿にされるならされてみたい~。ただのバカです(^^ゞ

市村正親が声で出演したアニメ映画「ポケモン」も観にいった。ミュウツウという敵役のポケモンの役だったが、やはり人間を批判する長台詞を聞かせた。それに主人公のサトシが反論するというパターン。鹿賀丈史も市村正親も主人公に決め台詞を言わせるための敵役としては台詞回しの重厚さといい存在感といい貴重な役者なのだとあらためて思った。

これで2時間は冗長という感想をあちこちで読んだ。確かにちょっとねぇ。まぁTVドラマを楽しんだ人はこれくらいは許容範囲に入るかな。エンディングの音楽が懐かしい昔のドラマの時のゴダイゴが歌っていた曲を若手が歌っていた。これは芸がないというよりも、子どもを連れて観に来た親の世代がには懐かしいなぁと思ってもらえていいかもしれない。親子2世代に楽しんでもらえる「西遊記」なのだ。

写真はMOVIX川口を出てショッピングセンターの柱にくくりつけられていた宣伝パネルを撮影したもの。くくっている紐が邪魔だけど仕方がないね。