Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

聴き手は「何」を聴くのか?(No.1928)

2011-09-03 22:52:42 | 批評
 先日、私高本が『佐伯周子のベートーヴェンソナタ第16番ト長調作品31/1』を聴いた。この時に『主として』だが

  1. 「ベートーヴェン」を聴いた


  2. 「作品31/1」を聴いた


  3. 「佐伯周子の演奏」を聴いた


  4. 会場の「べヒシュタインピアノ」を聴いた


  5. 「会場トーン」を聴いた



 この辺りが有力なのだが、どれを中心に聴いたのだろうか? 私高本は当日、佐伯周子以外は第15番しか聴いていないので、「他のピアニストとの比較」を中心には聴いていない。コンクールでは、これが最大かつ唯一(?)のポイントとなるだろう!


 順に考えてみた。「ベートーヴェン」は「シューベルトが最も尊敬した作曲家」であり、これまでも頻繁に聴いて来た。私高本が「最も頻度多くナマで聴いたオケ曲 = 第9」はここに誓う。ピアノソナタ第16番 も名曲であり、これまでも録音でもナマでも聴いて来た。「新たな曲」ではない。「ベートーヴェンを聴く」感じは薄い。

 「作品31/1」はかつて、エル=バシャ のナマの名演(武蔵野市民文化会館小ホール)も聴いたがかなり昔。「曲の真価を聴ける?!」意識は高かった」と感じる。

 「佐伯周子を聴く」は、はっきり意識していた。

 会場の「べヒシュタインピアノ」については、音色がきれいな良いピアノだと思うが寸法がセミコンサートグランドピアノなので、フルコンサートグランドピアノ(リサイタルや協奏曲や録音で使われる大半のピアノ)よりも低音が足りない感触。

 「会場トーン」は、「癖が無い」ように感じた。これで外部との遮音がもう少しレベルが上がれば言うこと無い。佐伯の演奏開始直後に「前の演奏家を応援している人の声」が聞こえたのはちょっと残念だった。


 こうして振り返ると「作品解釈」「佐伯周子の演奏」に重点を置いていた。これでもっと無名な作曲家(例えば、メノッティ とか)ならば、もっと「作曲家」方向に興味が高い。サントリーホールや新国立劇場が開場直後は、「ホール」に興味深かった。「ヤマハ CFX」発売直後は「ピアノ」に興味深かった。

 この範囲で「聴き手」は音楽に興味を感じて、演奏会に足を運ぶ。

多くの場合「作品 + 演奏家 → 演奏解釈を含む」を聴きたい、と思い演奏会に足を運ぶ


 昨日の「推薦コンサート」もまさにこの基準で選んでいることをここに明記したい。

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