今年3月に亡くなった北原 亞以子の深川澪通りシリーズ4作目「夜の明けるまで」。2004年1月。1996年から2003年月刊文芸誌に掲載。木戸番女房のお捨と笑兵衛の物語だが、今回は2人は影に隠れ、行きかう人々の暮らしに光を当てる。
読書とお酒を楽しみに実家を離れ、1人暮らしを楽しむおもよ。転がり込んだ手伝いの話。自分の暮らしを取るか、でも収入も必要。「女のしごと」
借金のために武家から商家へ嫁いだ紫野。その暮らしに嫌気が差し、好いた男と暮らし始める。対面にこだわる家族。自分は何なのか。「初恋」
商家のお加世は、舅姑にも気に入られ、夫も仕事に精を出すようになる。そんな折、夫に浮気のうわさが。「こぼれた水」
火事で助けを求めた50過ぎのおせいを若い武士が助ける。将来有望な武士は死に、助けられたおせいは死にたいと言い続ける。「いのち」
結婚に失敗したおいとは、子供と2人で暮らしていた。そんなとき所帯を持ちたいという男が現れる。他人には2つの顔がある。とまどいながらもそんな人たちの中で生きている。「夜の明けるまで」
材木問屋を商っていた駒右衛門は商いに失敗し、親、妻子を亡くし独り身で暮らしていた。そこへ妾の子が現れた。「絆」
そばやのご内儀おさわに恨みを持つおつたは、若い三郎助に頼みごとをする。「奈落の底」
おすずは20歳のときに離縁された。それから15年。その時に縁があった与吉に会いに行くことを思い立った。「ぐず」
日々の暮らしの中である恨み、ねたみ。その中で息づく人情。ホロッとさせる筆使い。人っていいなあと思わせる8編。
読書とお酒を楽しみに実家を離れ、1人暮らしを楽しむおもよ。転がり込んだ手伝いの話。自分の暮らしを取るか、でも収入も必要。「女のしごと」
借金のために武家から商家へ嫁いだ紫野。その暮らしに嫌気が差し、好いた男と暮らし始める。対面にこだわる家族。自分は何なのか。「初恋」
商家のお加世は、舅姑にも気に入られ、夫も仕事に精を出すようになる。そんな折、夫に浮気のうわさが。「こぼれた水」
火事で助けを求めた50過ぎのおせいを若い武士が助ける。将来有望な武士は死に、助けられたおせいは死にたいと言い続ける。「いのち」
結婚に失敗したおいとは、子供と2人で暮らしていた。そんなとき所帯を持ちたいという男が現れる。他人には2つの顔がある。とまどいながらもそんな人たちの中で生きている。「夜の明けるまで」
材木問屋を商っていた駒右衛門は商いに失敗し、親、妻子を亡くし独り身で暮らしていた。そこへ妾の子が現れた。「絆」
そばやのご内儀おさわに恨みを持つおつたは、若い三郎助に頼みごとをする。「奈落の底」
おすずは20歳のときに離縁された。それから15年。その時に縁があった与吉に会いに行くことを思い立った。「ぐず」
日々の暮らしの中である恨み、ねたみ。その中で息づく人情。ホロッとさせる筆使い。人っていいなあと思わせる8編。