久々の吉村昭です。48冊目となる今回は、執筆のため氏が収集した膨大な資料から、その事始について触れた『事物はじまりの物語』。2005年1月刊。
何事にも始まり、それを起こした人がいる。日本に伝わり、今を作り上げた。もう見ないものもあれば、現在まで息づくものもある。取り上げたのは、解剖、スキー、石鹸、洋食、アイスクリーム、傘、国旗、幼稚園、マッチ、電話、蚊帳・蚊取り線香、胃カメラ、万年筆の13品。氏のクールでタイトな文体がなつかしく、足で稼いだ氏の地道な取材が思い浮かばれる。各編ごとに挿入された挿絵も楽しみ。江戸から明治にかけて、まさにフロントランナーが起こした文化の一端。
何事にも始まり、それを起こした人がいる。日本に伝わり、今を作り上げた。もう見ないものもあれば、現在まで息づくものもある。取り上げたのは、解剖、スキー、石鹸、洋食、アイスクリーム、傘、国旗、幼稚園、マッチ、電話、蚊帳・蚊取り線香、胃カメラ、万年筆の13品。氏のクールでタイトな文体がなつかしく、足で稼いだ氏の地道な取材が思い浮かばれる。各編ごとに挿入された挿絵も楽しみ。江戸から明治にかけて、まさにフロントランナーが起こした文化の一端。