ぶらぶら人生

心の呟き

7月の庭 (センニチコウ)

2007-07-16 | 草花舎の四季

 台風4号が、各地に被害をもたらして去っていった。石見地方は幸いなことに、強風や大雨に見舞われることもなかった。が、今日も朝から雨が降り続いたし、午前中は、梅雨寒の半日となった。
 10時過ぎからは、テレビに、新潟県中越地方の地震情報が入り始めた。
 状況が分かるにつれて被害は次第に拡大し、死傷者や家屋倒壊の大惨事が発生している様子だった。天変地異は避けられないし、自然界の猛威に対し、人知でなしうる可能性に限界のあることを思いつつも、惨事を聞くにつけ、心は暗くなるばかりだ。そして、こんなときには、自分という個に対しても、無力や卑小さをしみじみと感じてしまう。

 昼過ぎ、やっと雨が上がったので、草花舎へ出かけた。
 国道に出た途端、車と車の追突事故に遭遇した。
 突如、わき道から出てきた車のために、左車線を走っていた車が、激しく追突されるのを避けようとして、反対車線に突っ込み、私の前で止まったのだから、びっくりした。
 幸い、走っている車が少なかったので、惨事にはならなかった。何らかの車体の損傷はあったのだろう。接触した二台の車の運転者は、それぞれの車をわきに寄せ、互いに車から降り、車体を覗き込みながら、話し合っている様子であった。命に別状はない事故だったので、安堵した。
 こちらは地震と違って、避けられる災いである。運転上のことはよく分からないが、おそらくわき道から出てきた車の方に、確認を怠るという非があったのだろう。
 人間の、一瞬の不注意が怖い。私などは、道を歩いているときに、自分が歩いているという行為を瞬時忘れ、しばしば自分だけの、心の世界に入り込んでしまって、周囲の状況が見えなくなることがある。そんな私がハンドルを握ったら危険極まりない。人間には、私のように、性格的にみて、運転に向かない人間がいるに違いない。

 草花舎の庭は、雨にしっとりとぬれていた。
 庭の平面、空間ともに、いよいよ緑の量が多くなっている。その中に、濃い紅色の「センニチコウ(千日紅)」が、可愛いく咲いていた。今から、花の数が増えてゆくのだろう。名前からして、寿命の長い花でもあるのだろう。
 Yさんの話では、ドライフラワーにもなるとのことだった。

 ついに、午後、雨は降らなかった。
 帰途、折りたたんだ、黄色い長い傘の柄をもって、無意識に360度ぐるぐる回しながら歩いていたら、対向車の一台が、「ブー ブー」と、警笛を鳴らした。私に対しての合図には違いなかったが、どういう意味だったのだろう?
 傘を振り回すといった愚考はやめなさい、という意味だったのか。あるいは、私を知っている人の、挨拶の信号だったのか。
 私はその後も、傘をブルンブルンと360度回転させながら、家に向かった。
 草花舎で求めた、松本理恵さんの小さな銅版画作品を肩にかけていたので、心が浮き浮き楽しかったのかもしれない。

 しかし、今日は喜んでなどいられない、悲惨な報道が、深夜まで続く一日だった……。 

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7月の庭 (モモイロアベリア)

2007-07-16 | 草花舎の四季
 草花舎の庭には、白色の「アベリア」が咲いている。<6月の庭>で取り上げたときには、花の名前が分からなかった。したがって、?入りで書いたのだが、その後、同種の花を昨年の夏に見たことを思い出した。
 宍道湖の花火を見に行ったとき、同行した大阪の妹が、「これは○○よ」と、教えてくれた。「そう? ○○なのね」といい加減に受け流し、記憶に留めようという意識が薄かったので、すぐに忘れてしまっていた。
 ただ、名前は思い出せないけれど、宍道湖畔で見た植物と同じだということには気づいた。そこで、電話で妹と話した折、改めて尋ねた。昨年、宍道湖畔で教えてくれた花は何だったかと。
 「アベリア。アベマリアで覚えておいたら。マを抜いてアベリアなの」
 と、覚え方まで教えてくれた。

 過日、草花舎に行ったとき、Yさんにも、「アベリア」らしいと話した。
 そのとき、ピンクの花も、弟宅の庭先にあると教えてくださった。
 草花舎と同じ敷地内なので、早速確かめに行った。と、ピンクのアベリアが咲いていた。(写真 8日)
 
 先日、松江に行ってみると、この植物は、宍道湖畔にあったばかりでなく、道路の分離帯などにも植えられていた。そう珍しい植物ではないと分かった。
 何しろ長い期間、花を咲かせる強健な植物で、各地の公園、道路、生垣などに植えられるようだ。便利な植物らしい。
 挿し木で簡単に増えもするとか。
 ピンクの花の木は、「モモイロアベリア」と呼ばれ、普通の「アベリア」とは区別されることもネットで知った。 
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