著者の高橋幸恵は100歳の精神科医。
100歳の著作を読むのは、篠田桃紅以来である。
100歳という長寿の方は、今は相当な人数いらっしゃるはず。が、自らの著作を通して、自分の思いを発信できる人は、ずいぶん限られるのではないかと思う。
そうだ、大事なのは<匙加減>だ、肯く。
★ 生き方の匙加減
★ 暮らしの匙加減
★ 健康の匙加減
★ 人づき合いの匙加減
★ やさしさの匙加減
匙加減とは、うまい発想! だと思う。
突き詰めて考え過ぎると、息苦しくなるばかり。
以下は、作者の言葉。
人生山あり、谷あり。
しんどくつらい時期は
「今はトンネルの中」と思えばよいのです。
前向きな気持ちで心を満たせるよう、
自分で匙加減ができる人を目指しましょう。
「日常のあらゆることを、できる限りほかに頼らずに自分の力でやる」という方針を立てる。
未知のことに取り組むのも大事。
80歳で「水墨画」を習い始めたり、90歳から「数独」を趣味として始めたり…。
生身の人と一日一回は話をしなければだめ。
挑戦の要素を大事にすること。
何歳になってもチャレンジ精神が必要。
よく歩くこと。
使わないと機能はみるみる低下する。
大きな声で歌う。 etc
「尤も至極」と思うことばかり。
ただ、この作者のように実践できないのが私。
匙加減に気をつけながら、自分を自分から見捨てないで、できることを楽しんで生きたいもの。
この本の発行は、2016年9月16日となっている。今も、ご健在なのであろうか?
※ この本は、施設の移動図書で借りたもの。