今年は9に入っても猛暑がおさまらず、息苦しいような長い夏であった。が、昨日今日と、2日続けて夕方の散歩に出かけたが、少しばかり暑さがおさまっている感じだった。
久しぶりに桜並木の小径を歩くと、イヌタデ(アカマンマ)の花が、咲き満ちていた。野にも秋らしさが漂い始めている。
これ(下掲の花)は、ダンギク だと、Tさんに教えていただいた。
猪小屋(Tさんの話によると、猪はいなくなっているとのこと。暑さにまいったのだろうか?)
の近くに、一本のコブシがある。 その木を見上げて、コブシの実を眺め、その形が不定形で、なんとなく不恰好であることは知ってた。
大サボテンのある庭にも、コブシの木があることを思い出し、行ってみることにした。
やはりここのコブシも、その実の形はごつごつしていて、不定形だし、美しいとは言えない。
久しぶりに見る大サボテンは、たくさんの実をつけていた。(花を眺められなかったのは残念である。)
高所には西陽が当たっているが、早くも、地面は黄昏色になっている。
夕食の時間に間に合うよう、速歩で帰途につく。
庭の片隅には、甕に入ったホエイアオイの花もあった。
下掲の写真は、土田のTさんから、LINEメールで送っていただいたものである。
今日、散歩コースに桜並木の小径を選んだのは、そこにある<アケビ>の様子を見てくることであったのだが、一緒に歩いたTさんも私も、あるはずのアケビを見つけることができなかった。そのうち、色づいたらひとりでに目に入るだろうと、今日は諦めた。上空を見上げ続ける姿勢は、首にこたえる。
アケビ
ノアサガオ ?
花期の長い花。
マンジュシャゲは、いずこの花も、茎が細く、花もひ弱である。
彼岸のころも猛暑が続き、曼珠沙華も、被害者となったらしい。
送ってくださったマンジュシャゲは、土田の土手に咲いた花であろう。
[追記 今朝は5時になる前に、部屋の扉をノックされて起き出した。
少々不気味であった。
私は鍵をあけずに、「どなたでしょうか」と尋ねた。「◯◯です」と女性の聞き慣れた声だったので、安心してドアを開けた。
施設の廊下は、季節を問わず、6時に灯りが点灯される。少しずつ夜明けが遅くなり、夜灯は点いているものの、5時の廊下はまだ仄暗く、出歩く人は一人もなかった。
「部屋に人が入ってきて……」
と、不可思議なことを言われる。さらに、
「部屋に来てみて」と。
Iさんの部屋へ、夜着のまま、連れ立って行ってみる。
「人が窓から入ったのか、廊下から入ったのか分からない」と言われる。さらにひとりではなかったようなことも言われる。
いずれにしても、あり得ない話である。
確かに、カーテンタッセルが一つ床に落ちていたり、机の上に置かれた薬箱の向きが乱れていたり、言われてみれば、多少の変化はあるけれど、荒らされたという感じでは全くない。
夢でもみて、ひとりで格闘のような異常行動をされたのだろうか?
押し車に頼らなくては移動困難な人でも、時には、無意識に身体が反応することもあるのかどうか?
私には、よく分からない。
Iさんは、何時に起きられたのか、すでに厚手のブラウスとズボンに着替えておられる。が、私はまだパジャマのまま。
急に、「お茶汲みに行ってくる」と言われる。私が汲んできましょう、と言ったが、大丈夫、自分でいけると、と言って、車椅子を押して出てゆかれた。
「ごめんなさい」も、「迷惑をかけて」の一言もなかった。
日ごろは、100歳とは思えないほど、しっかりしていらっしゃるのだが、時に、頭の混乱が起こったりすることもあるのだろうか?
人ごとではない出来事であった。
数年前にも、毎夜、幻覚の追い払い役を私が勤めたことがある。その人はかなり病的であったし、間も無く、施設を出てゆかれた。
この度は、病的というより、100歳という高齢からくる一時的な異常現象のような気がする。
それにしても、異常者の引き受け役が、いつも私であるのは、如何なる因縁であろう?]