27日、施設から帰宅してみると、シランが咲き始めていた。横庭の日当たりの悪い場所に、朝ひとときの日差しを浴びて。
芍薬の蕾。(わが家の芍薬は、あまり見映えのしない花だが、咲いてくれるだけで嬉しい。昨年より一つ少なく、8個の蕾がついている。)
平凡なツツジ。
額紫陽花の今。
タンポポの冠毛。
艶やかな木斛の嫩葉。
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最近読んだ本、2冊。
高橋一夫 著
『日本文学と気象』
中央公論社から昭和53年に発行された本である。購入後、ずいぶん久しく本棚に並べたままになっていた本。
読んでみると、なかなか面白い。気象と文学。今までことさら意識していなかった<文芸気象学>の観点から、文学作品について書かれている。万葉集から芭蕉まで。
日本の生活には、四季折々の彩りが反映される。文芸作品や絵画などにも、四季の移ろいに深く関わりをもつ作品は多い。
古典の場合は、特に気象との関わりが深い。
この本の作者は、万葉集、古今和歌集、枕草子、和泉式部、源氏物語、徒然草、そして芭蕉の作品を、気象学の観点から捉えている。
日下 力 編
ビギナーズ・クラシック 日本の古典
『保元物語・平治物語』
西行を読んでいるうちに、西行の生きた時代や関わりのあった崇徳院のことなどを知りたくなって、楽に読めそうな上掲の本をAmazonへ注文し求めた。古典全集は書棚に並んでいるのだが、活字のぎっしり詰まった、持ち重りする本を読むのは、負担が大きすぎる。初心者向けの本が、今の私にはちょうどいい。
(史実に基づく物語ではあっても、人と人とが争い殺し合う、<骨肉相食む戦い>というのが、どうも私の好みには合わないのだが……。)
それでも、語りのリズムに乗せられて読了。
今日で四月が終わる。1年の3分の1が過ぎ去ろうとしている。