イーストウッドといえば、ダーティハリーのころから「ボヤキ」演技が見物だった。
いつも、Good grief とか、Oh my god とか、さらにダーティな愚痴をこぼしまくるのが持ち味(笑)
その特色を生かし? 近年の イーストウッド の演技には、目を見張るものがある。
「グラン・トリノ」「ミリオンダラー・ベイビー」「スペース・カウボーイ」どれも頑固爺い揃い。
演技がうまいかとかの次元を超えた「ボヤキ」の「存在感」が素晴らしいのだ。
驚異の90才!
(次作は Cry Macho で主演)
今回の役はベースボールのベテランスカウト。
地方の野球場まわりを通し、ドラフトで抜擢するべき次の「エース候補」を探しているのだ。
試合をひとつひとつ見て資質を見抜こうとする、スカウト頑固爺いたちの一人。
プレー観ながら、お互い「愚痴」&「軽口を叩く」し放題なのだ!
こういう展開で面白いワケがない(笑)
しかも彼らがやっているのは「マネーボール」でみたデータ野球の真逆。
ここを強調するのは、明らかにあの映画への「当てこすり」を意識したような展開になってくるから。
しかも、彼のボヤキに絡むのはスカウト仲間だけではない。
一人娘エイミーアダムス(写真左)も、幼少からスカウトに帯同していたことで、それ級の目を持っている、
さらに、過去彼にスカウトされたが大成しなかった選手が同じスカウトでライバル登場(ジャスティン・ティンバーレイク)
こういう展開で面白いワケがない(笑)
そうした会話を繰り替えしていく中で、全員が影響力を及ぼし合い、少しずつ変わっていく。
こうしてラストの仕上げ具合は、ちょっと非現実的すぎる気もしなくはない。
が、演出でそれをカバーしようとする努力が垣間みられるので、満足感満載のままゴールに辿り着く。
結論:アンチ「マネーボール」爺い = C イーストウッド の「ボヤキ全開」を楽しめる一本(笑)