岩波ホールで昨日より公開。
一昨年の東京国際映画祭で評価された カンボジアの女性監督の作品。
観賞後、妙に印象が強く残り、昨年の極私的ベストテンにもランクイン済。
それは何故か。
映画ファンのツボに、あまりに入り過ぎる企画内容なのだ...
主人公女子大生ソポンは、あるきっかけで映画館で目にした昔の映画で、若き日の母が女優だったと知る。
それは、ポル・ポト政権下に陥りつつある時代に作ろうとしていた映画だった…
それを差し引いても なおかつ、優れていると感じた点。
各出演者、苦悩者そして加害者の30年来の苦悩を明確に画きつつも、決して「情」に溺れない。
ここに、21世紀の映画だということを強く感じる。
(戦争を描こうとする全ての日本映画には この点において、反省していただきたい!)
初監督作となるカンボジアの新鋭女性監督の名は、ソト・クォーリーカー。
既に次作として、同一のテーマで各々描くオムニバス映画が進行中とのこと。
ここで新たな お手並み拝見、ということかな?