前評判に違わず。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の演出とダニエル・デイ=ルイスの熱演ががっちりかみあった結果、そうとうな傑作に仕上がっている。
この迫力で最後まで全く飽きさせないどころか、まわりまでぐいぐい引き込みかねないパワーがある。
アメリカ石油開拓時代の時代が、この主人公を通して透けて見えてくる。
おまけの映像特典に、15ミニッツというのがあって、一瞬デニーロの出たクソ映画のことかと思ったら(笑)、スタッフが参考にしたこの時代の映像集で、よく調べて映像化したことがよくわかって、控えめな見せ方ながらこれはこれで楽しめた。
また個人的にもうひとつの驚きが。
それは音楽!
適切なシーンで、過去映画音楽では聴いた事ない「音」が鳴り出し、その「音」が主人公の歪んだ欲望・いらだちを伝えるシーンが数回。
過去聴いた事ない微妙にノイジ―な音が、数秒ではなく継続して続く。
これはうなった!
こういうことがアメリカのメジャー映画でかまされると、かなりの刺激。
音楽を担当したのは、映画音楽作家でない、ロックバンド「レディオヘッド」のメンバー、ジョニー・グリーンウッド。
それを知るとなるほど!とはなる。
が、なぜこれがアカデミー賞音楽部門を獲得しなかったか、全く謎である(まあお祭りだから)
ということで、結論。
演出、演技、音楽としびれるポイントが多い映画なのでお進めしたい!
(ただし、そうとう暗い)
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