日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



まずカミングアウトすると、実は監督としてのクリント・イーストウッドはあまり好きではない。
もちろん、対で戦争を冷酷に描写した「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」は傑作だと思っているし、「ミリオンダラー・ベイビー」だって感動して観た。
彼ならではの視点から発せられる端正な佇まいも好きである。
なのに、積極的にハマれない自分がある(今回の観賞後、その理由がわかったので後述する)
そんな私でも、聞こえてくるこの「チェンジリング」の評判の高さに、昨日ついに映画館に足を運んだ。

主役は、ブラピを「Mr.&Mrs.スミス」の共演がきっかけで、J・アニストンから寝取ったアンジェリーナ・ジョリー。
6人の母でもある彼女にとって、この役は演じやすかったに違いない。もともとロス出身でもあるし。
特にアップした写真画像のシーンでの、セリフなしの彼女の迫力に圧倒された、
この主役は彼女でなければならなったと思わせるものがある。
母親ということだけでなく、「強い女」でなければこの役は成立しないからである。
その点で、先の私生活の件じゃないが説得力があるのだ(笑)


そして、なぜイーストウッド映画嫌いなのかもよく今回やっとわかった。
その理由は音楽。
監督だけでなく、イーストウッドは音楽も担当しているが、どうもこの相性が良くないのだ。
いくつかのシーンで、ここまでメロディアスな音をバックに配するセンスはないだろう、と思ってしまった。
もちろん、作品自体の出来を左右するものではないのだが。
彼は自分の映画のみならず他の映画に曲を提供したりの経験もある(さよなら いつかわかること)
またジャズ・ピアノの腕前も「ピアノ・ブルース」などで拝見しても上手なのは認識している。
あくまでも個人的意見だが、音楽についてはぐっとこらえて他人にまかせた方がいいのではないだろうか。

まあそんなことは置いて、この映画をどう一言で語るか。
「間違いなく、今年有数の傑作」
ベースのプロットはもう知られていると思うのでそれはさておき、予想できない展開を次々と折り重ならせる力量はたいしたものだ。
ただ今年のベスト10に入るかは、次に控えている「グラン・トリノ」(6月ごろ日本公開)も(の方が?)凄いという話もあり現時点では断言はできない(笑)

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