これから紹介するのは、外交の「所信表明」後、氏が述べた安部外交への批判です。聞いている方が、恥ずかしくなります。
・外交につきましては、安部総理がこれまで積み上げて来られた各国首脳との個人的な信頼関係につき、敬意を表すると共に評価をいたします。
・しかし外交というものは、各国の国家戦略をきちんと理解し、その上で進めなければなりません。
氏は、自身が考えるアメリカ、ロシア、中国の国家戦略を披露します。
1. アメリカ
アメリカによる、世界秩序の維持
2. ロシア
強いロシアの復活
3. 中国
現在の体制を保持し、そのために経済成長を図り、国民の満足度を高め、国防力の強化を図る。
他国の国家戦略を語るのなら、レベルを合わせなくてどうするのでしょう。中国だけ違った視点から語らず、日頃彼らが強調している戦略を言うべきでしょう。私なら、こう言い変えます。
3. 中国
1. アメリカ
トップ同士の友情と、国益は別物だ。
2. ロシア
日本の主張の正当性を、世界に認識させることが大事。経済協力を強化する。友情と国益が別物であることは、米国と同様。
3. 中国
トップ同士の友情と国益が別物という主張には、賛成の余地がありますが、ここまで露骨な安部外交への批判は、気持ちの良いものではありません。アメリカとロシアへの対応策の無内容さに比べ、中国への卑屈なまでの対応は何なのでしょう。
他国と仲良くするに越したことはありませんが、氏はなぜここまで中国に心を寄せるのでしょうか。
・日本は、アメリカと中国のどちらを選ぶのか。アメリカを選ぶとしたら、日本には明日はない。東京を、火の海にしてやる。
中国解放軍の将軍の談話として、共同通信社が伝えた記事です。
こんな脅しを言い、ありもしない「南京事件」を国民の祭日にし、日本を糾弾しているのが習近平政権です。こんな敵対国に、なぜ日本が寄与しなくてならないのか。氏は安倍総理と議論する以前に、国民に納得のいく説明が必要です。
少なくともアメリカには、「東京を、火の海にする。」と脅迫をする将軍はいません。氏が総理になったら、米国とロシアの大統領の友情が即座に消え、敵対国として対峙することになります。
安部憎しだけで外交を語り、危険性を考えないのですから、危機管理のできない人物です。
氏が最後に付け加えた北朝鮮への対応策と言うのか、外交方針というのか、これが総理になれない不適格者の証明です。
国民を裏切る反日左翼野党と、自民党内にいる「獅子身中の虫」の主張そのものです。安部総理が決別した、田中均屈辱外交の復活を考えています。
・北朝鮮について、拉致と核の解決は必要です。
・しかしこれは、圧力だけではできません。最近、北朝鮮の姿勢が柔軟性を見せはじめたと言います。日本とアメリカの圧力が効を奏した、という意見がありますがそうではありません。
・中国との同盟関係が再確認されたことが、大きな要因です。
・さらに、ロシアも関与してきました。朝鮮国内としてみれば、核とミサイルの技術が、一定程度の進展を見たという事実もあります。経済の好転もあると聞きます。
国民を拉致して返さない犯罪国家なのに、氏には北朝鮮への怒りがなく、むしろ理解者としての言葉です。経済が好転しているという話は、本当なのでしょうか。聞いたことがありませんが、氏は特別の情報ルートを北朝鮮に持っているのでしょうか。
・私が総理になったら、東京とピョンヤンに、連絡事務所を開設いたします。
・公的に互いの意見を検証する仕組みを作り、拉致と核、それぞれとの関係を持ちながら、互いの信頼関係を醸成いたします。
・拉致問題は、包括的に解決すべきであって、拉致が解決しなければ何もしない、というのでは、進展がありません。こういう姿勢からは、脱却しなければなりません。
・私は、拉致問題の解決のために、やるべきことはすべてやるという体制を作ります。」
これは、今までの安部政権の努力をご破算にし、すべてを元に戻すという提案です。氏の提案内容は、親中、親韓、親北の議員の意見と同じです。こういう議員がいるのは、自民党よりも反日野党です。日本を憎み、罵り、攻撃してやまない議員の党です。
息子たちよ、よく聞きなさい。氏がやっているのは自民党総裁選の活動でなく、野党と共闘した「安部政権打倒運動」です。総裁選は氏にはどうでもよいことで、野党に手を貸し、安倍政権を打倒するのが目的です。
そうでなければ、自民党を支持する国民を敵に回し、国を愛する多くの人々と敵対するような所信表明をやれるはずがありません。氏は国民に向かい、野党議員としての立場を公言しました。
残るのは、「安全保障政策」だけとなりました。米国が怒り中国が喜びそうな主張ですから、馬鹿馬鹿しくて紹介する気になれません。しかし、これを記録に残さないと、画竜点睛になります。子供たちのためと気持ちを奮い立たせ、あと一回だけ頑張ります。