本棚の整理をしていて、偶然発掘してしまった「くるまにあ」。
よくありますよねえ。一読して本棚へ、その後思い出されないまま17年間本棚に放置。発掘ののち読み返してみて、懐かしむ、と。おじさんの日課というものでございます。フツー雑誌は読んだら捨ててしまうところですけれど、私の場合は資料的価値を重んじて、取っておくことが多いです(資源ごみという呼び方もあります)。
おかげさまで、こうしてとってあった図書を発掘する中で、次に乗るクルマが決まっちゃったりして、まったく侮れません。我が家では「有害図書(爆)」と呼んで丁重に扱っております。
この号のハイライトは、画像の通り。
雑誌としては異例に長い、単一車種に限った特集を組んで、徹底したバイヤーズガイドに仕立てるのがこの当時のくるまにあ名物ですが、当時の輸入車の人気モデルはほとんど網羅していたのではないか、というくらいにこのシリーズは人気。
90年代に編み出された手法ですが、未だにオークションなどでは高値で取引されるのがくるまにあ版バイヤーズガイドです。場合によっては定価の10倍以上の値段がついたりします。
フェラーリを始め、ポルシェ、アルファロメオなどなど、さらにMBのW124はもちろん、500Eに特化した特集などもありましたっけ。MBのCクラス特集なんてまだ手元にあるし。
この当時はすでにHPやブログの黎明期〜全盛期で、普通にHPを閲覧することも可能でした。この数年後にブログがブレークして、さらにみんカラなどが定着。こうしてネットを中心に誤った情報が容易に拡散するようになって、現在に至る、というわけでございます。
動画方面では、YOUTUBEは誕生前。PCのディスプレイで動画を見ようにもよく固まってましたっけ(涙)。
カーグラTVをビデヲに録画して、有名な348のフィオラーノサーキットのテストドライバーの周回を擦り切れるまで繰り返し再生しては、脳裏に焼き付けた記憶がございます。
まったく興味深い変遷です。
こんかい私が注目したのは、馬の記事ではなくこちら
編集部のみなさまが、仮免許検定試験に挑む、というものです。
さよう、実際の教習所のコースを舞台に現役バリバリの教官に仮免許検定そのものの試験を実施してもらい、採点してみるという非常に興味深い特集。
自動車教習所の場内なんて、現実の路上とはかけ離れた世界であるとか、道路交通法が現実の路上で現実的ではない、などとホザくのは勝手ですが、例えそうだとしてもドライバーの責任を果たす意味での安全運転というものを考えたときに超えてはならない一線というものが必ずあるはずです(オメーが言うのか)。
この記事では安全運転とはなんぞや、というあたりにテーマがありそうですが、実はベテラン、どころかそれを生業にするプロドライバーといっても良い人たちの現実の路上での運転にはどんな評価がつくのか、というあたりが見どころのいじわる〜な企画です。
結果、期待どおりに全員不合格となるわけですが、記事として読んで本当に面白い。
日頃の自分の運転に置き換えてみても、まさにこのまんま。福野センセの遠慮会釈のない文章もグサグサに刺さりまくります。
慢心過信のカタマリと化している私にこの特集はとにかくひびきました〜。
黒沢ガンさんや、ドリキンの二ュルブルックリンク動画ばかりを眺めてはわかった気になって(ばか)本当に危ない状態だったと思いますが、この記事を読んで目が覚めました(しみじみ)。
あらためて免許更新の折に頂戴したまま陳列してあった「交通の教則」を同じ本棚から(爆)取り出して読みふけったことでございました。