市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

合併後の都市計画見直しのため安中市から送られてきた“まちづくりに関するアンケート”調査票に早速回答

2012-11-25 22:38:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政
■先週、安中市から返信用封筒の入った手紙が郵送されてきました。開封してみると「まちづくりに関するアンケート調査」と題してA4判4枚で両面印刷8ページの調査票が入っていました。12月14日までに回答するように指示がなされています。

安中市から送ってきたアンケート調査票のはいった封筒(左)と返信用の封筒(右)。ごらんのように、A4判で4枚分の調査票のはいった封筒は大きい為、A4判のアンケート用紙は三つ折りにされて入っていた。ところが、回答を返送しようと思ったら、封筒が小さすぎてそのまま三つ折りでは幅が大きすぎて入らず、四つ折りにして入れようと思ったら、今度は縦方向に長すぎるため、先端を2センチほどたたみ込み、封筒の中に息を掛けて十分ふくらましてから、封筒が破けないように挿入して封をした。

 アンケートの内容は次の通りです。8000人を対象にしているということですので、市民8人に一人に郵送したようです。返信用も含めて郵送代だけでも相当な予算を使っていることになります。

**********
まちづくりに関するアンケート調査
         ~ご協力のお願い~
 市民の皆様には、日頃より市政発展にご協力をいただき、ありがとうございます。
 平成18年3月の合併から6年余りが経過し、旧安中市・旧松井川町において策定され、それぞれの都市計画(計画的なまちづくり)の目標・指針としてきた「都市計画マスタープラン_について仁あらためて市民の皆様の参加を得て、プランを統合し見直す必要が生じています。
 この「都市計画マスタープラン」は、行政と市民の皆様が一体となって作り上げていくものであり、おおよそ20年後のまちづくりの長期目標を定めたこのプランを基に、具体的な都市計画を策定し、市民・企業・行政の協働によるまちづくりを進めていくことになります。
 このようなことから、この都市計画マスタープランを作る上では、市民の皆様の貴重なご意見が重要となります。つきましては、市民の皆様からまちづくりに関する声をお聞かせ頂きたく、アンケート調査を実施することになりました。
 このアンケートは、都市計画区域内において、20歳以上の市民の皆様の中から無作為に抽出した約8,000人を対象に調査票をお送りし、ご回答をお願いするものです。アンケートは無記名で、回答は全て統計的に処理し、調査目的以外に使用することは一切ありません。
 お忙しいところ、誠に恐縮ですが、調査の趣旨をご理解の上、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
                     平成24年11月  安中市長 岡田義弘

【ご記入に当たって】
・このアンケートは配布された宛名の方にご回答をお願いしますが、ご家族と相談されてご回答いただいても結構です。
・ご回答は、当てはまる番号に○をつけるか、その他を選んだ場合( )の中に具体的な内容をお書き下さい。また、質問に「1つだけ」、「3つに」などの複数の選択肢を選んでいただくものもあります。
【ご返送について】
 ご記入いただいたアンケート票は、無記名のまま、同封の返信用封筒に入れて、12月14日(金)までに、切手を貼らずに投函してください。
【お問い合わせ先】
 本調査についてのご質問がありましたら、下記までご連絡ください。
      安中市建設部都市整備課  電話027-382-1111(代表)内線1211、1212

◆地区区分
旧 安中市域
  地区名   地区内の該当地域
1.安中地区  中宿、安中、高別当、古屋、小俣
2.原市地区  原市、郷原、嶺、築瀬
3.磯部地区  上磯部、磯部、西上磯部、東上磯部、下磯部、大竹
4.東横野地区 中野谷、鷺宮、上間仁田、下間仁田
5.岩野谷地区 岩井、野殿、大谷
6.板鼻地区  板鼻
7.秋間地区  西上秋間、東上秋間、中秋間、下秋間、秋間みのりが丘
8.後閑地区  下後閑、中後閑散、上後閑
旧 松井田町域
9.松井田地区 新堀、松井田
10.臼井地区  横川、五料(両地域ともに一部都市計画区域外)
11.坂本地区  峠、坂本、原、入山、北野牧、西野牧(坂本・原地域については一部都市計画区域外、その他の地域については全域都市計画区域外)
12.西横野地区 人見、二軒在家、八城、行田
13.九十九地区 下増田、高梨子、国衛、小日向(高梨子・国衛地域については一部都市計画区域外、その他の地域については全域都市計画区域外)
14.細野地区  土塩、新井、上増田(全地域都市計画区域外)
■あなた自身のことについてお伺いします。
問1 このアンケート調査に回答していただく回答者ご自身のことについてお聞きします。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。(記入日を基準にお答えください。)
 ①性別
  1.男     2.女
 ②年齢
  1.20歳代 2.30歳代 3.40歳代 4.50歳代 5.60歳代 6.70歳以上
 ③お住いの地区(左ページの図表を参考してください)
  1.安中地区 2.原中地区 3.磯部地区 4.東横野地区 5.岩野谷地区 6.板鼻地区 7.秋間地区 8.後閑地区 9.松井田地区 10.臼井地区 11.坂本地区 12.西横野地区 13.九十九地区
 ④現在のお住まいでの居住年数
  1.5年末満 2.5年~10年未満 3.10~15年末満 4.15年~20年末満 5.20年以上
■現在のまちについてお伺いします。
問2 現在の安中市の施設についてどのように感じますか。①の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 また①で、「4.やや不便jや「5.不便」と答えた人は、特に不便を感じているものについて②の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①都市の施設や機能の評価
  1.便利 2.やや便利 3.ふつう 4.やや不便 5.不便
 ②特に不便を感じているもの
  1.道路
  2.公園、運動場
  3.河川・下水道などの排水施設
  4.商業・サービス施設
  5.医療・福祉・文化等の公共施設
  6.鉄道やバスなどの公共交通
  7.就業場所となる産業
  8.その他(                           )
問3 安中市の中で、あなたが好きな(親しみを感じる)場所はどこですか。当てはまる番号に3つ以内で○をつけてください。
 ①市内の好きな場所
  1.歴史を感じさせる郡武奉行役宅・武家長屋周辺
  2.新島襄旧宅・原市杉並木周辺
  3.自然豊かな後関城址公園
  4.季節を感じさせる秋開梅林・観梅公園
  5.散策できる石尊山などの北部の山々
  6.身近な生活空間に流れる碓氷川、九十九川などの河川
  7.個性的な整備が図られている地域の公園
  8.歴史があり多くの観光客が訪れる磯部温泉
  9.松井川支所周辺の中山道・松井田宿の街並み
  10.丘陵の自然のなかに歴史遺構の点在する松井田城址周辺
  11.山林等自然環境のなかに鉄道文化遺産が連なる横川~熊ノ平のアプトの道沿道
  12.歴史的な街並み景観の整った坂木宿の旧中山道沿道
  13.後閑川・九十九川・増田川等にそった田園集落
  14.霧積温泉・霧積湖
  15.妙義荒船佐久高原国定公園内にある妙義山の山並み
  16.その他(                        )
■目指すべき都市の将来像についてお伺いします。
問4 将来の安中市が目指して欲しいと感じる言葉はどれですか。当てはまる番号に3つ以内で○をつけてください。
  1.歴史を感じる   2.自然豊かな    3.文化の香る
  4.環境と共生した  5.静かな      6.ゆとりのある
  7.安らぎのある   8.ぬくもりのある  9.安全な
  10.活気のある    11.にぎわいのある  12.便利な
  13.美しい      14.新たな時代を築く
  15.その他(                    )
■安中市のまちづくりについてお伺いします。
問5 住みよい生活環境をつくりだすため、重視することはどんなことですか。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①全体(まちづくりの分野)
  1.道路や交通の整備
  2.公園や広場の整備
  3.就業場所となる企業誘致など産業の活性化
  4.公民館や集会所などのコミュニテイ施設の整備
  5.歴史的資源や自然を活かした景観づくり
  6.安全性、防災性の向上
  7.その他(                    )
 ②道路・交通
  1.国道18号の混雑緩和に向けた主要交差点の改良やバイパス整備
  2.広域幹線道路へのアクセスや地区間を結ぶ地区内幹線道路の整備
  3.交通安全性を高めるための狭幅員道路の拡幅整備
  4.学校周辺など、安全を確保するための歩道の整備
  5.幹線道路の歩道と自転車道の分離
  6.鉄道やバスなど公共交通網の整備
  7.広域間の観光地を結ぶ観光ルートの整備
  8.歴史的資源や景観スポットなど市内の魅力を周遊できる散策道の整備
  9.その他(                    )
 ③公園・広場
  1.緑豊かな自然と親しむ公園の整備   2.安中市の歴史を感じる公園や広場の整備
  3.河川の水辺を活用した親水公園の整備 4.子どもが身近に遊べる公園の整備
  5.スポーツ施設を備えた公園の整備   6.防災機能を備えた公園の整備
  7.その他(                    )
 ④産業
  1.国道18号沿道に立地する大型商業施設の充実
  2.身近にある地域のスーパーマーケットの充実
  3.日用品を取り扱う小売店が集まる商店街の形成
  4.就業場所となる事業所の誘致
  5.まちの活力となる環境にやさしい工業地の拡充
  6.首都圏から利用者がある磯部温泉の活性化
  7.アプトの道沿道の広域観光機能の活性化
  8.その他(                    )
 ⑤景観
  1.国道18号沿道における広告物・建物デザイン・色彩の統一による景観づくり
  2.街路樹など、通りの演出による景観づくり
  3.碓氷川など、市街地を流れる河川・橋梁の演出による景観づくり
  4.武家長屋や旧家、神社などによる歴史的なまちなみ景観づくり
  5.住宅地内のまちなみの統一
  6.生け垣化による景観づくり
  7.その他(                               )
 ⑥防災
  1.避難路や避難場所の整備
  2.密集市街地における建築物の不燃化の促進
  3.延焼を防止する不燃樹木などによるまちなかの緑化
  4.浸水防止のための雨水排水施設の整備
  5.がけ崩れ防止対策の推進
  6.非常用の食料や飲料水を備蓄する倉庫の整備
  7.その他(                    )
■あなたがお住いの地区についてお伺いします。
問6 あなたが住んでいる地区で次の項目について、いつもどのように感じていますか。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
               満足/やや満足/普通/やや不満/不満
 ①道路や交通の整備状況   5  4    3  2    1
 ②公園や広場の整備状況   5  4    3  2    1
 ③買物のしやすさ      5  4    3  2    1
 ④公民館や集会所の配置   5  4    3  2    1
 ⑤災害時の安全性      5  4    3  2    1
 ⑥まちなみ、緑化による景観 5  4    3  2    1
 ⑦地域のコミュニテイ    5  4    3  2    1
 ⑧総合評価         5  4    3  2    1
■将来の生活についてお伺いします。
問7 あなたは今後も現在の居住地に住み続けたいと思いますか。①の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 また①で「できれば移りたい」と答えた人は、「移りたい場所」、「移りたい死出」について②と③の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①現居住地における居住継続意向
  1.住み続けたい     2.できれば移りたい   3.わからない
                   ↓
 ②移りたい場所(1つだけ○をつけてください。)
  1.安中市内       2.高崎市        3.前橋市
  4.その他の群馬県内   5.県外
 ③移りたい理由 (1つだけ○をつけてください。)
  1.近所づきあいがしづらいから        2.まちへの愛着が少ないから
  3.通勤・通学が不便だから          4.交通の便が悪いから
  5.教育施設が整っていないから        6.遊び・余暇活動が不便だから
  7.買物など、日常の利便が悪いから      8.役所などの公共施設が遠いから
  9.医療施設が整っていないから
  10.その他(                    )
問8 あなたが永住地を選択するときに重視することはどんなことですか。当てはまる番号に番号に3つ以内で○をつけてください。
  1.親や親戚の住まいが近い       2.まちに愛着がある
  3.勤務先が近い            4.交通の便(道路)が良い
  5.公共交通の便が良い         6.学校が近い
  7.子どもの遊ぶ公園が近い       8.買物が歩いて行ける
  9.役所等の公共施設が近い       10.医療施設が近い
  11.高齢者福祉施設が近い        12.美しいまちなみ
  13.豊かな自然             14.土地の価格
  15.きれいな水と空気
  16.その他(                    )
問9 あなたが住んでいる地区で具体的に何を整備するべきだと思いますか。当てはまる番号に2つ以内で○をつけてください。
  1.幹線道路の整備
  2.生活道路の安全性の向上
  3.歩道の整備
  4.公民館・集会所等のコミュニティ施設の整備
  5.保育所・特別養護老人ホーム等の社会福祉施設の整備
  6.バスなどの交通手段のさらなる充実
  7.身近な公園の整備
  8.その他(                    )
問10 あなたの住んでいる地区が目指してほしいと感じる言葉はどれですか。当てはまる番号に.3つ以内で○をつけてください。
  1.歴史を感じる      2.自黙豊かな       3.文化の香る
  4.環境と共生した     5.静かな         6.ゆとりのある
  7.安らぎのある      8.ぬくもりのある     9.安全な
  10.活気のある       11.にぎわいのある     12.便利な
  13.美しい         14.新たな時代を築く
  15.その他(                    )
問11 環境にやさしい安全で快適な生ちづくりを進めるには、「用途地域」、「地区計画」、「まちづくり条例」といった制度により、皆さんの土地利用や建物の建築などに一定の規制をかけ、良好なまちなみを創出したり、住宅と工場の混在などによる環境問題などを防止したりすることが出来ます。あなたはこれらの制度についてどうお考えですか。当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
  1.明確な規制をかけて、皆でルールを守るべきだと思う
  2.ある程度の規制は必要であると思う
  3.個人の土地に関する規制は鏝低限にとどめるべきであると思う
  4.全て個人の意志に任せるべきだと思う
  5.わからない
問12 安中市では、計画的なまちづくりに市民の皆さんと一体となって取組んでいきたいと考えています。あなたのまちづくりへの参加の意欲、参加できる組織、希望する情報伝達の手段についてお答えください。
 ①~③のそれぞれの項目について、当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①まちづくりへの参加意欲
  1.是非参加したい     2.頼まれれば参加する   3.参加したくない
 ②参加できるまちづくりの組織(会議等)
  1.協議会・委員会     2.懇談会         3.説明会
  4.その他(                    )
 ③まちづくりに関する情報を得る手段
  1.広報・お知らせ販    2.ホームベージ      3.その他(     )
■あなたの自由な意見をお聞かせください。
(                          )
 ご協力頂き、ありがとうございました。
 本調査についてのご質問がありましたら、下記までご連絡ください。
               安中市建設部都市整備課
                電話027-382-1111(代表)内線1211、1212









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■こうした「まちづくりに関するアンケート調査」は全国各地の自治体で行っていますが、安中市でも同様の要領で実施するようです。しかし、現在、安中市企画課企画調整課係が11月28日(水)締切で実施中の「安中市総合計画後期基本計画(素案)に関する意見について」との関係がはっきりしません。

 当会が無作為で選ばれた市民8000人の対象者に入ったことは、誠に光栄の至りですので、さっそく、12月14日の締切日を待たずに、アンケート調査票に記入してみました。明日、返信用の封筒に入れて、投函したいと思っています。

 ちなみに、当会の回答内容は次の通りです。

**********
■あなた自身のことについてお伺いします。
問1 このアンケート調査に回答していただく回答者ご自身のことについてお聞きします。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○(←ここでは○の代わりに赤字で示しています)をつけてください。(記入日を基準にお答えください。)
 ①性別
  1.男     2.女
 ②年齢
  1.20歳代 2.30歳代 3.40歳代 4.50歳代 5.60歳代 6.70歳以上
 ③お住いの地区(左ページの図表を参考してください)
  1.安中地区 2.原中地区 3.磯部地区 4.東横野地区 5.岩野谷地区 6.板鼻地区 7.秋間地区 8.後閑地区 9.松井田地区 10.臼井地区 11.坂本地区 12.西横野地区 13.九十九地区
 ④現在のお住まいでの居住年数
  1.5年末満 2.5年~10年未満 3.10~15年末満 4.15年~20年末満 5.20年以上
■現在のまちについてお伺いします。
問2 現在の安中市の施設についてどのように感じますか。①の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 また①で、「4.やや不便jや「5.不便」と答えた人は、特に不便を感じているものについて②の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①都市の施設や機能の評価
  1.便利 2.やや便利 3.ふつう 4.やや不便 5.不便
 ②特に不便を感じているもの
  1.道路
  2.公園、運動場
  3.河川・下水道などの排水施設
  4.商業・サービス施設
  5.医療・福祉・文化等の公共施設
  6.鉄道やバスなどの公共交通
  7.就業場所となる産業
  8.その他(合併したのに市庁舎が分散してしまった。なお、殆ど利用しないが学習の森などは富岡市との市境に位置している
問3 安中市の中で、あなたが好きな(親しみを感じる)場所はどこですか。当てはまる番号に3つ以内で○をつけてください。
 ①市内の好きな場所
  1.歴史を感じさせる郡武奉行役宅・武家長屋周辺
  2.新島襄旧宅・原市杉並木周辺
  3.自然豊かな後関城址公園
  4.季節を感じさせる秋開梅林・観梅公園
  5.散策できる石尊山などの北部の山々
  6.身近な生活空間に流れる碓氷川、九十九川などの河川
  7.個性的な整備が図られている地域の公園
  8.歴史があり多くの観光客が訪れる磯部温泉
  9.松井川支所周辺の中山道・松井田宿の街並み
  10.丘陵の自然のなかに歴史遺構の点在する松井田城址周辺
  11.山林等自然環境のなかに鉄道文化遺産が連なる横川~熊ノ平のアプトの道沿道
  12.歴史的な街並み景観の整った坂木宿の旧中山道沿道
  13.後閑川・九十九川・増田川等にそった田園集落
  14.霧積温泉・霧積湖
  15.妙義荒船佐久高原国定公園内にある妙義山の山並み
  16.その他(岩野谷丘陵の里山。しかし安中市のせいでサイボウ環境というゴミ処分場が作られてしまい、さらにいくつものサンパイ場計画が目白押しとなっておりまことに遺憾である)
■目指すべき都市の将来像についてお伺いします。
問4 将来の安中市が目指して欲しいと感じる言葉はどれですか。当てはまる番号に3つ以内で○をつけてください。
  1.歴史を感じる   2.自然豊かな    3.文化の香る
  4.環境と共生した  5.静かな      6.ゆとりのある
  7.安らぎのある   8.ぬくもりのある  9.安全な
  10.活気のある    11.にぎわいのある  12.便利な
  13.美しい      14.新たな時代を築く
  15.その他(「負の遺産のない」。土地開発公社巨額詐欺横領事件の103年ローンから一刻も早い脱却を果たしてほしい)
■安中市のまちづくりについてお伺いします。
問5 住みよい生活環境をつくりだすため、重視することはどんなことですか。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①全体(まちづくりの分野)
  1.道路や交通の整備
  2.公園や広場の整備
  3.就業場所となる企業誘致など産業の活性化
  4.公民館や集会所などのコミュニテイ施設の整備
  5.歴史的資源や自然を活かした景観づくり
  6.安全性、防災性の向上
  7.その他(廃棄物最終処分場を水源地である安中市内の中山間地に絶対に設置させないこと。)
 ②道路・交通
  1.国道18号の混雑緩和に向けた主要交差点の改良やバイパス整備
  2.広域幹線道路へのアクセスや地区間を結ぶ地区内幹線道路の整備
  3.交通安全性を高めるための狭幅員道路の拡幅整備
  4.学校周辺など、安全を確保するための歩道の整備
  5.幹線道路の歩道と自転車道の分離
  6.鉄道やバスなど公共交通網の整備
  7.広域間の観光地を結ぶ観光ルートの整備
  8.歴史的資源や景観スポットなど市内の魅力を周遊できる散策道の整備
  9.その他(居住区域のなかを走る市道に、廃棄物等を積んで国道や県道から近道だとして大型トラックが頻繁に乗り入れ、騒音・振動や交通事故や道路損傷の原因となっているので、絶対に乗り入れさせないようにすること。)
 ③公園・広場
  1.緑豊かな自然と親しむ公園の整備   2.安中市の歴史を感じる公園や広場の整備
  3.河川の水辺を活用した親水公園の整備 4.子どもが身近に遊べる公園の整備
  5.スポーツ施設を備えた公園の整備   6.防災機能を備えた公園の整備
  7.その他(自然環境に恵まれている岩野谷地区の中山間地は公園や広場のようなものだが、廃棄物業者の暗躍により脅威に晒されているので、条例等で保全をはかること)
 ④産業
  1.国道18号沿道に立地する大型商業施設の充実
  2.身近にある地域のスーパーマーケットの充実
  3.日用品を取り扱う小売店が集まる商店街の形成
  4.就業場所となる事業所の誘致
  5.まちの活力となる環境にやさしい工業地の拡充
  6.首都圏から利用者がある磯部温泉の活性化
  7.アプトの道沿道の広域観光機能の活性化
  8.その他(東邦亜鉛安中製錬所による周辺農地・住宅地への重金属降下煤塵の撲滅と一刻も早い除染対策の実施)
 ⑤景観
  1.国道18号沿道における広告物・建物デザイン・色彩の統一による景観づくり
  2.街路樹など、通りの演出による景観づくり
  3.碓氷川など、市街地を流れる河川・橋梁の演出による景観づくり
  4.武家長屋や旧家、神社などによる歴史的なまちなみ景観づくり
  5.住宅地内のまちなみの統一
  6.生け垣化による景観づくり
  7.その他(高崎の観音山丘陵から岩野谷丘陵へと連なる里山の景観の保全。日刊スポーツゴルフ場計画地を日刊スポーツに社有林として永久保全させること。)
 ⑥防災
  1.避難路や避難場所の整備
  2.密集市街地における建築物の不燃化の促進
  3.延焼を防止する不燃樹木などによるまちなかの緑化
  4.浸水防止のための雨水排水施設の整備
  5.がけ崩れ防止対策の推進
  6.非常用の食料や飲料水を備蓄する倉庫の整備
  7.その他(安中市内がサンパイ銀座化するのを不退転の決意で防止すること。放射能汚染ゴミや得体の知れないサンパイの持込による各種災害を未然に防止すること)
■あなたがお住いの地区についてお伺いします。
問6 あなたが住んでいる地区で次の項目について、いつもどのように感じていますか。それぞれ当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
               満足/やや満足/普通/やや不満/不満
 ①道路や交通の整備状況     4    3  2    1
 ②公園や広場の整備状況     4    3  2    1
 ③買物のしやすさ        4    3  2    1
 ④公民館や集会所の配置   5  4    3  2    1
 ⑤災害時の安全性      5  4    3  2    
 ⑥まちなみ、緑化による景観   4    3  2    1
 ⑦地域のコミュニテイ    5  4    3  2    1
 ⑧総合評価         5  4    3  2    1
■将来の生活についてお伺いします。
問7 あなたは今後も現在の居住地に住み続けたいと思いますか。①の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 また①で「できれば移りたい」と答えた人は、「移りたい場所」、「移りたい理由」について②と③の当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①現居住地における居住継続意向
  1.住み続けたい     2.できれば移りたい   3.わからない
                   ↓
 ②移りたい場所(1つだけ○をつけてください。)
  1.安中市内       2.高崎市        3.前橋市
  4.その他の群馬県内   5.県外
 ③移りたい理由 (1つだけ○をつけてください。)
  1.近所づきあいがしづらいから        2.まちへの愛着が少ないから
  3.通勤・通学が不便だから          4.交通の便が悪いから
  5.教育施設が整っていないから        6.遊び・余暇活動が不便だから
  7.買物など、日常の利便が悪いから      8.役所などの公共施設が遠いから
  9.医療施設が整っていないから
  10.その他(                )
問8 あなたが永住地を選択するときに重視することはどんなことですか。当てはまる番号に番号に3つ以内で○をつけてください。
  1.親や親戚の住まいが近い       2.まちに愛着がある
  3.勤務先が近い            4.交通の便(道路)が良い
  5.公共交通の便が良い         6.学校が近い
  7.子どもの遊ぶ公園が近い       8.買物が歩いて行ける
  9.役所等の公共施設が近い       10.医療施設が近い
  11.高齢者福祉施設が近い        12.美しいまちなみ
  13.豊かな自然             14.土地の価格
  15.きれいな水と空気と土
  16.その他(103年ローンのような負の遺産を持たず、納めた税が市民のために有効に使われるごく当たり前でまともな自治体)

問9 あなたが住んでいる地区で具体的に何を整備するべきだと思いますか。当てはまる番号に2つ以内で○をつけてください。
  1.幹線道路の整備
  2.生活道路の安全性の向上
  3.歩道の整備
  4.公民館・集会所等のコミュニティ施設の整備
  5.保育所・特別養護老人ホーム等の社会福祉施設の整備
  6.バスなどの交通手段のさらなる充実
  7.身近な公園の整備
  8.その他(東邦亜鉛安中製錬所や環境資源などの廃棄物処理施設を稼動させず、或いは作らせないための生活環境保護条例や東京ガス高圧ガス管が埋設された通学路にかかる東京ガスとの防災協定の整備)
問10 あなたの住んでいる地区が目指してほしいと感じる言葉はどれですか。当てはまる番号に.3つ以内で○をつけてください。
  1.歴史を感じる      2.自黙豊かな       3.文化の香る
  4.環境と共生した     5.静かな         6.ゆとりのある
  7.安らぎのある      8.ぬくもりのある     9.安全な
  10.活気のある       11.にぎわいのある     12.便利な
  13.美しい         14.新たな時代を築く
  15.その他(「安心な」)
問11 環境にやさしい安全で快適な生ちづくりを進めるには、「用途地域」、「地区計画」、「まちづくり条例」といった制度により、皆さんの土地利用や建物の建築などに一定の規制をかけ、良好なまちなみを創出したり、住宅と工場の混在などによる環境問題などを防止したりすることが出来ます。あなたはこれらの制度についてどうお考えですか。当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
  1.明確な規制をかけて、皆でルールを守るべきだと思う  2.ある程度の規制は必要であると思う
  3.個人の土地に関する規制は鏝低限にとどめるべきであると思う
  4.全て個人の意志に任せるべきだと思う
  5.わからない
問12 安中市では、計画的なまちづくりに市民の皆さんと一体となって取組んでいきたいと考えています。あなたのまちづくりへの参加の意欲、参加できる組織、希望する情報伝達の手段についてお答えください。
 ①~③のそれぞれの項目について、当てはまる番号に1つだけ○をつけてください。
 ①まちづくりへの参加意欲
  1.是非参加したい     2.頼まれれば参加する   3.参加したくない
 ②参加できるまちづくりの組織(会議等)
  1.協議会・委員会     2.懇談会         3.説明会
  4.その他(ネットによる双方向のコミュニケーションネットワーク)
 ③まちづくりに関する情報を得る手段
  1.広報・お知らせ販    2.ホームベージ      3.その他(ネットによる双方向での情報共有化)
■あなたの自由な意見をお聞かせください。
市民の最大の関心事は、生活環境面での安心、安全、安定ではないかと思います。ところが、安中市ではこれらの3つの要素がいずれも脅かされています。主な原因は、安中市土地開発公社を舞台にして17年前に起きた史上空前絶後の巨額詐欺横領事件による後遺症ともいえる103年ローンの解消について市長が全く熱意を持っていないことです。また、市内でいくつもの廃棄物処理施設の設置計画が相変わらず蠢いているのに市長が積極的に排除しようとしないことです。さらに東邦亜鉛安中製錬所周辺の降下煤塵によるカドミウム等による重金属土壌汚染について市長が全く除染対策を推進しようとしないことが挙げられます。市長によるこれらの3つの不作為が現状のまま継続される限り、安中市民にとって真のやすらぎはやってこないでしょう。以上
 ご協力頂き、ありがとうございました。
 本調査についてのご質問がありましたら、下記までご連絡ください。
               安中市建設部都市整備課
                電話027-382-1111(代表)内線1211、1212

**********

■市民からのアンケート集計結果はいつごろ公表されるのか不詳ですが、個々のアンケートへの回答は来ないとみておいた方がよさそうです。単なるガス抜きのパフォーマンスだけのアンケート調査では困りものです。

【ひらく会情報部】

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1カ月後に迫ったタゴ事件103年ローン14回目和解金支払と市税滞納について公開質問状を市長に提出

2012-11-24 23:46:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■我が国の地方自治体としては、安中市土地開発公社を舞台にした史上最大の巨額詐欺横領事件(我々安中市民はタゴ51億円事件と呼んでいます)が発覚したのは1995年5月18日でした(実際には、前日の夕方に一部の関係者が認識)。それから17年半が経過したことになります。

昨年末、群馬銀行にタゴ51億円事件の13回目の和解金として2000万円振り込んだとされる平成23年12月22日付の群馬県信用組合(けんしん)あての総合振込依頼書。驚いたことに、群馬銀行に2000万円振り込むのに、事件発覚当時、タゴと懇意だった群銀安中支店長の松井誠が現在理事長を務めている群馬県信用組合に対して、群銀安中支店への振込依頼書を発行していることだ。51億円事件の関係者で、とりわけ元職員と近い関係にあった岡田義弘市長(元公社理事・監事。事件当時は県議)から松井誠けんしん理事長(元群馬銀行安中支店長)が、事件発覚後17年目にして、タゴ尻拭い金に関与しているとはなんと安中市民を愚弄する構図か。


 この事件は、安中市土地開発公社の経理その他実務を担当していた都市計画課の職員が、昭和54年(1979年)4月の土地開発公社の立ち上げから16年もの間、同一職場に勤務しているうちに、経理のチェックのズサンさに目を付け、次第に横領をエスカレートさせたのです。友人に地元信用金庫に勤務する人物がいたため、次第に金融の内側を知るようになりました。そして1987年から群馬銀行からの借入手続で、同行の役所関係の書類チェックがいい加減なことに便乗し、群馬銀行だけをターゲットにして1995年5月にかけて、総額約48億円をだまし取り、自分自身はもとより、親族、友人、知人、愛人、同僚、上司、政治家、暴力団などに配り、このうち警察の捜査でも使途の分からない不明金が14億円以上もあります。

■元職員のタゴは、上記のうち時効分を除いた約32億円分について、1995年6月に逮捕されて詐欺罪などで起訴され、1996年4月8日に懲役14年の実刑判決を受けました。一方、1995年10月に民事事件として群馬銀行が、「公社と市に使用者責任がある」として貸金返済を求める民事訴訟を提訴しました。裁判は次第に密室で行われるようになり、前橋地裁は、1998年8月に両者に和解案を提示し、これをもとに交渉が進められ、12月9日に合意に達しました。その和解条項は次の通りでした。
 ①銀行側は返済請求額のうち、9億3600円と10数億円に上る利息と損害遅延金の支払いを免除。
 ②土地開発公社と安中市が連帯して残りの債務24億5000万円のうち、4億円を1998年12月25日に支払い、 1999年から10年間は2000万円ずつ分割で返済。その後は同公社の財政状況や経済情勢の推移を見ながら、 年間支払額が2000万円を下回らない範囲で返済。最長で103年かけての返済になる。

 かつて安中市土地開発公社の理事監事を歴任し、事件発覚直前に市議から県議に鞍替えし、事件発覚直後に市内でばらまかれた怪文書で事件への関与を指摘されて被疑者不詳のまま怪文書の作者を告訴した岡田義弘氏は、2006年4月23日の安中市と松井田町の合併市長選を制し、2006年6月から安中市土地開発公社の理事長にも就任しました。

 そして、群馬銀行に和解金として事件の尻拭い金を支払いはじめてから10年後の2008年12月に、岡田市長はこの巨額詐欺横領事件の尻ぬぐいに関する説明会を旧安中市と旧松井田町で開きました。それは、最初の10年間の最終期限である2008年12月25日の10回目の尻拭い金を支払う前に、住民説明会を開催して、既に安中市・公社は群馬銀行に対して引き続き10年間、同様に毎年2000万円ずつ公金を支払うという約束をしたことを住民に後付けで形式的に説明するのが目的でした。

 2009年12月25日に岡田市長は第2ラウンドの10年間支払いの初回、累計で11回目の支払いとなる2000万円を群馬銀行に振り込みました。その後、2010年12月、2011年12月とそれぞれ累計で12回目、13回目のタゴの尻拭い金が群銀に支払われ、今年は1カ月後に14回目の支払い時期が迫っています。

 そうしたなかで、先日市民に配布された広報あんなか平成24年11月1日号の5頁目で、「もしあなたが市税を滞納してしまうと」と題する記事が掲載されました。あまりにも身勝手な論理なので、本日、市長との対話の機会に、岡田市長に次の公開質問状を手渡しておきました。

**********
                    2012年11月23日
安中市長 岡田義弘様
                    安中市野殿980番地
                     小川  賢
          公 開 質 問 状
 貴職におかれましては、安中市行財政に日夜取り組まれ、そのご尽力に対して、市民として敬意を表します。
 さて、安中市役所内の安中市土地開発公社で1995年5月18日に発覚し、同6月3日に新聞報道された史上空前絶後の巨額詐欺横領事件の和解金として、今年も12月25日のクリスマスに2000万円もの公金が安中市の債務保証付きで、元職員に騙されたと主張していた群馬銀行に支払われるようです。
 安中市土地開発公社のかつて理事・監事であり、現在の理事長でもある貴殿も記憶されていることと存じますが、巨額詐欺横領事件を知った市民らの相当数のかたがたが、当時、市税の支払いをためらった経緯があります。このような大規模な横領が市役所内で起きていたことに誰も気づかなかったという不自然さ、血税を原資とする公金の取扱いのズサンさに納税者として不安を感じたためです。事実、その後の刑事記録を見ると、課税台帳の改ざんも行われていたことが判明しました。
 あれから17年半が経過しましたが、貴殿を含めて事件関係者による、この前代未聞の巨額詐欺横領事件の真相についてのきちんとした説明と、責任の所在の確認、そして責任ある対応措置は未だに行われてきておりません。
 こうした状況のもとで、先日市民に配布された広報あんなか平成24年11月1日号(Vol.80)の5頁目に、「もしあなたが市税を滞納してしまうと」と題する記事が掲載されました。
このことについて、次の質問があります。
―――巨額詐欺横領事件にかかる不当利得金への課税懈怠処分に関する質問―――
Q1.元職員の場合、配偶者に横領金1億5千万円が流れたことが警察の捜査で判明しています。まだ、元職員と離婚せずに県内で同居しているようです。また、元職員の実弟は母親とともに運輸会社を経営していますが、横領金の一部がやはり流用されています。にもかかわらず、なぜ差押をしなかったのですか?なぜ、巨額の不当利得が見逃され、市税の課税を行わなかったのですか?
Q2.元職員は安中市都市計画課兼土地開発公社の上司や同僚に、高価な鍋島や古伊万里の骨董を見せびらかしたり、1着80万円もするスーツを着たりして登庁していました。当然、こうした元職員の不釣合いな振る舞いに対して疑問を抱かなければならないはずですが、市役所の七不思議と揶揄するだけで、誰も元職員の収入について不審を抱きませんでした。そもそも、安中市は法律に基づいて、すべての財産について調査する権限を持っているはずです。調査を受けた勤務先・金融機関などはその調査に協力しなければならず、個人情報保護法に触れることはないのですから、元職員の収入に不審を抱いて調査していれば、早期に横領が発覚して、51億円もの巨額横領にはなり得なかったはずです。勤務先が市役所なのに、市役所の税務課や財政課はなぜこのような元職員の行状を見逃して、所得の捕捉をしなかったのですか?市役所の怠慢ではないですか?
Q3.元職員やその親族らは、一生かけて横領金の償いをすると刑事裁判の法廷で陳述していますが、いまだに償いをした形跡がありません。また、安中市もこの17年間で、元職員の財産差押えによる損害金の回収を僅か1300万円しか行っていないようです。市税に至っては全く回収しようとしないまま、結局棒引きとしてしまいました。今からでも遅くないので、元職員及びその親族らの財産調査を行い、納税する資力が十分あると判断した場合、給与の差押や預貯金の差押、生命保険の差押などを執行する予定はありますか?また、執行する場合、元職員及びその親族らが分割納付を望む場合は、やむを得ない事情として納期限内を認めるつもりはありますか?
Q4.元職員の横領事件による不当利得への課税はなぜか行われませんでした。納税は国民の義務であり、税金はすべての債務に優先すると法律に定められています。元職員やその関係者だけが、不当利得への課税を免れることができたため課税できないというのは、一般市民納税者には全く理解できません。なぜこのような措置が元職員らだけに適用されたのでしょうか?
Q5.元職員らの場合、すでに納期限日を過ぎているのかもしれませんが、延滞金も課せられてこなかったと思われます。税金は納期限内納付が原則であり、納期限内に納付している人との公平性を保つため、延滞金が徴収されるはずです。なお、延滞金を納付しない場合、滞納処分(財産差押)の対象となるはずです。元職員らの場合、なぜ、延滞金からも課税をまぬがれることができたのでしょうか?
Q6.広報あんなかの記載記事のように、脱税や滞納は決して許される行為ではありません。脱税や滞納には毅然たる対応が必要なのは当然です。ところが、巨額詐欺横領事件を起こした安中市の場合、事件に関わる対応について市民の目は厳しいものがあります。上記のように、巨額横領事件の尻拭いをするために公金が流用されています。群馬銀行に22世紀の2101年まで毎年、安中市土地開発公社を通じて2000万円を和解金として支払う上で、市民の血税が失われているのです。
 市税を滞納する市民に対して、一方的に問答無用で税金を強制的に徴収することは、30億円以上もの横領金による不当利得に対して市税を課税しなかった元職員らとの公平性を欠くことになります。また、巨額の不当利得に対して市税を棒引きにしたことは、2101年まで、市の財政を圧迫し、住民サービスに支障をきたす結果を生んでいることになります。このため、善良な市民納税者の代弁者として、「税金の棒引きは許さない」を合言葉に、市は毅然とした態度で、なぜ元職員ら事件関係者らへの市税の課税を行わなかったのか、また今後元職員ら事件関係者らへの課税をどうするのかについて、きちんと市税滞納者に説明をしてから、滞納処分を行いますか?
 なお、本質問状は貴職に提出する際にネット上で明らかにし、また貴職のご回答を得た上で、あるいは得られなかったときに、再度ネット上で回答の有無及び内容を明らかにしてまいりたいと考えます。同時にその経過を含めてネット上でも明らかにし広く安中市民に広報してまいる所存です。つきましては、平成24年11月30日(金)限り、下記に郵送又はFAX、もしくはE-mailにてご回答いただきますよう、お願い申し上げます。
          記
〒379-0114 群馬県安中市野殿980番地
電話 382-0468 FAX 381-0364 E-mail ogawakenpg@aol.com
**********

■岡田市長は、期限までに内容を検討して法律に則って回答することを約束しました。当会からは、「このまま孫子の代まで、我々の世代の付けを残すのは避けなければならないので、群馬銀行に対して、早急に和解事項の見直しのための交渉を行いましょう」と岡田市長に要請しました。

 岡田市長はこの要請に対して次の趣旨の返事をしました。

①市税滞納の話は、タゴ事件の和解とは切り離して考えなければならない。
②和解をしたのは自分ではなく、前市長の中島さんだから、中島さんになぜ和解をしたのか聞かないとわからない。
③自分なら、決して和解などしない。裁判で最後まで決着を付けた。
④もし、自分に和解条項を見直すことになれば、もういちど群馬銀行と裁判をしなければならない。
⑤和解条項を見直すのを自分に要請するなら、市民として署名を集めてきてほしい。そうすれば考えなくもない。
⑥既に裁判で決まっているのを覆すのは、行政の継続性の観点から困難である。
⑦公社としては、税金は1円も使っていないので、安中市には損害を与えていない。

■これに対して当会から、次のコメントを伝えました。

①公社の運営は、安中市からが公共事業として公社に委託している事業で成り立っており、委託費として安中市から5%程度の事務費が支払われているはず。また、資本金500万円は安中市から全額出資されており、公社が銀行から借入れをする場合、すべて安中市が保証人となっている。つまり、公社は安中市と連結決算になっている。
②貴殿は、公社の責任者として当会が責任所在を追及して公社関係者28名(元職員を含む)を相手取って提訴した損害賠償請求事件において被告のひとりだったが、他の26名(なお元職員は裁判にも終始出廷せず)が和解の意向を示したにもかかわらず、最後まで和解に応じず、勝訴を勝ち取っている。従って、この裁判では和解条項は裁判所から示されておらず、最高裁の判断は、公社は市と別法人だから、市民に損害はなく市民が公社に損害を請求できないということになり、公社は市から支援を受けずに公社独自で和解金の返済を行う責任を自ら受け持ったことになる。
③こうした観点から、貴殿は群馬銀行に対して常に交渉をして、安中市の債務保証なしで群馬銀行に対して公社独自で和解金を支払えるようにすべきではないのか。
④群馬銀行は、安中市の保証なしでは公社の事業に対する融資はできないというはずだから、必然的に群銀と安中市・公社との間で交わされた和解条項の解消を群銀に求めて認めてもらうことが必要である。
⑤もし、群馬銀行が交渉に応じないのであれば、和解を解消し、再度訴訟も辞さないという強い決意で臨んでほしい。

■ところが、岡田市長は、行政の継続性と主張し、前任市長が決めた和解条項を遵守するのが務めだとし、当会が提訴した公社関係者の責任を問う住民訴訟に対して最高裁まで争った後、岡田義弘として勝訴したのであるから当会=住民がとやかくいう権利は存在しない、などと、支離滅裂の矛盾した論理を繰り返すのみでした。

 挙句の果ては、当会が立てた看板が壊れたままにしておくのは「環境問題から問題だ」などと、訳のわからない反論をする始末なので、当会からは「それをおっしゃるのであれば、ご自宅の裏にある東邦亜鉛の所有地で、古くなった風呂桶をつかって書類焼却をしたりせずに、また、同社の敷地内に放置してある選挙用の看板等をきちんとかたずけるのが先決ではないのでしょうか」と申し上げたところ、それに対する反論はありませんでした。

 最高裁で、タゴ51億円事件の損害は公社のみで、安中市には損害がないから、市民がこの件で、タゴ事件の損害賠償を提起する資格はないということで、勝訴判決を得た岡田義弘氏は、市長として、また土地開発公社理事長として、公金を一切投入せずに、タゴの尻拭いをする責任と義務がありますが、どうやら、最高裁の判決を反故にしていることをなんとも思っていない様子です。

■このままあと89年間、2101年まで行政の継続性とやらで、毎年群銀に2000万円ずつ支払うつもりなのか心配になった当会では、岡田市長に「次回も出馬するのでしょうか。あるいは、ご子息の信弘氏にバトンタッチするのでしょうか」と問うたところ、岡田市長は「そんなことはあんたの知った事ではない」と一蹴しました。

 最近、岡田市長の地元の北野殿で配られる物品に「岡田信弘」と書かれた熨斗袋が見られるようになりました。住民の間では、岡田市長が後継としてなにかを考えているのではないかという声があがっています。

【ひらく会情報部】

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公舎に愛人を連れ込んで妾宅化したのが県総務部とグルだったことを確認すべく大澤知事宛てに公開質問状提出

2012-11-23 12:50:00 | オンブズマン活動

■市民オンブズマン群馬では、群馬県知事・大澤が知事公舎を舞台に、愛人を恒常的に連れ込んで、公務ならぬ“性”務に勤しみ、我々県民の血税で建てられ維持され運営されてきた知事公舎を目的外使用したことについて、公舎妾宅化損害賠償請求の住民訴訟を提起しています。これに関連して、昨年の7月以降、情報公開、住民監査請求、住民訴訟の過程で浮上したいろいろな疑問点について、あらためて、群馬県知事に確認すべく、平成24年11月22日付で次の公開質問状を県庁6階の秘書課に提出しました。

**********
                         2012年11月22日
群馬県知事 大澤正明様
                   市民オンブズマン群馬
                   代表 小川  賢
          公 開 質 問 状
 貴職におかれましては、かつて知事公舎を舞台に群馬県行政に日夜取り組まれ、そのご精力に対して、群馬県民として敬意を表します。
 さて、現在、当会のメンバー2名が、知事公舎の目的外使用に伴う違法不当な公金の支出について前橋地裁で係争中ですが、その後、事実関係が判明してくるに連れて、我々市民オンブズマン群馬にとって、また、納税者である県民にとって、知事・大澤の今回の行為について、いろいろな疑問点が改めて浮き彫りになりました。
 知事・大澤は平成23年7月8日(金) 午前11時00分~23分にかけて、2期目の初登庁後の記者会見を、記者会見室で、副知事、総務部長、企画部長、企画部副部長を従えて、記者クラブ所属記者等25人の前で行いました。その際、知事公舎について、記者の質問「以前の会見の時、知事公舎について、あんなに大きいのはいらないというようなことをおっしゃられたと思うのですが、具体的に、例えば今後、第三者委員会をいつ頃立ち上げて、いつ頃結論を言ったりとか、そういうスケジュールのお考えはありますでしょうか」に対して、「できるだけ早く立ち上げて、結論を出します」と答え、貴社の質問「では、いずれにしても第三者委員会は立てるという方向で?」に対して「そうですね。私は半分半分くらい(知事公舎に)泊まっている必要性はあると思っていますが。」と答えました。
 実際には、その日の午後、知事・大澤は知人女性を伴って公舎に宿泊し、翌日知人女性を前橋市内の自宅まで自身の自家用車で送り届けるまで、一部始終を週刊誌記者にスクープされて、7月13日発売の週刊誌に行状が掲載されました。
 そこで次の質問があります。
質問1
 この記事が掲載された週刊誌の発売直後の平成23年7月15日付産経新聞によれば、「知事の女性問題を報道、群馬で週刊新潮が品薄に」という見出しで次の記事を掲載している。「群馬知事の女性問題を報じた週刊新潮が13日の発売以降、県内で品薄状態になっている。けやきウォーク前橋(前橋市)内の紀伊国屋書店前橋店では13日の開店直後、店頭に並べた35冊すべてをたった1人の客が買い占め、即座に完売。同店では急遽(きゅうきょ)100冊を追加発注した。さらに、読者ニーズに対応するため、14日からは1人2冊までの購入制限を設けた。また、イオンモール高崎(高崎市)内の未来屋書店でも、13日に仕入れた6冊が即日売り切れた。前橋市内の別の大型書店でも、本店や支店などに並べた計164冊が14日までに完売し、担当者は「なぜか一度に複数冊買う人が目立った。(知事の記事が掲載されるため)普段より多く仕入れたが、ここ数年で一番の売れ行きだ」と驚いていた」。質問者らが所属する市民オンブズマン群馬に寄せられた県民からの声として「あきらかに県庁職員が関与していると見られる」「この購入費はどこから捻出されたのか?」などがあるが、当日の秘書課及び管財課をはじめ総務部や企画部の職員の出勤について、職務専念義務違反となるような行動があったかどうか、調査をしたか?あるいは、まだ調査をしていなければ、調査をして、その結果を公表するつもりはあるのか?また、週刊誌の購入費用はどこから支出されたのか?
質問2
 質問者らは、平成24年9月19日(水)午後2時ごろ知事公舎周辺で写真撮影をしていたところ、知事公舎の正門前にある桃井小学校の一角にある前橋市立図書館の駐車場の管理を前橋市から委託されている前橋市シルバー人材センターの警備員の山口氏から、突然職務質問を受けた。理由を尋ねたところ、同氏いわく「昨年の今頃、県庁の秘書課の担当者から、知事公舎周辺で不審者を見つけた場合、通報するように指示を受けていた」という。その証拠に、山口氏は、県秘書課の指示に基き作成したという、通報先を記載した申送りメモを質問者に提示した。その時、質問者が撮影した写真を次に示す。



 同氏は「交代で警備に当るほかの警備員にも情報を共有する必要があるため、パソコンが使える自分が作成して、駐車場入口の警備員詰所に常備している」と語った。不審者扱いされた質問者は、身の潔白を晴らす為に同日午後2時ごろ、通報先の秘書課に電話をして、担当の星野氏のもとに出頭しようとしたが、星野氏はなぜか「その件は秘書課ではなく管財課に言って話して欲しい」と言い、直接の面談を嫌がった。秘書課に到着した途端に、秘書課の星野氏は質問者を直ちに管財課に連れて行こうとしたからだった。質問者は、秘書課星野担当と管財課小見次長の前で事情を説明したところ、秘書課も管財課も口を揃えて「そのような指示を駐車場にいる前橋シルバー人材センターの警備員にしたことはない」との見解であった。そこで質問者は「それなら、直ちにシルバー人材センターの警備員にその旨伝えて欲しい」と申し入れ、直ちに現場を訪れ、警備員の山口氏に対して、不審者の監視と通報に関する依頼の不存在について事情を説明してほしいと要請した。しかし、秘書課も管財課も難色を示したので、質問者が先に現場に戻って警備員の山口氏に事情を説明したが、同氏は交替時間だとして家路につこうとしていた。そのため、質問者は秘書課と管財課に電話ですぐ現場に来るように督促したが、担当職員らが現場についたときは、既に交替の警備員に代わっていた。当該警備員は、事情を察して「そのような不審者通報先を記載したメモはない」と県職員らに述べたが、質問者は県職員らに対して「実際に秘書課職員から直接指示を受けた山口氏に対して直々に説明してほしい。その際に、我々を立ち会わせて欲しい」と要請した。しかし、現在に至るまで、県職員が警備員の山口氏に直接説明した形跡がない。このことについて、次の質問がある。①警備員の山口氏は質問者に証拠を見せて、秘書課職員が山口氏に、不審者発見時の秘書課への通報指示依頼をしたと証言したが、秘書課や管財課は事実でないという。貴殿の見解はどうか?②知事公舎のセキュリティ管理は秘書課なのか、それとも管財課なのか、あるいは双方なのか?そうだとすれば、秘書課と管財課のそれぞれの所掌はどのような分担になっているのか?③知事公舎の周辺で不審者を見つけた場合の秘書課への通報指示依頼が不存在であってもなくても、不審者の通報依頼は不要なのであれば、警備員の山口氏らに一刻も早く伝えて、質問者のように不審者呼ばわりをされる県民をなくすのが急務なのに、それをしないのはなぜか?
質問3
 知事・大澤は平成23年7月13日(水)午後2時00分~25分にかけて、記者会見室において臨時記者会見で、知人女性を公舎に宿泊させた件で「女性は、月に1度、社会福祉法人の事業報告をしてくれていました。ご存じのとおり、大変厳しい選挙がありまして、そのために、月に1度の報告が遅れました。たまたま記事に書かれた日になってしまった次第です。」と説明した。このことについて、知事の兼業規定に抵触するのではないか、という県民の声が市民オンブズマン群馬に寄せられている。公務員法で禁止している、いわゆる「兼業禁止規定」は、営利を目的とする会社等の役員等を兼ねたり、自ら営利を目的とする私企業を営んだり、報酬を得て事業若しくは事務に従事することを禁止しているはずである。この観点に照らすと、知事・大澤が、自ら経営に携わっていた経緯のある社会福祉法人の事業報告を毎月1回定期的に知人女性から受けていたことは、県民としては、明らかに兼業禁止規定に違反する行為であると思うが、貴殿としては、知事・大澤が毎月自分が実質的に経営する社会福祉法人の事業報告を公舎で受けていたことについて、兼業禁止規定に照らしてどのように考えているのか?
質問4
 平成23年7月13日の臨時記者会見で、記者の質問「住民の話では、去年は30回で、今年はすでに13回泊まっているのではないかとの話を記者にしていますが、それに関するご見解をお伺いしてよろしいでしょうか。」に対して、知事・大澤は「それは、意味が分かりません。先ほども言いましたが、月1回報告に来ていました。その記事を読んだところ、私が車を玄関先に止めた時が常にそういう時であろうとの臆測を持っていますが、毎回、私自身が公舎に泊まる時に、例えば2泊連続で泊まりの時には、背広2着、靴、下着、食料を全部持ってきますので、玄関において(車から)荷物を下ろす、帰る時には玄関において車に積んで、そこから出て行く。いつも駐車場から玄関先に車を持ってきて、そこで荷物の積み下ろしをして帰ることをしていますので、それを誤解されているのではないかと思っています。」と答えた。そもそも、知事が公舎を利用するのは台風など災害時の緊急対応にそなえて迅速な指揮をとるためのものだと県民は理解してきた。にもかかわらず、台風も来ない場合でも、知事・大澤が公舎を週末頻繁に利用していたことについて、貴殿は不審に思わないのか?また、知事・大澤がいつ公舎を公務で利用したのか、監視カメラや警備の記録を県民に公表するつもりはあるか?
質問5
 質問4に関連するが、知事公舎の玄関脇には、立派な竹垣が設えてある。この設置理由について管財課は、「業務の都合により」などとしているが、知事・大澤が知事公舎を利用する場合は自家用車に衣服、食料を積んで出入りするので、それを運び込む為に玄関先まで自家用車を乗り付けていたと、知事・大澤本人が記者会見で記者に説明している。であれば、業務上の都合で竹垣をわざわざ玄関脇に設置する理由が存在しないと思うが、群馬県はなぜ、知事が荷物を積みおろす作業を竹垣でわざわざ隠す必要を業務の都合として認識したのか?
質問6
 知事・大澤は平成23年7月13日の臨時記者会見で、「こじつけ的な感じです。あくまでも、あれは副知事公舎として改修していたものです。議会でも何回も質問があったのですが、この3月もまた同じ質問が出ました。いずれにせよ、副知事公舎の改修というのは、当初副知事が入居する予定で改修した工事で、私はおかしいとは思っていません。」と説明したが、その後の記者の質問「念のためなのですが、副知事は入居されていたのですよね。」に対して、「はい。何回か」と答え、さらに記者の質問「それは、期間的には、ちゃんと記録も残っているということでよろしいのですね。」に対して、「はい。」と答えた。開示資料によれば、副知事用の公舎だった大手町1号公舎から平成19年8月3日に、元・管財課課長だった高木勉副知事が退去したはずである。同8月に茂原璋男副知事が入居予定だったというが、知事・大澤は茂原副知事をいつ、何回、入居させたのか?入居届けはいつ提出されたのか?それは単身入居だったのか?
質問7
 知事・大澤は平成23年7月20日(水)午前11時00分~21分にかけて、記者会見室において臨時記者会見で、副知事、企画部長、企画部副部長、観光局長を従えて、記者クラブ所属記者等25人を前に、知人女性を公舎に宿泊させた件を報じた週刊誌について、記者の質問「週刊誌の件に戻って恐縮ですが、しかるべき措置ということも、知事は、(週刊)新潮に対して何らかのかたちで対策を考えているということもおっしゃっていたと思うのですが、今のところ何か考えているというか行動というものは、あるのでしょうか。」に対して、「先週も言いましたけれども、相談している方から、そのうちお話がくると思っています。」と答えている。これは虚偽の記事を掲載した週刊誌に対して名誉毀損で法的対応をとるという意味にとれる。事実、その1週間後の平成23年7月27日(水)午前11時00分~41分にかけての記者会見では、副知事、総務部長、企画部長、企画部副部長、農政部副部長ほかを従えて、記者クラブ所属記者等22人の前で、記者の質問「新潮社へは抗議されたのですか。」に対して、「その問題は、記者さんが真剣に取り組んでいるので。弁護士に相談しまして、弁護士に任せていますので、弁護士に聞いてください。」「(担当弁護士の名前は)丸山さんという弁護士さんです」と答えた。質問1とも関連するが、知事・大澤が丸山弁護士に相談していることに関して、相談等、法的対応に関わる弁護士費用はどの費目から、いつ、いくら、どのように支出されているのか?
質問8
 知事・大澤は平成24年4月11日(水)午前11時00分~30分にかけて、記者会見室において臨時記者会見で、副知事、総務部長ほかを従えて、記者クラブ所属記者等23人を前に、知人女性を公舎に宿泊させた件について、記者の質問「池本副知事にお伺いします。副知事が知事公舎に入居された理由について、先日、秘書課にお伺いしたところ、池本副知事ご自身も(知事公舎の)あり方検討委(員会)の方針に沿ったかたちで、何らかのかたちで知事公舎を有効活用すべきだと考えていて、今年に入って、総務部長から(知事公舎に)入ったらどうかという話しがあったのでお受けしたという認識であるということをお伺いしたのですが、池本副知事が知事公舎に入ることが、あり方検討委が示した報告の内容に沿っているとお考えなのでしょうか。」があり、これに対して池本副知事は「(知事公舎の)あり方検討委員会の基本的な方針というのが、今回、私が入居したからそれに反するということではないのです。県民のために有効活用するという基本方針の下に、現在検討を急いでいるところです。その検討を行っている間も県の財産ですから有効活用すべきではないかということを事務的に今まで検討をしてきて、副知事公舎として活用してはどうかということでまとまったので、(入居しては)どうかということで、私が入居したということです。」と答えた。このことは、知事公舎の運営について、管財課のみならず、秘書課も積極的に参画していることを示しており、それらを統括する総務部長が深く関与していることをうかがわせている。総務部長が池本副知事に対して、知事公舎に入居するように促した文書やそれに伴う関係書類等が存在するはずである。それらの文書を公表するつもりはあるか?
 なお、本質問状は貴職に提出する際に記者会見で明らかにし、また貴職のご回答を得た上で、あるいは得られなかったときに、再度記者会見で回答の有無及び内容を明らかにしてまいりたいと考えます。同時にその経過を含めて当市民オンブズマン群馬のホームページ上でも明らかにし広く群馬県民に広報してまいる所存です。つきましては、平成24年11月30日(金)限り、下記に郵送又はFAXにてご回答いただきますよう、お願い申し上げます。
          記
市民オンブズマン群馬  事務局長 鈴木 庸
〒371-0801 群馬県前橋市文京町1-15-10
電話 027-224-8567 FAX 027-224-6624
**********

■群馬県知事から回答が届き次第、報告する予定です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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グラフぐんまの作成費透明化のため、住民監査請求の陳述が県庁26階の監査委員監査室で開催

2012-11-22 23:31:00 | オンブズマン活動
■本日平成24年11月22日(木)午後3時30分から1時間の持ち時間で、群馬県庁26階にある監査委員監査室で、「群馬県職員措置請求書」、いわゆる住民監査請求にかかる陳述を行いました。最初に、監査委員事務局長が注意事項の説明を行い、続いて矢島管理課長が「合図をしたら挙手をして氏名を述べてから陳述するように」と補足説明を行い、次に4人の監査委員の紹介がありました。

監査委員を前にしての陳述に先立ち許可された写真撮影。監査委員4名は正面向かって右から富岡・代表監査委員、横田委員、県議会から織田澤委員、新井委員。


県庁26階でエレベータを降りると正面に張り紙があった。

エレベータホールから突き当たりを左にいくと監査委員事務局。

突き当たりにも行先表示の張り紙がしてあった。

陳述出頭者は入口で名前を書かされる。

陳述傍聴人の守るべき事項としてあれこれ注意が細々と指示されている。群馬県の権威主義の一例か。

 その後開始された陳述の内容は概ね次の通りです。

**********
 請求者が提出いたしました、平成24年10月23日付「群馬県職員措置請求書」及び、平成24年10月31日付の群馬県監査委員による群監第202-7号「群馬県職員措置請求書の補正について(通知)」により、地方自治法第242条に定める請求の要件を具備しているかどうか判断する必要があるとして通知された指示に基いて、請求者が提出いたしました平成24年11月12日付「補正書」について、請求者は次のとおり陳述いたします。
 請求者は、「県政写真誌「グラフぐんま」製作・発行委託業務」の一連の契約行為のうち、財務会計上「どのような理由」で違法又は不当なのかについて、補正書で次の2つの要点を挙げて整理して説明しました。
(1)適正な予定価格かどうか
(2)適正な入札かどうか
 今回、せっかくの陳述の機会を賜りましたので、これらのことについて更に説明を加えておきたいと思います。
 釈迦に説法のようでたいへん申し訳ありませんが、予定価格というのは、国や地方公共団体が業者などと各種の契約を締結する際に、契約を担当される役人のみなさんが、競争入札や随意契約にかける事項の価格について、その契約金額を決める基準として、あらかじめ作成しなければならない見込み価格のことです。これは予算決算及び会計令第79条や同第99条の5に定められています。「予算決算及び会計令」というのは長たらしい法律名称なので、以降は「予決令」と略して呼ぶことにいたします。
 予定価格は原則として、総額について定めることとされておりますが、例外として、単価について定めることも予決令第80条で認められております。また、この予定価格は、取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡、履行期間の長短等を考慮して適正に定めなければならないと、予決令第80条第2項に明記されています。なお、競争入札では、落札額は予定価格の制限を超えることができないと、会計法第29条の6に定めてあります。
 さらに昭和44年12月17日付大蔵省会計検査院第4438号の通達によれば、100万円以下の契約は予定価格を省略して良いこととなっております。ただし、可能な限り積算を行なうべきとされております。
 予定価格は、契約金額を決定し適正な契約を行うための基準となるものであり、次のような役割を果たします。指名競争入札、随意契約において対象業者の格付を決定する際の基準になったり、入札及び随意契約の際の協議等において、落札決定するかどうかの基準になったりします。
 予定価格の算定は、通常、業務担当者が積算基準や各種価格資料(価格調査月刊誌、業者見積、公共工事設計労務単価等)に基づいて積算を行ない、契約担当官等が積算額に基づいて予定価格を決定します。通常は積算額=予定価格となります。積算には市場計算方式と原価計算方式があります。
 前者は、あらましの設計図書や仕様書等にもとづき、想定される工事や調達品の価格を調査して適正な価格レベルを算出する方法で、後者は工事や調達品の材料は工数の内訳を割り出して、それらの単価と数量をもとにコストを積み上げて、最後に適正な利潤を勘案して算出する方法です。通常は、これら2つの方法を大なり小なり勘案して、予定価格を算出して決めるようです。
 請求者も、仕事がら、積算を行なったことがあります。予定価格を決定する場合には、仕様書をきちんと固めておいて、それに基づき項目に漏れの内容に確認しつつ、また、作業に必要な工数は、国や業界団体が公表している数字を参考にして、材料の多寡や周辺条件を加味して、課題とならぬよう、また漏れの内容に適正に計算して、妥当な数値をはじき出します。一方、算出した結果が、その時点での市場価格に照らして過大、過小ではないかどうか、詳しい仕様を隠したりして、一般的な価格動向を業者に参考見積もりとして提出させて、見積価格=予定価格が適正かどうかの判断材料とします。
 予定価格の取扱いには特に、慎重な対応が求められます。予定価格が漏洩すると安価な契約を行うことや公正な入札を行うことが阻害されるからです。したがって、札を開けるまでは秘密にしておかなければなりません。予定価格は、発注者側でさえも、ごく限られた担当者及び責任者しか知らされないのが通常であり、予定価格を決めた人は、通常、入札会場には出席せず、別室で隔離された場所に待機して、外部との接触を絶つのが常です。
 予定価格が記載された予定価格調書は入札が行われるまで厳重に密封して鍵のかかった金庫に保管されなければなりません。但し、近年になって、競争入札の透明性を高める目的で事前に公開されるようになった時期がありました。予定価格の事前公表で、契約担当者が予定価格を漏洩して利益を誘導する危険性が排除されたことから、市民オンブズマンとして評価をしたことがあります。ところが、平成19年度以降になって、それまでは、こうした予定価格の事前公表案件が増加していましたが、次第に、一般競争入札において同額入札が頻繁に発生するようになりました。そのため、くじ引きで落札者を決める件数も増加したのでした。
 予定価格の事前公表の場合、積算が適切に行われない限り、予定価格の意味がなくなってしまいます。予定価格の内訳や中身がきちんとしていなければ予定価格は単なる目安となってしまい、応札する業者の積算努力を減退させてしまいます。結局、業者間の談合を誘発して、落札価格が高どまりとなる結果となってしまうという問題点が出てくるようになります。そのため、平成20年3月31日に総務省、国土交通省は連名で、各自治体に通達を出し、事前公表の取り止めを促す対応をしています。
 近年の公共事業・公共調達に関して、入札価格が高止まり傾向にあり、税金の無駄遣いにつながっていないかとの批判が出ています。実際に、市民オンブズマン群馬の調査では、八ッ場ダム関連の公共事業については、落札率、すなわち、予定価格に対する入札価格の比率が非常に高止まりしており、官製談合の疑いを抱かせる案件が目に付いていました。これは、発注者側の国交省の八ッ場ダム工事事務所長が、県知事の後援会長でもある用地買収交渉の地元側対策委員長を兼ねている金融機関の理事長の誕生会が伊香保で開催された際に、工事関係の業者が100社あまりも列席するなかで、県知事とともに誕生会に参加し、八ッ場ダム工事の進捗説明や今後の方針などを説明するなどして、官と業者の癒着によるもので、官製談合の温床が厳然として存在するためです。
請求者は、こうした官製談合等の温床を撲滅するために、これまでも、そして今後とも活動をしております。
 一方で、最近では工事内容や調達品に求められる品質・性能が高度化・複雑化してきているのも事実です。受注者側の技術革新が進む中で、工法やデザインの多様化・効率化によって、予定価格の根拠となる設計図書や仕様が一様性だけではくくれない事案が出てきています。このような場合、発注内容を定義づけることが難しくなってしまい、業者の選定基準を予定価格のみで一概に規定することが困難になってくる事例も増えてきているのも事実です。
 こうした傾向に対処するために、企画競争型・公募プロポーザル型等の調達方法が採用される事案も増えています。しかし、この方法だと、予定価格が形骸化しやすい、という指摘、つまり、採用された提案に基づく見積の金額どおりに認めざるを得ないということになりやすいという現象が指摘されています。
 このように、契約行為に至るまでの過程にはそれぞれ一長一短があるにしても、きちんと積算を行い、入札を公平、公正に行い、競争性を担保しつつ、地方自治法の基本である最小のコストで最大の効果を得るという努力が必要なのです。
 今回の県政写真誌「グラフぐんま」製作・発行委託業務に関する一連の契約行為については、肝心の情報開示が不十分であるため、契約行為が公正性、公平性、競争性を担保しつつ実施されたのかどうかについては、非常に疑問があり、また、その結果として、契約金額が、他の自治体の相場に比べて高すぎる感が否めません。また、公金を投入して作成された成果物が、県民全てが無料でアクセスできる環境に置かれていないことは、公金の使途にふさわしくないと考えます。
 また、公金を使って成果物に掲載される広告についても、発注者側である群馬県が積算の際に、まったく把握しようとしないのも問題です。群馬県のブランドで発行する成果物ですからそこに掲載される広告というのは通常のそのへんのフリーペーパー誌とは比較にならないほど、高い効果があるはずです。実際に、群馬銀行はそのようなコメントを請求者に寄せてきています。トータルで、コストを把握して、その中で、応札者に競争してもらい、最小のコストで最大の効果のある成果物を得るための努力を日々重ねることが群馬県には求められているのです。
**********

この後、公募プロポーザル型の一例としてさいたま県町田市の広報誌編集、発行の事例について資料をもとに説明しました。町田市は、写真広報誌「まちびと」を発行しています。年4回発行の季刊誌で、サイズはA4判36ページですが前頁フルカラーで、配布部数は9万5千部です。従って、年間38万部となります。配布先は、町内会や各コミュニティー単位できめ細かく配布されるとともに、町田市のHPにだれでもアクセスして自由にダウンロードできます。町田市は業者と年間税込800万円で製作・発行・配達の契約をしています。広告料はグラフぐんまと同様に業者の収入になります。単純計算で比較すると「まちびと」は1部あたりの公金投入額は約20円ですが、グラフぐんまは約77円で4倍近くかかっている勘定になります。議員出身の監査委員は、オンブズマンのメンバーの説明に頷いている者もいましたが、有識者出身の監査委員の反応は特に見られませんでした。

 続いて市民オンブズマン群馬の事務局長からも「税込みで3440万円もの公費を投入して作成しているのに、広告料について知ろうとしない群馬県の対応は怠慢である。役所の施設や病院、旅館、銀行、美容・理容院にはタダで配っておきながら一般県民には自由にアクセスできないようにして、しかも350円で販売するのは本末転倒。内容についても、大澤知事の提灯記事が多く、面白くない。だから350円の有料販売部数は伸びない」と意見を陳述しました。

■最後に、監査委員のうち代表監査委員の富岡恵美子氏から質問がありました。「補正書の2項の後段にある「さいたま市が半年ごとに1万部ずつ1部62円程度のコストではこうしている写真誌などからすると、グラフぐんまの場合、広告を募集しなくても、1冊あたりせいぜい90円程度で賄えるはずである」という記載個所について、「なぜ、90円程度で賄えると記載したのか、その根拠を説明するように」という内容でした。そこで、当会の事務局長から、「さいたま市の広報誌『楽楽楽さいたま』の場合、多分サイズはA4判で、全頁フルカラー20ページで半年ごとに1万部ずつ発行しているが、印刷コストが1部62円程度なので、毎月1万6千部印刷しているグラフぐんまの場合、変形B4判で一回り大きく、ページもカラー28ページ、モノクロ12ページと2倍のページ数だが、印刷部数が多いので1部あたりのコストはさほど増えないと思われる。さいたま市の場合には広告がなく、企画・編集はさいたま市の広報担当職員が行っていることもあり、外注委託の部分はグラフぐんまの製作を委託されている上毛新聞よりももっと少ないかもしれない。それらを勘案して、グラフぐんまの製作コストは楽楽楽さいたまの1倍半くらい高い1冊あたりせいぜい90円程度と、長年のカンで判断したもの」と詳しく説明をしました。

 その上で、「さいたま市の広報誌の場合、職員の手作りという点がポイントであり、内容をみても市民の暮らしの目線で取材し記事を執筆していてほほえましい。一方、グラフぐんまの場合は、企画以外は上毛新聞社にほとんど丸投げしており、これでは群馬県の職員がグラフぐんまを県民に広報するという意欲が有っても、そのせっかくの機会をプロの上毛新聞に委ねてしまっていることから、意欲が減退してしまう。グラフぐんまの内容がつまらないものになっているもの、それが原因の一つと考えられる。群馬県の職員は平日にソフトボール大会をやったり、企業局などでは、勤務時間中にパソコンでアダルトAVを観賞できるほど暇なのだから、もっと広報活動を盛り立て、自分たちの手で、県民目線の編集を自前で行えば、コストはもっと下がるはずだ」と付け加えました。

 他の監査委員からは質問は出ませんでした。

■代表監査委員と有識者の監査委員は終始顔をこわばらせていました。それにくらべると、議会選出の監査委員2名はリラックスした様子でした。

 監査委員らに挨拶をしても、彼らからはきちんとした返事はなく、1時間の持ち時間を10分ほど残して、陳述は全部完了しました。

 監査委員がどんな結論をだすのか、いまから楽しみです。


この日は県庁1階エントランスロビーで第2回ぐんまフランス祭というのをやっていた。

フランス祭会場の様子。

朝10時からのフランス祭開催セレモニーに集まった関係者ら。

県庁の玄関先には新旧のフランス車が多数展示されていた。トレヴィアン。

【市民オンブズマン群馬からの報告】
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前橋市と台南市の友好姉妹都市をめざそう…元台南市長・羽鳥又男生誕120周年祭を日本と台湾で共催

2012-11-19 23:39:00 | 国内外からのトピックス
■木枯らし1号が吹いた11月18日(日)午後5時から、前橋市内で、日本と台湾の関係者ら約120名が集い、戦時中、台南市長を務めた旧富士見村(現・前橋市)出身の羽鳥又男(1892~1975年)の生誕120年祭が開催されました。当会事務局は、群馬県台湾総会の要請で式典に参加したので報告します。

羽鳥又男公の肖像画。
 120年生誕祭は、第1部として、台湾から贈られた羽鳥又男の胸像のレプリカが建立されている羽鳥家菩提寺である珊瑚寺で同日午後3時から法要が営まれたあと、午後5時から羽鳥又男を功績を偲ぶ式典が、ロイヤルホテル2階の鳳凰の間で開催されました。

開催場所表示。

式典のメニュー。

 羽鳥又男は1942年(昭和17年)4月に台南市長に就任し、終戦の1945年(昭和20年)8月まで約3年余りにわたり、善政を行いました。とくに、赤嵌楼などの史跡の修復や、戦争で供出された台南市内の古刹の釣り鐘が溶かされる寸前に返却を命じるなど、文化財保護に功績を残しました。

■ロイヤルホテルでの第2部の式典は午後5時から始まり、次のとおり行われました。

 最初は、オペラ歌手でもある台湾総会会長夫人の讃美歌の独唱に合わせて、羽鳥又男公の肖像画が厳かに入場しました。

群馬県台湾総会の頌彦会長夫人による讃美歌独唱。

 続いて、地元富士見町で工務店を営む方により開会宣言が行われました。

関口氏による開会宣言。

 次に、羽鳥又男公の台南市長としての功績を群馬県立歴史博物館の手島仁学芸員が解説しました。

手島学芸員による羽鳥又男の台南市長としての功績に関する説明。

 その後、各界を代表して、最初に、羽鳥又男公生誕120年祭実行委員会の名誉顧問でもある山本龍・前橋市長が祝辞を述べました。

山本前橋市長の祝辞。

 さらに、対北駐日経済文化代表処の羅坤燦・副代表が流暢な日本語でお祝いの挨拶をしました。

台北駐日経済文化代表処の羅・副代表の挨拶。

 続いて、名誉実行委員長で羽鳥又男の胸像を設置した天台宗菩提寺の濱田住職が、設置のいきさつやエピソードを語りました。

珊瑚寺の濱田住職の挨拶。


 その後、各関係団体の代表者の紹介があり、この中で群馬県台湾総会も紹介されました。

 そして前橋市議会の関本議長の乾杯の発声の後、祝宴が始まりました。場内では日本と台湾の友好親善についてあちこちで歓談が交わされ、なごやかな雰囲気で盛り上がりました。

 宴もたけなわになり、羽鳥又男の肖像画を囲み、各テーブルごとに記念の集合写真の撮影が行われました。

肖像画とともに。

 終わりに、羽鳥又男が台湾に赴任時に故郷の群馬を偲んで詠んだ「望郷澄心」の気持ちを想い、参加者全員で文部省唱歌の「ふるさと」をオペラ歌手の群馬台湾総会会長夫人のリードに合わせて合唱し、羽鳥又男の三男の羽鳥直之氏が羽鳥家を代表して謝辞を述べ、続いて群馬県台湾総会会の頌彦(うたざと)・会長が地元群馬に住む台湾関係者を代表して、三本締めで全員唱和して、締めくくりました。

羽鳥又造の三男の直之氏による謝辞。

三本締めをする群馬県台湾総会の頌彦(うたざと)会長。


 そして、最後に実行委員会事務局長で珊瑚寺の内田堯重・副住職が閉会宣言を行い、式典は滞りなく実施できました。

閉会に際して熱く語る内田副住職。

■会場には、県外や東京そして関西からも来訪された関係者が多数おられ、日本と台湾の友好促進にそれぞれ活躍されている方たちばかりで、いろいろ有意義な話を聞くことができました。

 また、山本市長には、このような機会を積極的に活用して、早期に台湾の台南市と前橋市との友好都市或は姉妹都市の締結に向けた検討に着手するように直接、申し入れを行いました。

 中国や韓国とことなり、このように戦前、戦中、戦後に亘り、世代が交代しても一貫して我が国に対して友好関係を維持してくれる台湾との連帯は、今日の東アジア情勢に照らしてますます重要性を増しています。

主催者側幹部と来賓諸氏。

 今回、残念ながら台南市長は公務の為来日できませんでしたが、次回、羽鳥又男生誕130年祭は台南市で開催される予定だそうです。その時までには、前橋市と友好都市或は姉妹都市関係が築かれていることを祈念したいと思います。

日本と台湾の橋渡しをする群馬県台湾総会の活動を支える女性陣。

【ひらく会情報部】


※配布資料から

【元台南市長 羽鳥又男公生誕120年祭】
2012年11月18日(日)
第1部 珊瑚寺
第2部 群馬ロイヤルホテル
主催■羽鳥又男公生誕120年祭実行委員会
■共催  群馬県台湾総会
■後援  前橋市 前橋市議会 台北駐日経済文化代表処 前橋市教育委員会 前橋市国際交流協会 前橋商工会議所 富士見町自治会連合会 富士見町商工会
■協力  日台國際観光促進協力会 前橋観光コンベンション協会 前橋市石井小学校 天台宗珊瑚寺゛
■協賛  珊瑚寺蓮の会 ㈲八洲総合石材 ㈱群馬ロイヤルホテル

<式次第>
第一部  ―時間―     於:珊瑚寺
    PM3:00  開式の辞                関口  宏
    PM3:01  誕生法要                住職 副住職
    PM3:10  参列者 焼香              全   員
    PM3:20  主催者代表 挨拶            下田 憲六
    PM3:26  謝  辞                羽鳥 忠男
    PM3:30  閉式の辞(第二部の案内を含む)     関口  宏
第二部  ―時間―     於:群馬ロイヤルホテル(鳳凰の間)
    PM5:00  讃美歌と同時に肖像画入場        頌彦 守眞
    PM5:05  開式の辞                関口  宏
    PM5:06  羽鳥公の台南市での功績紹介       手島  仁
    PM5:15  主催者代表挨拶             下田 憲六
    PM5:18  祝  辞           前橋市長 山本  龍
                 台北駐日経済文化代表処 代表 沈 斯 淳(当日は公務の都合で羅坤燦・副代表が出席)
                        名誉実行委員長 濱田 尭勝
    PM5:27  各種団体代表紹介
    PM5:30  乾  杯        前橋市議会議長 関本 照雄
           祝  宴
           (肖像画を囲んでテーブルごとに写真撮影)
    PM6:55  童謡のふるさとを合唱          参加者全員
    PM6:58  謝  辞                羽鳥 直之
    PM6:59   〆        群馬県台湾総会会長 頌彦 真賢
    PM7:00  閉式の辞                内田 尭重

<目次>
P.1  開催趣旨
P.2  羽鳥又男公の履歴              羽 鳥 隆 之
P.3  羽鳥又男公の功績              手 島   仁
P.4  許文龍氏の紹介
P.5  主催者代表挨拶               下 田 憲 六
P.6  祝辞          台北駐日経済文化代表処  台南市長
P.7                  前橋市長  県台湾総会会長
P.8                    市議会議長  市教育長
P.9                 石井小学校校長  珊瑚寺住職
P.10  謝辞          羽鳥 直之  珊瑚寺蓮の会(協賛)
P.11  協賛企業      ㈱群馬ロイヤルホテル ㈲八洲総合石材

<開催趣旨>
     「羽鳥又男公生誕120年祭」
 羽鳥又男公の功績を後世に伝えようと、台南市の世界的実業家、許文龍氏が赤嵌楼に羽鳥公の胸像を建立。そのレプリカが平成19(2007)年に日本へ贈られ、郷里の珊瑚寺境内に設置された。
 羽鳥又男公は、戦時下の困難な時期に異国の地(台湾)で日本人最後の台南市長として、自然豊な故郷群馬を思い出しながら温厚な人柄で寛容と忍耐の精神をもって、市政発展のため大いに手腕を発揮し大きな業績を残した。今でも現地ではその功績について語り継がれており、有名な偉人として敬愛されている。
 しかしながら、目本では群馬県内はもとより、富士見町内でさえ羽鳥公の名前や功績を知る人は少ない。
 今年は明治25(1892)年に町から前橋市となり、市制施行120年の記念すべき年に当たり、市をあげて記念事業が実施されている。
 そこで、これに合わせて生まれ育った同町石井の、私たち地元有志が中心となり実行委員会を立ち上げた。
 私たちは羽鳥公の公徳を偲び、これまでの足跡や功績を幅広く周知し、更に後世まで伝承して
いくと同時に台南市との友好を促進したい。
 今回、この事業を開催することにより、より一層台湾と日本の友好親善が前進することを祈念する。恐らく許文龍氏のご厚意も、これと同じだろうと信じてやまない。
                        羽鳥又男公生誕120年祭実行委員会

<羽鳥又男公経歴紹介>
     羽鳥又男経歴(又男履歴書より抜粋)
明治25年4月20日 群馬県勢多郡富士見村大字石井825番地にて羽鳥多三・ようの四男として出生
明治39年4月    勢多郡石井尋常高等小学校全科卒業
明治42年6月    検定により群馬県尋常高等小学校準教員の免許を得る。
大正2年12月    群馬県石井尋常高等小学校訓導に任せられる。
           正教員勤務
大正5年       台湾に渡る。(台湾医学界の羽鳥重郎氏を慕って)
大正7年3月     台湾総督府研究所勤務
昭和17年4月    台南市市長就任
昭和20年8月    台南市市長退任
昭和22年2月    国際基督教大学建設委員会主事
昭和33年5月    国際基督教大学庶務部長
昭和41年3月    同大学退職
           (嘱託として昭和47年3月まで同大学評議員)
昭和50年9月30日 東京の病院で心筋梗塞で永眠 83歳

**********2011年1月31日東京新聞群馬版
【手島仁の「群馬学」講座-5-】
日本人最後の台南市長・羽鳥又男
上州人の「義理」台湾で貫く
 平成の合併で前橋市となった富士見村石井に、珊瑚寺という天台宗の名刹がある。平成19(2007)年4月25日、羽鳥又男の胸像が建立された。
 又男はクリスチャンであった。これは、昭和36(1061)年に生誕百年を記念して頼政神社(高崎市)に立てられた内村鑑三の漢詩「上州人」の碑と対をなすもので、クリスチャンの碑が神社にあるのも、胸像が寺院にあるのも、世界中で群馬県だけであろう。
 いずれも、理屈を言わず、義理人情を重んじる上州人気質から生まれた、寛容な宗教観によって実現したものである。
 羽鳥又男の名は日本では無名に近いが、台南市では、生誕百年に当たる平成4(92)年、台湾の大手日刊紙「中国時報」が特集記事を掲載。生誕110年の同月14(2002)年には、台湾の実業家・許文龍氏が胸像を作り、又男ゆかりの赤嵌楼に安置し、日本へも寄贈した。
 どうして、台南には又男に対する敬慕の念が息づいているのであろうか。
 羽鳥又男は明治25(1892)年、勢多郡富士見村石井に生まれた。代用教員時代に共愛女学校長・青柳新米の講演を聴きキリスト教に関心を持ち、大正5(1916)年に台湾に渡り洗礼を受けた。台湾総督府中央研究所の職員となり、勤勉さが認められ、昭和17(42)年4月に台南市長に抜擢された。50歳だった。
 敗戦までの3年間、又男市長は次のような善政を行った。①孔子廟に置かれていた神棚を撤去し、市民が同廟の老朽化に心を痛めていることを知ると、修復し伝統的祭礼を復活させた②台湾の歴史を象徴する赤嵌楼のなかの文昌閣が倒壊しそうなのを見て、建物修復を行った。戦時中で台湾総督府の許可が下りなかったが説得した③戦争のため供出された開元寺の釣り鐘が台湾最古のものと知ると寺への返却を命じた。
 「中国時報」によれば、「義を重んじ恩に感じるのが台南人の特筆である」という。わが上州も「義理尋常」の風土で、珊瑚寺の濱田尭勝住職や檀家世話人会が、クリスチャンの胸像を受け容れてくれたのも、又男は郷土の偉人であり、台南市長として開元寺の古鐘を守ってくれた仏教の恩人であると、台湾からの善意に応えた結果であった。
 2月2日(水曜)にBS・TBS「ゆかり散歩 世界の街角~台南・古都に残る日本の面影」(午後8時~8時54分)で、羽鳥又男をはじめ、台湾で活躍した日本人が紹介される。
(県立歴史博物館学芸員)
毎週月曜日朝刊に掲載 第6回は「新島襄、船津伝次平と梅花」
**********

<許文龍氏紹介>
     許文龍氏(ブロンズ像の贈呈者)実業家
日本統治時代の台南州台南市に生まれる。台南高級工業学校機械科卒業。1959年に奇美実業を設立して以降は、自社を世界のABS樹脂生産世界一にまで成長させた事で知られており、フォーブス誌の世界長者番付にランクインした事もある。又、週休2日制を国内の他企業に先駆けて実施する、自身は週2日しか出社しない、社員へのボーナスに自社の株を付け加える、セールスマンを全廃する、現金決済を重視するなど、他に類例を見ない経営手法を次々と実施し、話題を呼んだ事でも有名である。2004年6月に会長を辞任。
外交面では、1996年から約4年間総統府の国策顧問を務めた他、陳水扁総統の相談役として、台湾独立運動を支持している事で知られている。しかし、2005年には「台湾と中国は一つの中国に属している。台湾の独立は支持しない。反分裂国家法を支持する。」などといった、事実上「一つの中国」を容認する中国政府の政治原則に同調する書簡を発表し、物議を醸したこともあった(中国大陸に進出した奇美実業に、中華人民共和国政府が圧力をかけたため。)。櫻井よしこは中国経済に寄与したことなど一顧だにせず、感謝もせず、中国経済に貢献した人物をもたたきつぶす徹底した冷酷非情と現世利益追求が中国のやり方と酷評している。
日本に対しては、「台湾の基礎の殆どは日本統治時代に完成したもの」「日本人が来て治安が一挙に良くなり、衛生状態も良くなった」「守る法ができ、税金も清朝統治時代に比べてかなり良くなった」と日本による植民地統治を肯定的に評価しており、また満州国統治も同様の評価がある。慰安婦の強制連行を否定する旨の発言もしている。そのためか中国など反日勢力からは「日本の植民地統治を美化している」として批判を浴びせられる事も多い。
また、世界的に価値ある多くの美術品を収蔵する奇美美術館のオーナーとしても有名である。この美術館を建設した動機について許は、「日本時代、台南に日本がつくった博物館があり、無料で見せてくれたので、いつも通っていました。」「そこへ通った思い出が忘れられないから。」としている。     (ウィキペディアより)

<主催者挨拶>
          実行委員長  下 田 憲 六
 本年5月私達は、許文龍氏をこの生誕祭に主賓として招待する為、訪台しました。残念ながら高齢の為、無理との事で来日には至りませんでした。許氏が胸像を贈ってくださらなければ、私達はいまだに羽鳥公の事は皆無で、台湾の歴史・親日的な国民を知ることはなかったでしよう。
 テレビをとおして世界の動きが毎日見られます。注意が必要なのは、演出される国際情勢です。国民の本心を知るには、長い国民の歴史を検証し、現実の問題と向き合い、それを平和的に処理し、将来の協力関係を構築していくことが大切かと思います。
 羽鳥公をはじめとする明治の偉人が台湾を、本土並みに引き上げる為頑張った事実は、欧米の植民地政策とは異なる、当時としては世界に誇れる政策だったと思います。
 昨年の東日本大震災の時は、どこよりも早く多額の支援して下さったのが、隣国台湾の人々であった事を、私達日本人は忘れてはなりません。
 本日、羽鳥公の遺徳や許文龍氏の善行から学んだ事を、子々孫々に伝えたい気持ちを、ここでご出席の皆さまと共有する事が出来、大変うれしく思うと同時に、130年祭は(以後交互に10年ごと前橋と台南)出来たら台南市で挙行される事を希望します。
 最後に親族をはじめ全出席者と、ご支援して下さった団体や協賛企業に心から感謝と御礼を申し上げ挨拶といたします。

<各界関係者の祝辞>

 前橋巾と台南市の交流、日本と台湾の友好親善に寄与
               台北駐日経済文化代表処 代表 沈 斯 淳
 この度は元台南市長、故羽鳥又男氏の生誕祭が、出身地前橋市で開催されますことに国を代表し心からお祝いを申し上げます。
 私も台南市の出身です。羽鳥市長が市の歴史上重要な文化財を保護された功績は、両親や学校の先生から聞いております。生誕110年祭は台南市で行われました。本日120年祭が、前橋市長など多数の出席者により盛大に、しかも群馬県在住の台湾人総会と共催で開かれるとは、大変素晴らしく喜ばしい限りであります。
 前橋市と台南市の友好親善の発展はもちろん、更には国レベルでの関係をより発展充実させるべく、お互いに最も親密な国同士として、努力していきたいと思います。
 簡単ではございますが、以上をもちまして、私の祝辞とさせていただきます。

                  台南市長 頼 清 徳
 元台南市長・羽鳥又男氏が生誕120年を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
 台南はかつて300年近く、台湾の首都でした。古都台南は、いわば「日本の京都」です。私共は、今日の世代まで立派な文化遺産を守り伝えられてきた功労者の方々に深く感謝しております。
 故羽鳥氏が台南市長に就任されたのは、戦時下の苦しい時期にあり、軍部の猛反対や財政難を乗り越えられ、開元寺の歴史のある鐘を軍需物資への供出から救って頂いたり、台湾の歴史を象徴する建物である赤嵌楼の修復にも尽力されました。さらに、台湾最古の孔子廟の中に設置されていた日本の神棚を撤去させる共に、祭礼を復活させました。
 羽鳥市長は文化財の修復、保存に努められ、多大なる貢献をされた方として今でも台南の人々に深く敬愛されています。台南市出身の大実業家・許文龍から贈呈された胸像が、赤嵌楼に安置されております。それによって羽鳥市長の遺徳を慕って、偉大な功績を後世に伝えていきたいと思います。
 台南市と羽鳥市長の故里・前橋市、そして台湾と日本の良き縁が永遠に続くものであることを確信し、今後も相互の交流促進のため、より一層邁進する所存です。
 以上を以って、祝辞とさせていただきます。

                名誉顧問 前橋市長 山 本   龍
 このたび、羽鳥又男公生誕120年祭が盛大に開催されますことをお祝い申し上けます。
 現在の本市富士見町出身で、戦時中に台南市長を努めた羽鳥公は、様々な困難に直面しながらも、市民の思いに立った市政に尽力されました。これは、現在の行政においても欠かせないことであり、羽鳥公の出生年と同じ明治25年に市制を施行し、市制施行120周年を迎えた本市といたしましても、その姿勢を学びながら、新たなまちづくりを進めなければならないと感じております。
 本誌をご覧の皆様にも、生誕120年祭を通じて、羽鳥公の功績に対するご理解を深めていただきますとともに、地域の歴史を大切にするまちづくりにご支援いただきますようお願い申し上げます。
 結びに、本事業に多大なご尽力をされております関係皆様に感謝の申し上げ、ごあいさつといたします。

 日台交流の再構築する機会
             群馬県台湾総会会長 頌 彦 真 賢
 このたびは羽鳥又男公誕生120年祭が盛大に開催されますこと、お祝申し上げます。
 今日、この意義深い行事に携わることができて非常に光栄でごさいます。私事ですが、父は毎年台湾の土産を日本人の恩師に送っていた幼い時の淡い記憶がまだ残っています。それは、去年3・11東日本大震災に際し台湾が世界中一番多く義援金を拠出した國であることに釈然できます。
 若い時台湾に渡って青春を費やして開発に携わり、また、地元に溶け込みさらに強者の優位を活かし当地の伝統文化を極力守ってくださった羽鳥又男様はまさに当時日本の台湾政策の本流の縮影と思います。それに対し情や恩を重んじる台湾人は羽鳥又男様のような方を決して忘れてはいません。
 今日、羽鳥又男公誕生120年を記念しますが、日本と台湾の関係はあらゆるレベルで緊密に続けなければいけないと私は受け止めています。私どもの群馬県台湾総会はいろんなことに携わって大変お世話になって心から感謝しています。これからも羽鳥又男公の功績や精神を肝に銘じて溶け込み日台の交流をお互いに努力して深めなければなりません。

 羽鳥又男公生誕120年祭に寄せて
            名誉顧問 前橋市議会議長 関 本 照 雄
 このたびは羽鳥又男公生誕120年祭の開催まことにおめでとうございます。市議会を代表いたしまして心からお祝いを甲し上げます。
 台南市とは合併前の富士見村の時代から、羽鳥又男顕彰会、生誕120年祭実行委員会の皆様方のご努力のお陰で交流が継続されております。ここに新たな歴史が加えられましたことを心からお喜び申し上げます。
 本市は市制施行120年を迎え、羽鳥又男公が生きた時代と同じ時代を歩みました。
 今年は歴史の節目を迎え、先人たちの偉業を振り返り、それを新たな活力とするきっかけになるのではと考えております。
 市議会といたしましても、皆さまが交流のしやすい環境づくりにご協力させていただく所存であります。
 結びに本交流がますます発展されますことをご祈念し、お祝いのあいさつといたします。

            前橋市教育委員会 教育長 佐 藤 博 之
 このたび、羽鳥又男公生誕120年祭が盛大に開催されますことをこころよりお喜び申し上けます。
 羽鳥又男公は、戦時下という非常に困難な状況の中、台南市長を務め、礼節を重んじる日本人の美しい心とキリスト教の愛の精神により、台湾の歴史と文化の継承、そして国際理解教育に貢献された郷土の偉人でごさいます。
 前橋市教育委員会といたしましても、市制施行120周年という節目の年を迎えた本年、「県都前橋 教育のまち」の実現に向けて、「知・徳・体の調和」のとれた人材育成や個性と創造性あふれる地域文化の振興、国際的な文化交流に、より一層努めていきたいと考えております。
 結びになりますが、本祭のご成功と、ご来会の皆様方の益々のご発展とご活躍を祈念申し上げまして、祝辞とさせていただきます。

 羽鳥又男先生ご生誕120年に寄せて
          前橋市立石井小学校校長  竹 内 利 文
 九月十八日の上毛新聞の「ふるさと人物帳」という欄に「台湾渡り台南市長に抜擢 現地文化財守り抜く」という大きな見出しで羽鳥又男先生のご功績が書かれてありました。折しもご生誕120年祭のお話を伺ったばかりだったので興味深くませていただきました。これだけの偉大な業績を残された方が石井小学校の卒業生にいらしたことはとても名誉なことであり、素晴らしい先輩を輩出した本校の職員として誇りに感じました。
 本校には、未だに明治時代の書物がいくつか残されており、羽鳥又男先生の小学生時代の学籍簿や石井小学校の教師として勤められていた時の職員録が残されてあります。これからも大切に保存しておきたいと思います。

 「縁」
            天台宗珊瑚寺住職  浜 田 尭 勝
 今から40年以上も昔、羽鳥又男公の生家に住む羽鳥貞夫氏との茶飲み話の中で、「身内で台南市長を務めた羽鳥又男という人がいて、その人はクリスチャンで東京の国際基督教大学の建設委員もした人なんさあ。」と半信半疑のまま初めて耳にしました。
 私は昭和60年に公務員を退職した直後に、天台宗群馬教区の台湾研修旅行に参加しました。高雄市から台北市に戻る途中、台南市に立ち寄り、赤嵌楼にある文昌閣というお堂を拝観しました。集合時間が近づきバスに戻ろうとうとしたその時に、ふと庭の隅にある1メートルほどの高さの石碑が目に入り、何気なく碑文に目を通してみると、「日本国群馬県勢多郡富士見村石井羽鳥又男」とあるではありませんか。帰国後そのことを現在の当主である羽鳥隆之氏にも話したところ、本人も大いに驚いていました。
 その後再び台湾へ渡り、赤嵌楼を訪問したところ、その石碑を見つけ出すことはできませんでした。しかし、その後よく整備された西原楼のお堂の中に羽鳥又男公の銅像が安置されるようになり、又男公の台南市における功績を説明した文章も刻まれていましたこ。
 平成18年になると、台湾から羽鳥又男公の功績をたたえて、胸像を故国の日本に贈りたいとの話が持ち上がり、受け入れ先を検討することとなりました。群馬県、富士見村等では地元での直接的な功績がないので受け入れられないとの回答でした。
「いったいどこに受け入れてもらえば良いのか」と羽鳥家の人たちは困り果てて、菩提寺である珊瑚寺にも相談に足を運ぶこととなりました。
 羽鳥家は、珊瑚寺に対して長年にわたり献身的に協力をいただいていることに加え、昭和26年の当山本堂の再建の際には、羽鳥又男公自身も当時としてははかなりの高額となる浄財を寄付されていること、地元の石井をはじめとする多くの方々に広く羽鳥又男公の功績を知っていただきたいという思いから、境内に胸像を建立することを前同きに考えるようになりました。そして寺世話人、知人、縁者等を中心とした胸像の建設委員会である顕彰会が結成され、その準備に取り組み、大勢の方々の協力者を得ながら、平成19年に完成を見ることができました。
 胸像建立の落慶法要も済み、拝観者も見えるようになると、「仏教聖地内にクリスチャンの胸像を建てるとはいかがなものか」というご批判もいただきました。これに対し、「特定の民族や宗教観等を超越された博愛の精神を持たれた方であり、このような方を後世に継承していく必要があります。また、台湾と日本、さらには国際交流の進展にも寄与できると思います。」と説明をし、ご理解をお願いして参りました。
 今後、羽鳥又男公生誕120年祭をご縁として、より平和な世界が築かれるよう祈念したいものです。         合掌

<謝辞>
             羽鳥家代表  羽 鳥 直 之(三男)
 羽鳥又男が愛してやまなかった故郷、群馬の皆様。
 羽鳥又男は明治25(1892)年、現在の前橋市富士見町石井で生まれ、義理と人情の上州人として育ちました。彼がキリスト教に出会ったのは石井小学校で、共愛女学校校長・青柳新米(しんべい)のお話「人のために積極的に生きよう」に触発された時です。更に渡台し親戚の羽鳥重郎博士・花兄(はない)夫人の世話になり、子供たちと隔てなく郷里の若者たちのお世話をする花兄夫人の感化で若くしてキリスト教信者となりました。そして終生YMCAのボランティアでした。第二次大戦中の台南市長になっても、時代の風、思想の波を超え、更に宗教の垣根を越えて偏見のない施策をすることができましたのは群馬県人気質とキリスト教がマッチしたことによると思います。
 台湾人も義理堅く、感謝の印を又男の郷里に贈って下さいました。台南の許文龍氏から贈られた羽鳥又男胸像です。珊瑚寺さんからよくうけいれて下さりこれも感謝です。
 東日本大震災では、いち旱く台湾人からの義援金が寄せられ、世界最高額でした。台湾人は絆の強さを行動で示されたのです。
 又男を通して群馬県と台南の絆が更に強まることを願ってやみません。
 又男は今や群馬県人の大らかさ、人情、懐の深さにより珊瑚寺に帰っております。
 生誕120周年祭を催してくださいまして心からの感謝を申し上けます。

<上毛カルタのルーツだった台湾いろはかるたに纏わるエピソード>

『上毛カルタ』に影響を与えた『台湾いろはかるた』の資料を探しています。
ご協力をお願い致します。
連絡・問い合わせ先
     〒371-0105 群馬県前橋市富士見町石#1227
         珊瑚寺  内田 尭重
         TEL 027-288-3503
         携帯 090-5418-4582
      e-mail:hi-uchida@coffee.ocn.ne.jp または sangoji@i.softbank.jp

■須田清基と台湾いろはかるた
台南市役所嘱託
 羽鳥又男が台南市長時代に、須田清基が市役所に嘱託として勤務していました。清基も又男と同じくクリスチャンでした。須田は1888(明治21)年8月21日にいまの安中市板鼻に生まれ、安中教会の柏木義円から受洗しました。救世軍士官学校、聖書学院、台北神学校で学びました。
1919(大正8)年12月から台湾で自給伝道を開始、日中戦争下に子供達の教育のため、『台湾いろはかるた』をつくりました。
『上毛かるた』は、浦野匡彦の精力的な活動によって誕生し、浦野は「上毛かるたの父jと呼ばれていますが、上毛かるた五十年の歩み」(財団法人群馬文化協会、平成9年)にも書いてあるように、かるた制作のアイデアを提供したのは、須田浦基でした。
台湾いろはかるた
 私は初任で県立中央高等学校の教壇に立ちましたが、同校に須田浦基の長男にあたる須田献東先生が居られました。残念ながら『台湾いろはかるた』についての文献的な史料は残っておらず、子供の時にかるたを覚えたという献東先生の記憶だけが唯一の頼りで、半分近くを思い出して頂きましたので、それを紹介します。

『台湾いろはかるた』
 い いともかしこし 台湾神社
 ろ 六氏(先生)まつる 士林の芝山巌
 ほ 北港のマソか マソの北港か
 れ 歴史は古し 赤嵌楼
 む 昔を語る ゼーランジャ(城)
 あ 阿里山 檜神木 三千年
 に 新高は 日本一高い山
 ゆ 湯気けぶる 北斗草山(ソウザン) 一巡り
 き 北白川(宮)祀る 台南神社
 る ルソン 香港 南に伸び行く 高雄港
 ひ 東海岸(ヒガシカイガン) 断崖絶壁 三十里
 は バシー海峡照らす ガランピ 大燈台
 き 杵つく音に 暮れ行く 日月譚(ジツゲツタン)
 お 乙女等の 恨みは深し ロンビ湾
 し 新竹の名産 ビーフン 粉白粉(コナオシロイ)
 せ 赤衣(セキイ)の義人 祀る五木廟
   千仭(センジン)の渓谷 花蓮のタロコ峡
 み 南の空の守り 屏東(ヘイトウ)飛行場
 ね 熱帯と温帯分ける 北回帰線
 な 波静か セイシ湾の海水浴場
 か 嘉南平野 お米は年に 二度とれる
 た 淡水峡(タンスイケイ) かかる鉄橋 東洋一
 て 帝国大学 台湾学府の 総本山
 た 台内(タイダイ)を 結ぶ玄関 基降港(キロンコウ)
 ん んと働け五百万 総動員
 『上毛かるた』に「ゆかりは古し 貫前神社」「昔を語る 多胡の古碑」「天下の義人 茂左衛門」「繭と生糸は 日本一」「ねぎとコンニャク 下仁田名産」などの読み札があるように、台湾いろはかるたは須田浦基を介して上毛かるたにも影響を与えました。
 手島仁『群馬学』、朝日印刷工業株式会社、2010年。

※参考情報:上毛かるた初版に関するブログ記事
http://sanzokuame.exblog.jp/240151/
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