市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

カドミ除染には無関心なのに電気代値下げと自家発規制緩和で東邦亜鉛にエールを送る岡田市長

2012-07-19 12:55:00 | 東邦亜鉛カドミウム公害問題
■市議時代から東邦亜鉛と二人三脚で地元住民に背を向けてきた地元の北野殿出身の岡田義弘・安中市長が、またまた東邦亜鉛のために一肌脱いで貢献度を示す出来事が昨日ありました。本日の東京新聞と上毛新聞の記事を見てみましょう。

7月12日から完全操業停止中の東邦亜鉛安中製錬所。7月18日国道18号から撮影。

**********2012年7月19日東京新聞群馬版
企業向け電気料金 安中市「値上げを」 国、県に要望書
 安中市は7月18日、国や県に対し「企業向け電気料金の値下げ及び自家発電に対する規制緩和について」とする要望書を岡田義弘市長名で、提出した。東京電力の企業向け電気料金の値上げにより、東邦亜鉛安中製錬所が約2ヶ月間の操業停止に追い込まれるなど、電力を大量に消費する企業の気鋭を圧迫し、下請け企業を含めた地域経済に悪影響を及ぼすと指摘した。
 要望書では、企業向け電気料金の値下げとともに、各種規制により自家発電施設の導入が困難な状況にあるとして迅速な規制緩和も求めた。
(樋口聡)
**********2012年7月19日上毛新聞社会面
企業電気料金 値下げを要望 安中市長
 安中市の岡田義弘市長は7月18日付で「企業向け電気料金の値下げ及び自家発電に対する規制緩和に関する要望書」を国などに提出した。
 電気料金値上げの影響を軽減するため、7月12日から東邦亜鉛安中製錬所(同市中宿)が約2ヶ月間の夏季操業停止に入ったことを受けた措置。
 要望書は①景気回復や雇用の安定拡大のためにも、企業向け電気料金の値上げwp強く要望する②各企業の自家発電施設の導入に向けて、環境影響評価(環境汗薄めんと)の適用除外など、迅速な規制緩和を要望する――としている。
**********

■岡田市長が、東邦亜鉛を念頭に、こうした意見書や要望書を出すのは、今年に入って、平成24年2月9日付で、「メガソーラー設置拡大、推進に係わる意見書」を国や政党代表、県知事や連合群馬会長など23箇所あてに発送して以来2度目です。
http://www.city.annaka.gunma.jp/news/megasolar.html

 前回のメガソーラー意見書では、安中市地域活性化協議会という市役所外部の組織の提言を個人的に市長が受けて、市役所内部でなにも審議等することなく、思いつきのまま、安中市長名で意見書として関係先に乱発した経緯があります。当会では、この意見書に関して、市役所内部の関係資料を情報公開で開示請求をしましたが、安中市のホームページで平成24年2月17日から掲載してある意見書のほかには、一切、関連情報がないとのことでした。

 しかも、東邦亜鉛はメガソーラーなどには一切関心がない、と公言しています。このように、岡田市長がいつも引き合いに出している「庁議決定」とか「庁内調整」というものを経ずに、市長が特定の民間企業を念頭に、公害問題にはシランプリで、特定の企業におもねる要望書を乱発しているのが気になります。

 事実、4月29日の公害汚染対策にかかる地元説明会には地元区長らの出席要請にも係らず、岡田市長は東邦亜鉛に忠誠心を示す為に市職員の派遣を拒みましたが、東邦亜鉛が安い電気代の確保したがっているのを見かねて、自ら助け舟を出そうと、要望書をしたためたのです。これでは、東邦亜鉛べったりというレッテルを貼られても仕方がありません。

■ところで、岡田市長は安中市のホームページの冒頭で、「市長のあいさつ」としてメッセージを紹介しています。

 そのメッセージの最後に「行政面では、市長2期目にあたり、スピードと正確さを持った市政運営を行うとともに、いつまでも住みつづけたい魅力あるまちづくりを目指して頑張りますので、皆様の一層のご指導とご支援をお願い申し上げます。」とあります。

 どうやら岡田市長は、2月9日付の意見書も、7月18日付の要請書の出状も、「スピードをもって市政運営」を具体的に実践する手段の結果として、自慢したいようです。

 であれば、「特定企業重視、住民軽視でスピードをもって市政運営」というふうに追記が必要になるのではないでしょうか。


いつも夜間電力を使ってフル操業していた製錬所も今は夜は真っ暗闇。7月20日午後7時半、安中駅構内から撮影。

いつもならこんな感じの夜景。

【ひらく会情報部】

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