田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

パドマーワト 女神の誕生(Padmaavat)

2019年07月27日 14時25分21秒 | 日記

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 16世紀に生み出され、500年にわたり語り継がれるインド古来の伝記を「トリプルX 再起動」でハリウッド進出も果たしたインドのトップ女優ディーピカー・パードゥコーン主演で映画化した歴史大作。ランビール・シン、シャーヒド・カプールとボリウッドを代表するスターが顔をそろえた。13世紀末、シンガル王国の王女パドマーワティは、メーワール王国の王ラタン・シンと恋に落ち、メーワール王国の妃となった。一方その頃、北インドでは叔父を暗殺した若き武将アラーウッディーンがイスラム教国の王の座を手に入れ、その影響力を広げていった。絶世の美女パドマーワティの噂を聞きつけたアラーウッディーンは、メーワール王国に兵を遣わせるが、ラタン・シンの抵抗によって彼女の姿を見ることさえ許されなかった。凶暴で野心を抑えきれないアラーウッディーンはラタン・シンを拉致し、城にパドマーワティをおびき寄せる画策をするが……。(映画.comより)

 

 

 

 

 最近インド映画が人気ですね~。聞くところによると、この映画は本国インドで批判を浴びて、上映が延期されたとか。結局は上映されたようですが、ハリウッドデビューも果たした美人女優ディーピカー・パードゥコーンが主演だけに、意外な感じがしたものでした。

 映画は、昔若かりし頃読んだ「平家物語」に出てきた袈裟御前のお話のようでした。すなわち、源渡の妻であったにも関わらず、その美貌から遠藤盛遠に横恋慕され拒否するも、余りの熱烈さに諦めて彼の話を聞き、”夫を誘い出す”約束をしたのち、自ら男装して出向き、夫の身代わりとなって殺された、という「貞淑な妻」のお話です。このお話といい、「トロイア戦争」(映画はブラット・ピットの「トロイ」など)の話といい、美女って災いの元ですね。男の人も、女性が美しいからと言って、人のものに手を出してはいけません。ましてや夫を殺そうとか、一国の運命を懸けようなんて、もってのほかです。歴史から学びましょう(笑)。

 とはいえ、今回もインドに昔から伝わる古話なので、数ある歴史より古いのかもしれません。時代が移っても話の骨子は同じということは、いつの世もこういう話は美談としてウケるということなのですね。ただ、今回の話は、一人の美女が殉死して終わりなのではなく、国の女がまるごと殉死してしまいます。それは、王も王女も亡くなった後の征服により、凌辱されることを避けるためでもあると聞きました。なるほどね。

 今回の悪役のランビール・シン、乱暴でどうしようもない奴ですが、そのぶん一本気で、言い出したことは守る男でした。また、強い男であったので、戦うときにはいつも先頭を切って駆け出し、部下の信用も厚かったのでした。常に力により支配することに成功してきた男、噂に聞く美貌を一目見たくて小国の王シャーヒド・カプール(個人的にはクリスチャン・ベールに似てると思う)に掛け合ったのですから、せっかくの美貌、ケチらずに見せてあげればよかったのではないか、と現在の日本に住む私は思うわけです(笑)。もちろん、文化・価値観の違いでしょうけど。いや、わからないですけどね。見たら見たで欲しがったのかもですけど。

インドの女優さんはみな美しいので、ランビール・シンの妻もとても美しい女性で、ディーピカさんを見て「なんて美しいの!」といった時は「いやいや、あなたも充分に美しい」と思いました。ともかく、どうやっても美しいお顔を拝めないランビール・シンは、どんどん意固地になり、元々単細胞だったところに余計な入れ知恵する者までいて、コトは大きくなるばかり。とうとう一国の王をも殺めてしまう結果となり、女性たちの殉死となるわけです。

 さて、映画を見終わったところで、「これのどこがどう非難されて延期騒ぎになったのだろう」と疑問に思いました。ただの美談です。本当のところはよくわかりませんが、噂では悪役の男の民族(イスラム系?)が「悪く描かれ過ぎ」と文句を言ったとか。そっかなぁ、案外いい奴だったと思うけど。個人的には「項羽と劉邦」の項羽を想起しました。違うか・・・(笑)。そうそう、ランビール・シンに宦官の奴隷が仕えているのですが、彼がまた、いいんです。ゴツい男でね、強いんですけど繊細で。

 ダンスシーンは少なめ。ランビール・シン率いる男たちの踊りがむさ苦し過ぎでした(笑)。

 

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