田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

風をつかまえた少年(The Boy Who Harnessed the Wind)

2019年09月29日 17時12分24秒 | 日記

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 当時、人口の2%しか電気を使うことができず、世界でもっとも貧しい国のひとつと言われるアフリカのマラウイで、少年が風車で自家発電に成功した実話を収め、世界各国で出版されたノンフィクションを映画化。アカデミー賞を受賞した「それでも夜は明ける」で自身もアカデミー主演男優賞にノミネートされた俳優のキウェテル・イジョフォーがメガホンをとり、映画監督デビューを果たした。2001年、アフリカの最貧国のひとつマラウイを大干ばつが襲う。14歳のウィリアムは貧困で学費を払えず通学を断念するが、図書館で出合った1冊の本をきっかけに、独学で風力発電のできる風車を作り、畑に水を引くことを思いつく。しかし、ウィリアムの暮らす村はいまだに祈りで雨を降らそうとしているところで、ウィリアムの考えに耳を貸す者はいなかった。それでも家族を助けたいというウィリアムの思いが、徐々に周囲を動かし始める。(映画.comより)

 

 

 

 人々は誠実に生き、お父さん、お母さんもきちんとしてる。でも、国が貧しすぎる。せっかくこんなに賢く健康な子供たちに恵まれているのに、気候が不順あるいは強風が吹く、雨が降らない、これだけのこと(というと語弊がありますが)で、食べるものもない、強奪が起きる、子供は学校へ通えない。個人的には、皆が困っているし、払えないことはわかっているのに、校長先生があまりに学費のことばかり言うので、少し驚きました。教育者なのに。もちろんボランティアで生きているわけではないだろうけれど。日本の子供たちが「勉強せえって言われる。勉強は権利じゃなくて義務なんじゃないのか」と思ってしまうことが、いかに贅沢なのかがわかります。学費を払えないからって、図書館の本すら見せてもらえないのです。でも、こっそり見て見ぬふりしてくれる先生もいて、彼は必死で図書館の本を読みます。簡単すぎる図解でも、原理さえわかれば同じこと。自転車のライトの灯も、水力発電も、原理は同じ・・・こんなことに気が付く少年はやはり天才ですね。次は池上先生のブログからの抜粋です。

 

 <電気がないので、森林を伐採して燃料にする。これを繰り返していくうちに、豊富な森林は次第に姿を消していきます。砂漠化が進みます。木材を手に入れるためには、遠くまで行かなければなりません。薪を入手するためだけに、大量の時間が浪費されます。森林が消滅したために、大雨が降ると洪水となり、土砂がダムに流れ込み、水力発電所のタービンは止まり、停電が起きます。発電所は川の浚渫(しゅんせつ)をせざるをえなくなりますが、費用がかかるため、電力会社は電気料金に費用を上乗せします。「電気はいっそう高価で、庶民には手の届かないものとなる」。安価で豊富な電気があれば、こんな悪循環から脱出することができるのです。>

 

 そうなんです、この悪循環を断ち切らなければなりません。そこで、無限に吹いていて、今は砂埃を上げるなど、害にしかなってない「風」を利用できればみんなの利益になるはず。そう考えるわけです。「そんな絵空事」と思っている父親には自転車すら貸してもらえない。かの国では自転車は貴重で高価なもの。分解して車輪を使ってみる、なんてことは考えられない。でも、少年は友人たちといろんなものを手作りで試行錯誤。最後は根負けした父親(キウェテル・イジョフォー)が協力し、ついに”風をつかまえる”ことに成功するのです。電力があれば、地下水を掘り上げることもでき、安定して作物を作ることができる。農業も収入も安定する。なお、優秀だった少年はその後どんどん勉学を修め、アメリカの名門大学に進学するのです。

 教育こそ財産なり。素晴らしい映画でしたね。ただ、キウェテル・イジョウフォー、初監督作とあってそれらしい拙さはあったと思います。テンポも悪かったですしね。でもまぁそれは誰しもそうだということで(上から目線、ごめんなさい)、その熱意は感じたので次回作に期待します。

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