見たかった、念願の映画を見れてうれしかったのですが、心がず~んと重くなりました。
世間から隔離されて育てられている子供たち。厳重な健康管理。それはある意味幸せなのかもしれない。でも、彼らの人生は決まっている。裕福な人たちに臓器提供するためにだけ作られたクローンなんだから。
淡々と描かれる美しい映画。風景も美しい。
この映画を見ていて気付いたんだけど、完全に世間から隔離されて生まれたときから集団生活だと、「両親は?」とか、私たちがごく普通に疑問に思うことに気づくことがないんだね。ずっとそういう環境だとそんなもんだと思うもんね、考えると当たり前なんだけど、「そっかぁ・・・」って思ってしまいました。
途中、疑似コインでお買いものが許される場面があるんだけれど、その”バザー”に持ち込まれる品々が、誰が見てもがらくたなんですよね、腕の取れたお人形とか。悲しかったですね・・・それでも、外の世界を知らない子供たちは嬉々としてお買い物するんですね。
最初から限られた命なのに、さらにこんな仕打ちをするなんて・・・。まぁ、その時点では子供たちは何も知らないわけですが・・・。
やがて18歳になるとコテージに移り、他の施設から来た人たちとも交流できる。でも、運命は変えれない。生き永らえるためのいろんなうわさがまことしやかに流れたりするけれど、どれもホントじゃない。
でも、彼らは「アイランド」のように抵抗しない。淡々と運命を受け入れ、使命を果たしてゆく。それはとてもアジア的ではあるけれど、とても悲しい。
でも、こんなこと、絶対間違ってる。お金のある人たちのために意志を持つクローンを作ってしまうなんて。そんなことまでして長生きする意味が?
映画なんてもともと作り話なんだから(原作があったとしても)、目くじらを立てる必要はないのだろう。でも、うそでも悲しい、悲しすぎる。
まさか現実化しないよね・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます