この映画って、主演はクリスチャン・ベイル?マーク・ウォールバーグ?(笑)
すごい映画でしたね・・・でも、私はボクシングを知らないのでよくわからないのですが(「シンデレラマン」を見たときもそう思ったのですが)、勝つときってあっけなく勝つんですね。
相手もプロだと思うのに、とことん負け越していたり、とことんやられてたりしても、ポンっと勝つんですね。そんなものなんですね。
よく知らない人間には不思議さが先に立ってしまい、「ふぅぅ~~ん」って感じです。
しかし、そこへ行くまでの描写はすごかったですね。
兄は・・・私のような何の取り柄もない凡人には、「才能があるのに落ちぶれる人」ってとてももったいないように思います。もちろん、天才には天才の苦悩があるのでしょうが、おおかたの凡人は、何を成し遂げることもできずにただ毎日をやり過ごしてしまうのが人生なのに、なんでせっかくの才能を・・・と思ってしまいます。
自分でもわかっているのに。だからいつも母親から逃げるために窓から飛び降りてるのに。それでもヤクをやめられなくて・・・。そういう意味では一度監獄に入ったのがよかったのでしょうね。
弟は・・・いい人なんだろうけれど、いつまでたっても家族(母親や兄貴)の言いなりになってしまう気の弱さは、ボクサーには向いていないような気がしますね。
で、結局は周りのまともな人間がいくら言い聞かせても、やっぱり「兄ちゃんがいないとダメだ」ってなってしまうところは「弟って、こうなんだよね~~、結局はいくつになっても弟なんだよね~~」って、妙に納得してしまった。
それにしても、ムッとしたのは姉妹たち。まだ、兄さんは過去にがんばった経歴もあるし、お母さんだって、拙いながらも一生懸命息子のマネージメントをしてる。なのに、あの姉妹たちは何?
ぞろぞろと家にいて、みんな弟の稼ぎに乗っかってるの?せっかく人並みの体格に恵まれて、まだまだ若いのに、それにみんななかなかの美人なのに、仕事もせずにブーたれてばかり。学校はちゃんと行ったのかしら。同じ女として「しっかりしてよ」って思ったわ。
それにしても、あれだけの兄弟姉妹で、「だれだれは誰それの子」とか、狭い町の中でちゃんと判明してるのが笑えた。ま、お父さんがはっきりしてる方がグレなくていいわな。
ともかく、涙を誘うような作品ではないけれど、よくできた映画なことは確かです。でも、私は同じメリッサ・レオなら、「フローズン・リバー」のほうが好きかな。