写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

大連風景

2004年12月29日 | 旅・スポット・行事
 今年の春、一度は行って見たいと思っていた、生まれ故郷の満州・大連に行った時の話である。

 父母から聞いていた通りの、広い電車通り・アカシヤ並木・レンガ作りの家並み・引き揚げた港を見ることが出来た。

 街を歩いてみると圧倒的に若い人が多く、雑踏の商店街では甲高い声が飛び交っている。高度成長を続けている13億人の熱い活力を肌で感じることが出来た。
 
 何よりも印象に残っていることは、歩いている人々の動きである。男女を問わず、視線は高く、腕を大きく振り、胸を張って大股でゆったりと歩いている。

 行けども行けども果てしない大地を、悠久の時の中で、進むべき未来をしっかり見据えて歩いているようにも見えた。

 私のようにこせこせしていなく、いかにも大陸的な光景であった。
   (写真は、大連の公園)