写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

林真理子ギネス認定

2020年10月15日 | 生活・ニュース

 文芸春秋は14日、作家の林真理子(66)が週刊文春に連載しているエッセイが「同一雑誌におけるエッセイの最多掲載回数」としてギネス世界記録(2020年7月2日時点で1655回)に公式認定されたと発表した。

 林さんの連載は1983年にスタート。連載タイトルは「こよいひとりよがり」「今夜も思い出し笑い」「マリコの絵日記」と変わり、現在の「夜ふけのなわとび」になってからは約17年で、通算37年もの長い間連載してきた。

 過去34冊が文庫化され、文庫累計部数は426万部に達している。林さんは「エッセイのネタがなくて辛いときもありましたが、37年間続けることができてうれしい」と話している。

 林さんといえば、
日大芸術学部卒業後、コピーライターとして活躍。82年に刊行された初のエッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」がベストセラーに。86は、年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞を受賞。2018年、紫綬褒章受章。20年、日本文藝家協会理事長に女性として初選出。恋愛小説から歴史小説、評伝小説と幅広い作風に挑んできた。

 都会の中での人間模様を、軽妙な文章で面白おかしく書いたエッセイや小説は私を引き付け、書棚に10数冊、図書館で借りて読んだ本も数限りなくある。特に好きな小説は直木賞を受賞した「最終便に間に合えば」で、何年かに1度は読み返している。

 このたびギネス世界記録に認定されたのを機会に「京都まで」という短編を取り出して再読してみた。読ませる文章とは、こう書くものか、と思いながら優しい陽のさす居間の椅子に座って読み切った。

 週刊文春に連載だけで37年間で1655篇のエッセイ数である。今、私が書いているこのブログ。中身は林さんのエッセイと比べるべくもないが、数ではなく質を心掛けて、「ネタがなくて辛いときもあります」という悩みだけは共有しながら、これからも自己満足のエッセイを書き続けていきたい。