名優ローレンス・ハーヴェイの娘としてロンドンに生まれたドミノ(キーラ・ナイトレイ)は、恵まれた特権階級の生活を送りながらも何か満たされない思いを抱えていた。ロサンゼルスに移り住んだ後、彼女に大きな転機がやってくる。新聞で偶然見つけた『バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)募集』の文字。湧き立つ気持ちを抑えられないドミノは、なかば強引にバウンティ・ハンターの仲間入りを果たす。そして、エド(ミッキー・ローク)やチョコ(エドガー・ラミレス)ら仲間とともに、死と隣り合わせのスリルに魅入られていく……。主演のキーラ・ナイトレイは、いかにもお嬢様育ちからスピンアウトし賞金稼ぎに身を投じるという主人公ドミノのキャラに思いのほかあっていて違和感なかったし、「シン・シティ」に続いてミッキー・ロークもしっかり復活してくれていたし、ルーシー・リューやクリストファー・ウォーケン、ジャクリーン・ビセットと錚々たる面々が揃った脇役陣もそれなりだったし、終盤にはなんとなんと久々トム・ウエイツ(!)までもが登場してきたりと、キャスティングは何ら問題はなかったと思う。
(goo映画より引用)
だが、しかしだ。実のところ冒頭のクレジットでも明記してあったように、実在の人物を題材とした伝記映画に見せかつつ、実際のところはアクション映画となっていて、それはそれで何ら問題はないと思うけど、如何せん肝心のストーリーそのものがあまりに平板過ぎた。
くどいぐらい多用されるビジュアルエフェクト満載のPVみたいな映像も決して嫌いではなく全然OKだし、時系列をパズルのようにバラバラにした不親切とすら思える凝った編集もそれはそれでありだとも思うけれど、根幹のドラマそのものがあまりに陳腐なので、そうしたそれぞれのことが映画の根本的な弱点を取り繕うためのテクニックにしか見えないのが悲しい。
とにかく取り上げようによっては何とでもなったであろう「現代のバウンティーハンターの生涯」という面白い題材を生かしきれていなくていささか残念。
それにしてもミッキー・ローク、サングラスかけている姿を遠くから見ると、まるで蝶野正洋していました、ぞ。
TBさせていただきました。