「この映画の結末は決して誰にも言わないで下さい」というクリストファー・ノーラン監督によるテロップが、いかにもまがまがしくて良いなあ。
そして続く序盤の時間軸もずらし、相変わらずの低照度のダークな演出によって、いったい誰が誰なんだか混乱させる展開にも期待感が募る。
加えてマイケル・ケイン、クリスチャン・ベール、ヒュー・ジャックマンという芸達者な3人によるがっぷり四つな演技にも痺れたし、時代背景を強く意識させた小道具や服装、美術にもため息。
さらにまったく予期していなかったデヴィッド・ボウイが実在した稀代の天才発明家ニコラ・ステラとして登場する展開に、密かに小躍りして喜んだりもした。
とにかくどんでん返しに次ぐどんでん返しといった終盤の展開もさることながら、全体を覆うオーセンティックでサスペンスフルでかつダークで、スカーレット・ヨハンソンすらも霞む男の意地の世界は見応え充分で、大いに楽しむことが出来た。
ただ、だが、しかしだ。それだからこそ、反則ぎりぎりのまさにB級映画みたいな大技的タネ明かしには、薄々感じていながらも「そうきたか」と、やはりビックリ仰天。
正直言って、いささか「参ったね、こりゃ」状態。
でも、そうは言いつつもそこを「オイオイ」と突っ込むのではなく、それをも暖かく見守ってやりたくなる、妙な魅力を感じるのはノーラン監督のなせる『プレステージ=偉業』によるものなのか…。
今日の1曲 “ Starman ” : David Bowie
他の惑星から地球へやって来たバイセクシャルのロック・スター『ジギー』。
そんな架空の人物をデヴィッド・ボウイ自らが演じ、その成功とその幕引きまでを綴るといったコンセプトのもと、1972年にリリースされたアルバム「ジギー・スターダスト」(原題は "The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars":火星からやってきたジギー・スターダストとザ・スパイダースの栄光と破滅)に収録され、イギリスで大ヒットしたのがこの曲。
いつの間にか赤いちゃんちゃんこ世代になってしまったボウイですが、あれほど縦長だった顔がどんどん丸みを帯びてしまった姿を映画の中で久しぶりに見て、何とも時の移り変わりを感じてしまいました。
そんな彼の35年前の映像はこちらから
そして続く序盤の時間軸もずらし、相変わらずの低照度のダークな演出によって、いったい誰が誰なんだか混乱させる展開にも期待感が募る。
加えてマイケル・ケイン、クリスチャン・ベール、ヒュー・ジャックマンという芸達者な3人によるがっぷり四つな演技にも痺れたし、時代背景を強く意識させた小道具や服装、美術にもため息。
さらにまったく予期していなかったデヴィッド・ボウイが実在した稀代の天才発明家ニコラ・ステラとして登場する展開に、密かに小躍りして喜んだりもした。
とにかくどんでん返しに次ぐどんでん返しといった終盤の展開もさることながら、全体を覆うオーセンティックでサスペンスフルでかつダークで、スカーレット・ヨハンソンすらも霞む男の意地の世界は見応え充分で、大いに楽しむことが出来た。
ただ、だが、しかしだ。それだからこそ、反則ぎりぎりのまさにB級映画みたいな大技的タネ明かしには、薄々感じていながらも「そうきたか」と、やはりビックリ仰天。
正直言って、いささか「参ったね、こりゃ」状態。
でも、そうは言いつつもそこを「オイオイ」と突っ込むのではなく、それをも暖かく見守ってやりたくなる、妙な魅力を感じるのはノーラン監督のなせる『プレステージ=偉業』によるものなのか…。
今日の1曲 “ Starman ” : David Bowie
他の惑星から地球へやって来たバイセクシャルのロック・スター『ジギー』。
そんな架空の人物をデヴィッド・ボウイ自らが演じ、その成功とその幕引きまでを綴るといったコンセプトのもと、1972年にリリースされたアルバム「ジギー・スターダスト」(原題は "The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars":火星からやってきたジギー・スターダストとザ・スパイダースの栄光と破滅)に収録され、イギリスで大ヒットしたのがこの曲。
いつの間にか赤いちゃんちゃんこ世代になってしまったボウイですが、あれほど縦長だった顔がどんどん丸みを帯びてしまった姿を映画の中で久しぶりに見て、何とも時の移り変わりを感じてしまいました。
そんな彼の35年前の映像はこちらから
どう捉えるかによって評価が分かれるのかもしれませんね。
ただ画面全体から醸し出されていた雰囲気はとても好きなものでした。
ボウィ、思いのほかいろんな意味で年相応でした(苦笑)。