俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

素晴らしきかな、八寸の楽しみ @ 東山 「 蕎味 櫂 」

2017年02月12日 13時37分58秒 | 時系列でご覧ください

雪がなかなか降らない今年の冬ですが、時折り雪が舞って風情を感じた先日の夜、ちょっとお祝い事で東山の 「 蕎味 櫂 」 に行き、いつもながらというか、いつにも増して美味しい食事とともに楽しいひと時を過ごしたのでありました。



お祝いということでまずは 泡もの で乾杯だったのですが、200ml という日本のスパークリングでは珍しいサイズも用意されているこの 「 嘉yoshi スパークリング / 高畠ワイナリー 」、
ちょこっと飲むのにうってつけだし、アペリティフとして使い勝手も良く、ガレタッソにも置きたくなりました。



そしてそんな泡とともに出てきたのが、ぷっくりして旨さが滲み出ている能登牡蠣がのっかった 「 そば粥 」。
お粥が最初に出てきたことにちょっと驚いたけれど、しっかりした食感の蕎麦の実を食べていると、味付けが淡いこともあって全く違和感なく食べ進められ、寒い中でのこうした温かい最初のひと品はまた格別でありました。
加えて牡蠣の美味しいこと、美味しいこと! いやはや堪りません。



こちらはお馴染みの雲丹がのった 「 蕎麦豆腐 」。
出汁のジュレを楽しみながら、やがて底に忍ばせてある胡麻のソースが加わり豊かな味わいとなり、相変わらず楽しませてくれます。



そしてそこから 「 八寸 」 だったのですが、これがまたいつにも増してどれもこれも美味しくて、八寸盆ごと家に持ち帰ってずーっと飲んでいたい誘惑に駆られてしまったほど。
淡い味わいの「 カシューナッツ、クレソンの白和え 」 に
反則とも言える見事な組み合わせで日本酒が欲しくなる 「 このわた、なまこのとも和え 」、
そしてふふふっと口元が緩む 「 赤貝とあさつきのぬた 」。



さらに生の味わいを残しつつ程よく〆られ、ふっくらした 「 鯖の蕎麦寿し 」 に
実山椒の旨さが残る有馬山椒ともに味わう 「 鴨ロース 」、
春の訪れを苦みとともに感じる「 蕗の薹の煎り煮 」、
さらには 「 かぶらの千枚漬け 」、「 なばな 」、「 ころ柿とクリームチーズサンド 」、
そして 「 子持ち昆布 」 と、丹念に仕事されたひと品ひと品すべてが大好きな味わいで、本当に素晴らしいと思うし、こういった和食の美味しさをより多くの人にぜひ知ってもらいたいと強く強く思うのでありました。



それにしても、この日の鯖は、今シーズン頂いた中で一番の味わいだったのであります!



そしてそこからの 「 蕪とうるいと鴨つくねの椀物 」、これがまた抑えられた出汁の旨さもさることながら、つくねの美味しいこと美味しいこと。
案外ワイルドな感じがする鴨つくねを頂くことが多い中、洗練されたというか、まさにソフィストケートされた つくね なのであります。



こちらは、この冬これで最後だからと言って出してもらった 「 極上カラスミ 」。
厚みもさることながら、この大きさを得るためには相当立派なボラを確保しなくてはならず、そのためにはいろいろとコストも立派だったりするわけで、本当に良いものを頂きました。


軽く炙ったカラスミも併せて頂きましたが、こちらも素晴らしく、大いに感謝なのであります。



そして赤ワインと抜群の相性を見せてくれた極上の生椎茸である 「 能登115の天ぷら 」。
肉厚な身に海老のすり身が加えられて揚げてあるのだけど、椎茸でもメインディッシュとなり得ることを知った一瞬だったのであります。



そして〆はおろしでさくっと食べられる ざる で・・・。



この日は、ちょっと時間切れとなりデザートまでには実はたどり着けなかったのですが、相変わらずめちゃくちゃ満足度の高い食事だったし、東山という若干夜に弱い立地からか、案外夜はさほど忙しくないと聞いて、何となくもったいない気がして、ならばと、改めて大いにオススメする次第なのであります。

昼ももちろん良いのですが、夜時間を作って機会があれば是非、是非!




蕎味 櫂( きょうみかい )
金沢市東山1-23-10
076-252-8008
12:00 ~ 14:00L.O
17:30 ~ 20:00L.O
日曜・第1月曜定休
要予約


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