栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「IK血統研究所」の久米裕さんが亡くなられました

2012-05-03 11:15:29 | その他

久米さんの著書「血統クラシックロード」は競馬通信社にあったのを一度ザッと目を通しただけで、夕刊紙はゲンダイ派なので東スポの連載もほとんど読んだことはなかったのですが、それは決して読むに値しないと思ったからではなくて、第一印象が「あ~これは血統表とクロスで全てを斬ろうとしてるなあ…」と、それは血統屋としては立派な姿勢ではあるのですが間違いなくシンドイやり方で、ま~私も同業ですからザッと読んだだけでもそれぐらいはわかります

配合の良し悪しは繁殖においては確率論としてある程度は反映されますから、確率論になるぐらいのサンプル数があれば結果や数字で証明しやすいし、Northern DancerもサンデーサイレンスもLady JosephineもFall Aspenも間違いなく名配合なのですが、個々の馬の競走能力評価となるとけっきょく何がオンになったのかという一発勝負ですからね~

オルフェーヴルとドリームジャーニーも似ているところも違うところもあるわけで、全きょうだいであってもオンになる資質は同じではないし、クロスするということは「その血量に応じて、その特質がオンになりやすい」とはいえるけれど、他の要素がオンになってしまうことだって当然あるのです

あの本からはそういうところもすべて血統表のみで斬らなければならないという苦悶みたいなものが伝わってきて、それは配合を語る人に共通の苦悶でもあり、でもしかしそういうシンドイ道を愚直に突き進む姿勢に共感を抱いた人たちによって、認知され支えられつづけてきたのがIKじゃないか…と

私は笠シショーが切り開いた道を行きますけど、登ろうとしている山はみんな同じで、だからあれを読むのはシンドかったです

お疲れさまでしたm(_ _)m

コメント (1)
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